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第18章 机の下の秘密 **
「は?」
「こんな格好で外を歩いてたの?」
和真の声は低く、先ほどまでの軽い調子ではなかった。悠麻は胸元を隠したまま、一歩下がる。
「ただ、忘れ物届けに来ただけだろ」
「その服で?」
「家にあったやつ着ただけだよ」
「その乳首、見せながら?」
「見せてない」
「見えてる」
和真が悠麻の手首を取り、胸元から手を外させた。薄い生地の下で、乳首の形がはっきり浮かんでいる。家を出るときは気にしていなかった。今、和真に指摘されて初めて、外の空気と他人の視線を想像して背中が熱くなる。
「触ってくれ、って先まで立たせて、俺のところまで来たのか」
「してない。ただの服だ」
「服の下で、もう起きてる」
「これはお仕置きだね」
和真は悠麻の腕を引き、自分の椅子の傍まで連れていった。デスクの陰になる位置だ。大きな窓はあるが、こちら側は死角になっている。それでも、扉の向こうにフロアがあることを悠麻は忘れられない。
「待って、本気で——」
「脱いで」
「は?」
「シャツも、ズボンも」
「ここ、社長室だろ」
「だからなに?」
悠麻は歯を食いしばった。契約だ。一年間、和真の決めた関係に入ると言った。それでも、ここが「家」ではないことが、身体の奥をざわつかせる。
ブラウスのボタンを外す。薄い生地が落ち、肌が露出する。和真の視線が胸に落ちた。空調に当たった瞬間、先端がさらに硬くなり、和真の目の前で小さく膨らむ。 悠麻は顔を背けたまま、ベルトを外し、ズボンを下ろす。下着の下にあるカフス型の貞操帯が、オフィスの白い光の中で不釣り合いに光った。
「ちゃんと付けてくれてるんだ」
「……鍵もってるの久世さんだろ」
服を足元に落とす。残ったのは金属だけだ。涼しい空調が素肌を撫でる。立っているだけで、自分がどれだけ剥き出しかが分かる。貞操帯の隙間から、すでに先走りがにじみ、太腿の内側を一筋伝った。 和真は椅子に座り直し、悠麻を自分の膝の前に立たせた。
「動かないで」
指先が喉の横に触れる。脈の上をゆっくりなぞり、鎖骨へ降りる。肩の丸みを掌で確かめるように撫で、胸の上まで滑らせる。滑らかな肌を楽しむように、何度も同じ場所を往復する。くすぐったさはもうほとんどない。代わりに、触られるたびに熱が残る。
「んっ……」
「声、出すな」
「出してない」
「出てる」
和真の指が乳首の周囲を円を描く。まだ直接は摘まない。先を立たせるように、周囲だけを執拗に刺激する。悠麻の胸が小さく上下し、先端が生地のない空気の中で硬くなっていく。指の腹が輪郭だけをなぞり、わざと芯を外し続ける。疼きだけが残り、悠麻の呼吸が浅くなった。 和真はそれを見てから、ようやく指先で軽く弾いた。
「ひっ」
「敏感になってる」
「誰のせいだよ」
「俺だね」
両側を同時に転がされる。摘まない。転がすだけ。それで十分なのに、先が熱く腫れ、和真の指に吸い付くように跳ねた。 悠麻は膝に力が入らなくなったが、必死でその場で踏ん張った。貞操帯の中で性器が急速に膨らみ、金属の内側を圧迫する。逃げ場がない。痛いのか熱いのか分からない圧が、下腹部に溜まっていく。
「立ってられない……っ」
「まだ触ってるだけだぞ」
「分かってる、けど——」
和真が両先を同時に軽く引っ張り上げた。 膝が折れた。床にしゃがみこむ。冷たい床に素肌がつき、貞操帯の重みが股の間で揺れた。しゃがんだ拍子に金属が食い込み、閉じ込められたものが内側から脈打つ。悠麻の口から、声にならない息が漏れた。 和真が身を乗り出し、しゃがんだ悠麻の胸をもう一度撫でようとした、そのときだった。
コン、コン。
社長室の扉が、丁寧にノックされた。
悠麻の血の気が引いた。
「——っ」
「入っていいですか」
外側の声。和真は一瞬だけ悠麻を見た。慌てるな、という目だった。悠麻はそれに気づかず床に散らばった服をかき集め、デスクの下へ潜り込む。狭い。和真の膝とデスクの裏板の間に、裸に近い身体をねじ込む。シャツは抱えたまま、呼吸を止める。立った乳首が和真のズボンの生地に触れ、そのたびに小さく電流が走った。
「どうぞ」
和真の声が、普段の仕事の声に切り替わった。扉が開き、靴音が入ってくる。
「お時間いただきまして」
「そこに座って」
応接ソファではなく、デスクの前の椅子が引かれる音がした。来客は和真和真の正面に座ったらしい。つまり、デスクのこちら側。悠麻の頭の真上で、書類が開かれる音がする。
何を話しているのか、最初は分からなかった。数字と名前と、納期のような言葉が飛ぶ。和真は落ち着いて応えている。その足が、デスクの下で動いた。
靴先が、悠麻の胸に触れた。
