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第18話

 桐江は全て吐精した後、胡座をかく体勢になり、その上に雪乃を跨らせる。 「まだ、雪乃が足りない」 「僕もです。本当はずっと意識してました。啓介さんが出張に来てくれてから、ずっと。半年分、僕を抱いてください」 「勿論だ」  キスをしながら再び挿入する。さっきまで動画を撮っていたスマホはいつの間にか手放していて、お互いを求めることだけに集中した。  今度は上になった雪乃が腰を揺する。自分の体重で更に奥まで届いてしまい、その上、屹立の先端が桐江の腹で擦れている。  ただでさえ何度も絶頂に達して神経が鋭敏になっているのに、これまでとはまた違う快楽を与えられ瞬く間にまた絶頂まで駆け抜けそうだ。  けれど何かがおかしいと桐江に抱きつきながら雪乃は思った。吐精する直前に感じるそれとは違う、別の感覚がある。 「啓介さん、なんか身体が変な感じがします」 「変? どんなふうに?」 「あ、あの……トイレに……」  桐江は「あぁ」と一つ返事をして、雪乃の腰を両側から鷲掴みにすると、下から腰を突き上げ雪乃の気持ちい場所に擦り付けた。 「今日はいろんな雪乃を見られて、俺は特別な存在になれた気分だ。更に奥に、雪乃の良い所があるらしい」 「そんな……別に特別なことは何も……」 「特別だって、まだ信じてない? じゃあ、君が俺にこんなにも感じているんだって自覚しないとね」 「え、待ってくださ……啓介さん。僕、本当に……あっ、あぁっ!!」  雪乃の屹立からプシャっと勢いよく水分が飛び散る。折角良い雰囲気になったのに、自分の失態で台無しにしてしまい青褪める。けれど桐江は責めるのをやめてくれないし、吹き上がる水分も止まらない。 「やっ……、止まらな……ぁあ……だめ……」  最奥を押される度に水分が溢れ出る。脚が痙攣し続けて力が入らない。なのに我慢し続けて放尿した時のような快感を覚えてしまう。  桐江はそんな雪乃を見て「雪乃!!!」と満面の笑みを向けた。 「潮を噴くほど感じてくれてるなんて!! 最高の夜だ」 「潮……? これが?」  信じられない。気持ちいいと感じたこともなければ、篠塚とのセックスの時は自分で屹立を扱いてなんとか終わらせていた。  なのに今、セックスが苦手だったのが嘘みたいに全身が性感帯になっている。 「そうだよ。ほら、まだまだ出てくる」  桐江が雪乃の屹立を扱きながら乳首を舐める。 「やぁぁぁぁ!! だめ、待って、あっ、あっんんんっ!!」  まだ絶頂の最中にいる雪乃は僅かの刺激でも全身に快楽が奔流してしまう。  潮噴きが止まらない。桐江の腹もシーツも濡らしてしまった。  それでも桐江が喜んでくれているから、もっと受け入れたくなってしまう。 「啓介さん、もっと……」 「あぁ、雪乃。こんなにも魅力的な君と最後の夜まで何も行動しなかった自分を恨んでいる。このまま本社に連れて帰りたい」 「僕も離れたくありません。ずっと啓介さんと一緒にいたいです。仕事もプライベートでも。でも叶わないとも分かっているので、せめて僕の細胞の全てに啓介さんを刻み込んでください」 「君はどこまでも健気だね」  また快楽の海に沈んでいく。  今が何時なのかも分からない。桐江は雪乃をいろんな体勢にしながら責める。体力はとっくに限界を超えているのに、やめて欲しいとは思わなかった。それよりも朝が来るのが怖かった。  朝になればここを出て、それぞれの場所へと帰らなくてはならない。 (どうか、どうか、僕たちを離さないでください)  バーを出てから見上げた満月を思い出し、願いを唱えた。

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