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第5話 悪くない彼氏

なぁ、聞いて? 同棲って、相手のことがよく分かってくるっていうよな? よくも悪くも。 で、千秋だが。 酒にとことん弱いってことが分かった。 酔うと気持ちが大きくなり、俺様男になる。 まぁ、素が出るってことだな。 え? それは乱暴を働くDV男かって? 違う違う。 それだけなら、そうなってもおかしくない。 しかし、千秋はセックスもめっぽう弱くなる。 笑えるだろ? 気持ちはデカいのだが、イキやすくなる。 で、この間、飲み会から帰ってきた千秋。 いつもなら脱いだ靴をきっちり揃えるくせに、その日は片方だけ斜め。 ほろ酔い気分で、俺を抱き寄せて、こう言うんだ。 「今日は俺様がリードしてやる」 って。 「俺様って何だよ」 って笑ったら、 「うるさい。黙って任せとけ」 って、やたら偉そう。 俺の服を、ちょい乱暴気味に剥ぎ取り、ベッドに押し倒す。 千秋は、ニヤリと笑い、 「俺の子猫ちゃん。今夜は思う存分、楽しませてやるからな」 と上から。 ぷっ。笑える。 ただ、イキって得意げな顔を見てると、なんだか愛おしくなってくるのが不思議。 千秋は、たっぷりと前戯を始める。 舌は体を這いまくり。 指は奥まで擦りまくり。 で、俺は前戯イキを繰り返して、甘い喘ぎ声を出しまくる。 「……ダメ……無理っ……っ、アッ、やばい」 いつもは恥ずいので必死にトーンを抑える。 だが、こんな日は、次の日どうせろくに覚えてない。 だから思いっきり声を出す。 すると、千秋は俺の反応にご満悦。 有頂天で、 「可愛いぜ。愛してる」 と、額にキス。 ぷっ。可愛いのはどっちだよ。 それに、バカめ。 調子に乗ってられるのも今の内だけだぞ? 千秋は、格好つけながら俺を抱き寄せながら、硬く熱を帯びたちんぽをアナルに押し当てて、ゆっくりと突っ込んでくる。 最初のうちは実際、結構余裕ある顔してる。 俺の反応を見ながらゆっくり進めて、 「どうだ」 なんて得意げに聞いてくるし。 奥まで埋まり、内壁を押し広げられる。 だからちょっと意地悪したくなって。 俺の方から、ほんの少し身体を寄せて、 アナルをきゅっと締めてみた。 そしたら。 千秋の顔が、一瞬で真っ赤になった。 「……お前、今」 「何?」 「いや……何でもない」 明らかに何でもない顔じゃない。 中が熱く締め付けられ、息を詰める。 「余裕なんだろ? だって、俺を楽しまさせてくれるって」 って聞いたら、 「当たり前だ!」 って即答。 でも声、若干裏返ってる。 やば。 強がり。 すげぇ、可愛い。 それからもう一回、少しだけ近づいて、 またきゅんと締める。 今度は完全に息を止める。 「……っ」 「大丈夫?」 「大丈夫に決まってんだろ!」 必死。 腰がびくっと跳ねる。 なのに、そのあたりからだんだん本人の方が止まれなくなってくる。 最初、 「俺に任せろ」 とか言ってたくせに。 今は眉寄せて、俺の肩に顔を伏せて。 腰を勝手に動かし始め、ずんずんと突いてくる。 「……ち、違う」 って急に言う。 「何が?」 「俺はまだ余裕だ」 誰も聞いてないのに自己申告するんだよ。 「ふーん」 って返したら、 「その顔やめろ!」 って。 でももう全然余裕ない。 呼吸も乱れてるし、俺を抱く腕もどんどん強くなる。 と言う俺も、ただでさえ繰り返し前戯イキで既にとろとろに出来上がってる身体。 前立腺をちんぽで攻められ、甘い声がとめどなく漏れる。 それこそ、あんあん、もっともっと、なんてもんじゃない。 恥ずかし過ぎて誰にも見せられない。 そんな俺のよがる姿に、当然あいつはさらに興奮して動きが激しくなる。 それでも本人なりに、俺より先に崩れるのだけは嫌らしくて。 「お前……先に、ちゃんと……」 って。 「……何?」 「だから……俺より先に余裕なくせよ! 俺はまだ……まだ出さねぇ……お前が先にイけ……!」 意味分かんないよな。 自分はもう限界に近いのに。 「勝負なのかよ、これ」 って聞いたら、 「うるさい!」 って。 顔真っ赤。 それでも俺の反応はちゃんと見てる。 例えば、奥を突き上げすぎて、少しでも俺が苦しそうにすると、すぐ勢いを落として、 「平気か?」 って聞く。 「平気」 って答えたら、また強がった顔に戻って、 「ならいい」 って。 そういうところだけ、酔ってても本当に真面目なんだ。 結局、最後の方には本人の方が限界近くて。 俺の肩を抱きしめながら、 「……頼むから」 って懇願。 「何」 「お前も……一緒に来い」 さっきまでの俺様どこ行ったんだよ。 びくびくと脈打ち始め、熱い精液を抑えきれず中に注ぎ込もうとしている。 でも、そうやって必死になってる顔見たら、なんか笑えなくなって。 俺の方から抱きしめ返した。 分かるだろ? こいつ、俺のこと、すげぇ大事に思ってんだなって。 一緒って。 一人にはさせない、ってことだろ? 酔ってるから余計に地が出てるようで。 そう思ったら、もう俺だって余裕なんてない。 先に脳内イキ。 追いつくようにアナル痙攣。 そしたら、千秋のやつ。 ようやく安心したみたいな笑みを浮かべて、腰をピッタリと密着させ、力を抜いた。 奥でどぷどぷと射精され、ザーメンが溢れ出す。 まるで決壊したダム。 熱くて愛おしいものが、お腹の中に入ってくる。 全部受け止めたあと。 しばらく黙ってたあいつが、急に俺を抱き直すんだ。 「……ごめん」 って。 「何が?」 「ちょっと、調子乗った」 それから髪を撫でて。 さっきまで偉そうだった奴とは思えないくらい優しい声で、 「激し過ぎたな。どっかつらくない?」 って。 繋がったまま、溢れ出る精液を感じながら。 「平気だよ」 「ほんとか?」 「ほんと」 って言ったら、ようやく少し安心する。 それでも背中を何度も撫でて。 布団を直して。 水まで取ってくれて。 酔って帰った日は自分の水すら忘れるくせに、こういう時だけ俺の分は忘れない。 最後には俺を胸元に抱き込んで、 「今日はもう何もしなくていいから」 って。 「俺様が?」 って聞いたら、 一瞬黙って。 「……それは忘れろ」 って。 「そいつは無理だ。俺様……」 俺がまだからかうと、もう寝息。 ったく。 寝るの早いって。 酔っ払いの俺様め。 自分勝手過ぎんだろ? でも、俺は、そっと頬にキスをし、布団を掛けてやる。 ……こういう酔っ払い彼氏、悪くないよな?

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