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4ワルプルギスの夜会②
──ウーウーと鳴り響く堕竜警報の直後、ナハトは目の前で霧のように、その姿を掻き消した。
激しい地鳴りが響き渡る。隔離結界のなかで、神々のバイオレンスバトルが始まったのだろう。
今まさに、リアルタイムで東京の街が、そしてこのホテルの構造が派手に破壊されていく地響きが、地下数百メートルまで伝わってくる。
ヒートの熱波に浮かされながら、俺は血と涙に塗れて床に転がっていた。誰もいない暗闇に取り残されたのだと、アホな脳みそで絶望していた。
だが、それから暫くして、再び俺の目の前にナハトは戻って来た。てっきり俺を置いて戦場へ行ったと思っていただけに、流石の俺も驚いて何度も瞬きをした。
「……ぁ、ナハ、ト……?」
戻ってきたナハトの身体を辛うじて見上げる。だが、何処か様子がおかしい。
真っ赤な顔のナハトは肩で息をして、歯を食い縛り、どうにか興奮を抑えているようだった。
それでも、俺を空間転移でホテルのベッドに優しく降ろすと、治癒魔法を掛けてからその場を去ろうとしたので慌ててその手首を掴んで、「置いて行くなぁ~」と泣いて懇願した。
正式なキャスト配属もまだ、アルファとの番契約も成立していない裏方奴隷の悲哀が全身に沁みる。
振り返った彼の瞳には困惑の色が窺えた。
「あ、──もしか、して……男のオメガが駄目、とか?」
「いや……そうじゃなくて、悪いけど、今あんまり余裕がねぇんだ」
「抱いてくれねぇと死んじまう~~!!」
わああ、と大袈裟にベッドに踞るようにして何度も拳を叩き付けた。
「ああ……。クソッ……」
イライラのエントロピーが籠ったナハトの声が聞こえる。
「ナハト……?」
「ああもう……。分かった。分かったから……! 云っとくけど、手加減出来ねぇからな」
「ホント?」
その言葉にバッ、と顔を上げ爛々とした期待に満ちた瞳でナハトを見れば、なんだか納得がいかない、とでも云いたげな表情ではあったが渋々了承してくれた。
余りの嬉しさに、その勢いのまま、ナハトの唇をゆっくりと味わうように舐めた。
「……っ、は」
目ん玉を真ん丸に見開いたナハトの顔が可愛くて、もう一度キスをした。
改めて彼の顔を見る。オッドアイの瞳はキラキラと星を散りばめたように輝いていた。
長い睫毛に縁取られた切れ長のその瞳に俺が映り込んで、何故だか胸がドキッと弾んだ。
絵画から抜け出して来たのか、って位に滑らかな灰褐色肌の飛び抜けた美丈夫だ、性別なんて関係無しにその見事な容姿に魅入ってしまう。
艶やかな黒髪は毛先から青のグラデーションで美しく、そして妖しげに暗がりですら仄かに幻想的に輝いていた。
オールバックの三つ編みに竜の髪留め、一房下りた前髪がふわりと揺れた。
キスを重ねる度に黒い獣の丸みを帯びた耳と尻尾がピクピクと動く。
「……あ~~。ッ、もうどうなっても知らねぇからな……!」
「うん。もう滅茶苦茶にしてぇ……♡」
「オメガのフェロモンってこんなに、凄いのか……? 濃厚な果物みてぇ……」
「あっ、……ッ♡ やっ、あうぅ……ッ♡
「アンタ、そんな可愛い声出せんの……?」
ナハトのラットから来るフェロモンこそ尋常じゃなかった。
圧倒的強者のそれが、俺の本能を揺さぶり、食われたい、と垂涎する。身体は正直に反応してしまう。