かすめるだけだった。硬い先端が、立った乳首を軽く押しやる。悠麻の肩が跳ねる。声を殺す。革のつま先が先を潰すように滑り、戻る。一度では終わらない。左右を交互に、仕事の説明と同じ速さで弄ばれた。 和真の会話は途切れない。足は一度引かれ、すぐに戻ってきた。今度は貞操帯の上から、ゆっくりと踏みつけてくる。
「っ……」
痛みと、逃げ場のない圧迫。膨らんだまま閉じ込められたものが、靴底に押し潰される。快感が先に来て、痛みが後から追い打ちをかけた。金属の内側で先が靴底に押し付けられ、脈打つたびに熱が溢れる。出られない。擦れない。圧だけが残る。 悠麻は身震いし、和真の膝に額をつけそうになる。
仕返しだった。
悠麻は歯を食いしばり、和真のズボンのファスナーに手を伸ばした。金属が小さな音を立てそうで、指先が慎重になる。チャックを下ろす。中はすでに熱い。仕事の声を続けたまま、和真の身体だけが正直に反応している。取り出した瞬間、熱いものが頬に当たり、大きさに喉が鳴りそうになった。
悠麻はそれを取り出し、舌を当てた。
和真の言葉が、一瞬だけ遅れた。
「……っ」
「どうされました?」
来客が訝しむ。和真はすぐに会話を繋いだ。
「なんでもない。次はそっちを説明してくれ」
机の上では書類の話。机の下では、悠麻が音を立てないように先端を含んでいる。大きい。家で知っているはずなのに、この体勢だとよりはっきり分かる。涎を垂らさないように、唇を閉じ、舌だけを動かす。最初は下手だった。今は、和真がどこで感じるのか、少しずつ分かるようになっていた。
裏を舌でゆっくり押し上げ、先だけを浅く含んでは離す。音を殺すために、唾液を喉の奥へ飲み込みながら動かす。和真の太ももが一度だけ硬くなった。
久世さんの、いいところ。
仕事の声は低い。周囲をまとめ、相手の話を途中で切らず、必要なところだけを拾う。家での和真とは違う。客でも、契約の相手でもない、別の顔だ。それを知れたことに少し喜びながら、悠麻は口いっぱいに含み、ゆっくりと喉の奥まで受け入れた。
鼻先が和真の腹に触れ、喉が塞がる。苦しい。それでも、奥で跳ねた感触が伝わると、悠麻の中まで熱くなった。
和真の足がまた動く。靴先が乳首を押し、貞操帯を踏む。悠麻は喉を鳴らさないようにしながら、その圧に身体を預ける。痛い。熱い。閉じ込められたものが脈打ち、自分でも制御できない。踏まれるたびに口の中のものを深く含み、踏まれるたびに自分の先が金属の中で跳ねた。
来客の声が遠ざかったことには、気づかなかった。
扉が閉まる音も、来客が失礼しましたと挨拶する声も、悠麻の意識の外側だった。口の中の熱いものが大きく脈打ち、舌の上に濃いものが広がる。量が多い。喉の奥まで熱く流れ込み、飲み込むたびに和真のものがまだ跳ねた。 悠麻はそれを飲み込んだ。同時に、和真の脚に自分の胸と貞操帯をこすりつけ、小さく痙攣させながら液の出ない絶頂に達した。立った乳首がズボンの生地に擦れ、金属の内側で先だけが空撃ちする。出たいのに出られない。その欠落が、かえって腰を砕いた。 腰が震え、膝が床を擦る。
上から、和真が見下ろしていた。
「悪い子だね、ユウ」
悠麻は口元を手の甲で拭い、顔を上げる。和真の表情は怒っていなかった。困ったように、少し楽しそうだった。唇の端に、飲みきれなかったものが残っているのを、和真は見ていた。
「お客さんは……」
「出ていったよ。ユウ、夢中だったね」
「……っ」
和真が椅子を引き、悠麻の腕を取って机の上へ座らせた。冷たい天板が素肌に触れる。窓の外に宙が広がる。誰からも見えないはずなのに、高い場所にいることだけがリアルだった。和真は貞操帯のロックを外す。カチ、という音のあと、閉じ込められていたものが解放される。充血して、赤く、先走りで濡れていた。解放された瞬間、空気に当たっただけでも腰が跳ね、机の上に透明な液が糸を引いた。
「お仕置きの続きだ」
和真が身を屈め、それを口に含んだ。熱い。上手い。悠麻は机の端を掴み、声を殺す。胸を和真の手が再び捉える。立った乳首を指で転がしながら、下を深く含まれる。先にドライでイった身体に、今度は本当の出口を与えられる。舌が裏をなぞり、喉が吸い、指が両先を同時に強く摘まんだ。 先にイったばかりの身体が、すぐに追い込まれた。
「久世さん……っ、出ちゃう……」
和真は答えず、喉を使って吸い上げる。悠麻は腰を浮かせ、机の上で小さく弓なりになった。射精は短く、強い。和真の口の中で脈打ち、吸い出される感覚に、悠麻の視界が一瞬白くなった。 和真はそれを受け止めてから、ゆっくりと口を離した。
社長室は、再び静かになった。
悠麻は机の上で肩を上下させ、散らばった自分の服を見下ろした。薄いブラウス。脱いだズボン。忘れ物のケースは、デスクの端で無事に光っている。胸の先はまだ赤く腫れ、机の冷気に当たるたびに小さく疼いた。
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