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第8話 淫らな寝姦

「はぁ、疲れた……」 今日は初めての深夜の時間帯。面子もガラリと変わって、教えてもらう事ばかりだった。 周囲の時間を奪っておいて、今後も深夜に入れるとは限らない。 ……諒馬しだいだ。 もし、諒馬の状態が不安定に陥れば、俺はすぐさま駆けつけてしまうだろう。 深夜のバイトなんて口実でしかなかった。 仕事でもして自分を縛り付けておかないと、心配で居ても立ってもいられなかっただけだ。 ……家に帰れば、きっとあの黒猫が待っているはずだ。 俺は夜空に浮かぶ薄い三日月を見上げ、頭の中で渦巻く澱を、夜風にさらして綺麗に追い出していく。 ◇ 「ただいまー」 帰宅すると、家中の明かりが消えて静まりかえっていた。 そっと自分の部屋のドアを開ける。 薄暗い室内のベッドの上に、想像よりもずっと大きな膨らみが見えた。 ……あれ? 諒馬、人間に戻ってないか? どうして……? 思っていた以上に動揺した俺は諒馬の枕元に腰掛けて、確かめるようにその柔らかな髪を撫でた。 やっぱり……俺が居なくても、諒馬は一人で猫化を解いていた。 「もう少しだけ……俺だけの子猫で、いてくれても良かったのに」 諒馬を閉じ込めて俺だけのものにしてしまいたい。歪んだ独占欲の自覚は、十分にある。 それは許されないんだ。 二つの相反する心が胸の中で千切れそうだ。 本当なら、今すぐ起こして「勝手に戻るなよ」と笑い飛ばさなければいけないのに。 布団を少しめくると、諒馬の白いうなじが見えた。いつも通り服をまとわない全裸で、うつ伏せで深く眠りこけている。 抑えきれない衝動に俺は少しずつ布団を剥ぎ取っていった。 諒馬のむっちりとした吸い付くようなスベスベの尻が露わになる。そこから引き締まった細い腰の美しいラインが繋がっている。 裸の諒馬の無防備で柔らかい身体に引き寄せられるように、俺は外着のままその上に覆い被さった。 諒馬のうなじの甘い匂いを貪るように肺いっぱいに吸い込むと、一気に疲れが吹き飛んだ。 …というか、元気になった。 諒馬の華奢な肩を後ろから両腕で囲み、壊してしまいそうなほど、力いっぱい抱き締める。 まだ、諒馬は起きない。 (堪らない……!) 俺は諒馬の上に身体を重ねたまま、ズボンのファスナーを下ろし、その滑らかな臀部に腰を押し当てた――。 (……こんなこと、したら……) 外の夜の静けさと、暗い部屋の底に沈むような沈黙。その中で俺の荒い息遣いと衣服の擦れる音だけが生々しく空気を震わせていた。 諒馬の身体とシーツの隙間に滑り込ませた指先が、敏感な乳首を捉えた瞬間。 「……みゃぁっ……!」 諒馬が子猫みたいに小さく鳴いた。 疼くような快感に突き動かされ、俺は探し当てた二つの小さな突起を指先で意図的にねじ上げた。 「みゃぁっ……ん……、ぁ、んっ……みゃぁ……っ!」 「声、もっと聞きたい。 顔見せて?」 熱に浮かされるように、俺はうつ伏せの諒馬の身体を仰向けにひっくり返した。 諒馬の頬は紅潮し、半開きの口から、反応する可愛い鳴き声を漏らすのに、目は開かなかった。 ぷっくりと立った小さなピンク色の突起を弄るたび、諒馬は鼻にかかった甘え声を漏らした。 「ん……、ん……フウ、フウ」 眠っている諒馬の腰がゆらゆらと揺れて、肌が上気する。両手を上げた招き猫のようなポーズをとった諒馬が、足をしどけなく開いていく。その足の間のモノが反応をし始めていた。 ヤバい、このままじゃ。 寝姦する――! ギリギリのところで理性が爪を立て、俺は自分の身体を無理やり引きはがし、トイレへと駆け込んだ。 ◇ 「ふぁぁぁあ……」 「起きたか?諒馬」 「うわ、いつの間に寝てたんだろ……。」 諒馬は寝ぼけ眼でキョロキョロとした後、自分の服がきちんと着せられていることに気づいた瞬間、パッと顔を明るくさせた。 「慎に着せてもらっちゃった……ありがとう」 ベッドの上で少し体を小さく丸め、諒馬は着せてもらった服の袖口をギュッと掴んで、照れ笑いを浮かべた。 「……っ、いや」 俺は罪悪感に耐えかねて、スッと視線を横に逸らしてしまった。 「服を着せたのは俺だけど……」 (頼むから、そんな純粋な信頼し切った目で見ないでくれ……!) 「そうだ、僕、友達が出来たかも知れない! 明日、一緒に猫カフェに行くんだ」 諒馬がいつもの様に、今日あったことを話してくる。ずっと高校に通えず、友達もいなかった諒馬が、専門学校で友達が出来そうだと言うのだ。諒馬が自分で世界を広げようとしている、それは喜ばしいことのはずだ。 「諒馬、猫好きだっけ?」 「はは、どっちでもないよ〜。ただ猫カフェだったら、もし猫化しても、誤魔化せるんじゃないかなー、と思ったから!」 「はぁー……」 深いため息とともに、俺の眉間に深いシワが刻まれる。あまりに呑気なその計画に、呆れを通り越して頭が痛くなってきた。 「そんなの、何の対策にもなってないだろ。 猫カフェに行きたいなら、俺が連れて行ってやる」 「ええーーーっっ!!ヤダよ、友達と遊びに行くのに、付いて来ないでっ!」

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