ずっと待ての状態で飼い殺しにされた欲求不満が綯交ぜになって、頭の片隅で何処か冷静な自分がいて、種が欲しくて咽び無く貪婪で情けない自分を冷めた目で見下ろしていた。
彼には、どうせまた逃げられると思っていただけに嬉しくて胸が踊るようだった。
心臓が信じられない程に跳ねている。この鼓動をナハトに気取られたら。だとしたら、少し恥ずかしい。
セックスがこんなに緊張すると思ったのは生まれて初めてだ。いつも、イいけないけど、気持ちいい……と云った感情しか覚えていない。自分から誘っておいて、不思議な感情がふつふつと湧いてくる。
「……っ、ぅあっ♡」
ちゅう、とナハトに指先を吸われてビクッと震えた。たったそれだけの事なのに、涙目になっている情けない自分が居た。
瞬間その反動で押し出された光の粒がぽろりと零れた。
それからナハトに両腕を左右に開かれて、ぐっと顔を近付けられると、恥ずかしくて咄嗟に口を引き結んでしまった。
構わずに閉じた上から唇を執拗に舐め上げられる。
ちゅ、ちゅく……れろォ。
「…………ッッ♡」
一瞬の隙を突いて、俺の口の中に舌先で捩じ込むようにして侵入してくる。
弾力があって柔らかな唇はお互いにとって気持ちを昂らせるのには充分だった。
「ん♡ んぅ、ふ……ッ。んん~~ッ♡」
息を奪われ、うなじがぞくぞくすると、肉厚の舌に奥まで侵入されて戸惑った。
舌で歯列をなぞり、上口蓋を撫で、それから奥で怯える舌を強引に絡め取られた。
甘美で官能的な味わいが舌を伝わると、どこもかしこも甘くて驚く。
熱の塊にちゅうっ、と舌を吸われて思わず身が震えた。
口内をナハトの舌が暴れ回るようにして掻き回されると、脳味噌が蕩けて目眩がするような感覚に陥った。
その様子をナハトは目尻に笑みを湛え眺めながら、柔らかな髪の毛を撫ぜ、するりとううなじへ指先を這わせ、ひんやりとした噛み付き防止のチョーカーの上を滑る。
「名前……なんだっけ」
「真宵、直忠……」
「直忠……。噛み付きたい……はあ、……ッ」
「いいぜ……噛んじゃえ」
チョーカーを自ら外して、ナハトの耳元で甘く囁いた。
瞬間、喉に凄まじい速さでナハトの牙が当てられた。
薄い皮膚を今にも食い破らんばかりの気迫と、獣の如く低いエンジン音ともとれる唸り声が耳を震わせた。
興奮と混乱が脳内でタップダンスを踊り、目の前の獣が思案するように、ゆらり、ゆらりと尻尾を左右にしならせた。
まるで交尾する為に相手のうなじに噛み付いて離さない行為に似ていた。
お前は俺のモノだ、YES以外の答えは許さないと云わんばかりで。
「あ、あ、あ……♡ なん、か……獣に喰われてるみてぇ。ァ、 ハハ……ッ♡」
は、は、は……途切れ途切れの息継ぎと共に圧を掛けられて思考が渋滞するも、ようやっと喉から言葉を引っ張り出して、獣へと投げ掛ける。
ともすれば緊張の糸はふつりと切れ、獣は嬌笑し、目尻に笑みを浮かべて、れろ、と舐めていった。
「ああ、悪い。なんか、堪んなくて……ッ。アンタに噛みつきたくなっちまう……」
ナハトが焦れったそうに俺のパーカーの下から手を滑り込ませると、むちりと胸を揉み上げて、思わず感慨深いため息が零れた。
「ん、……♡」
指先で小さな粒に触れられると、ついくぐもった声が漏れる。
弄ぶようにして、人差し指と親指の腹で粒をくにくにと揉み、きゅう、と摘ままれる。
「……ッ、ぅ、はぁ……ッ♡」
執拗に乳首を弄られて、そこから火が点いたように快感が身体を駆け巡る。
「デッケェ乳……ッ」
ナハトは新しい発見とばかりに俺の胸を夢中で揉みしだいた。
「ぅあ、♡ ……へへ、揉み甲斐あんだろぉ……♡」
「……つーか、直忠、 お前……ブラしてんのかよ」
「俺の大胸筋は脂肪がたっぷり詰まってっから動くと揺れて痛いんだよ。だから大胸筋サポーター使ってんの……、ッ♡」
「それにしたってえらくスケベなサポーターだな……」
「そこは俺の趣味な……♡」
「はあ、癖になりそうだ……」
「や、あぁ……♡ はぅ、……ッ」
ちょっと遊ばれただけなのに、頭が馬鹿になってしまっている。
それはまるで小さな子供に返ったように舌足らずだった。
揉まれ、しごかれた乳首がぴん、と芯を持って立っているのが分かると、ナハトは俺の頬に軽くキスをして、乳首をちゅう、と吸って舌で転がした。
「あっ、あ、あぁ……ッ♡」
自分でも驚く位に羞恥で消え入りたくなるような声で鳴いてしまった。
ナハトはそれを耳で楽しんでいるのか、愛撫が止むことはない。
乳輪ごと、ち゛ゅう、と舐め吸われ、口内で粒を転がされて前歯で食むようにして刺激を与えると、ぴくんぴくんと身体が跳ねた。
きゅう、と指で粒をネクタイピンのように強めに摘まむと、情けない嬌声を漏らしてしまう。
苛められた両方の粒はジンジンと疼き、赤く染まり、先程よりもぷっくりと、実を熟したように膨らんでいた。
ナハトが顔を上げて、俺の唇から顎、喉仏までゆっくりと舐めて、そこに軽く噛みついた。
彼の尖った竜牙が、ちくり、と俺の傷痕だらけの褐色肌に当たった。
それから身を起こすと、焦れったそうに自身の隊服を乱雑に床に脱ぎ捨てた。
日焼けとは明らかに違う、艶かしい灰褐色の地肌に、見事に鍛え上げられ引き締まった無駄の無い筋肉、唯々目の前の獣に圧倒される。
陽気な兄ちゃんと云った然の彼が、今は気だるい雰囲気を纏っているのがまた、そこはかと無い色気を醸し出し、ナハトの大きな瞳は野獣の如くギラギラと妖しく輝いていた。
改めて、彼が抜きん出た美丈夫であることをまざまざと認識させられる。
その瞳に獲物として捉えられているのだと実感すると、俺は思わず顔を両手で覆い、ぎゅう、と身体を丸めた。
「? おい、どうした」
ナハトが訝しげに声を掛けてくる。
「なんか、わかんねぇけど……、急に恥ずかしくなってきた……」
「はは。今更かよ。なあ、直忠、アンタから誘ったんだぜ? ちゃんと責任取ってくれないと──な? 俺の童貞、捧げてんだからさ……」
ナハトがやれやれとばかりに頭の後ろを掻いて、ぐいっと俺を此方に向かせた。
「ほら、可愛い顔、俺に見せて……」
(クッセェ台詞も男前が云うと様になるなぁ……)
無理矢理両手を抉じ開けるようにして開かれると、ナハトが思わず息を呑んだ音が聴こえた。
「んっ、んんっ、ふ、ぅ……ッ♡」
我慢が出来ずに貪るようなキスをされて、俺のジーンズに手を掛けられる。
食むように唇を重ねながら、離れる度に甘い吐息が漏れる。
脚をいやらしく撫でつけるように触れ、バックルを外しジーンズもベッドの下へと落ちる。そのままナハトは強引に間に割って入るようにして両脚を掴んで開く。
「おい、ガーターベルトしてんのかよ……エッロ」
「へへ、良い趣味だろ……?♡」
ガーターベルトはそのままに、下着を脱がされると愛液がとろりと糸を引いた。
フェロモンが更に濃くなる。ナハトも俺のフェロモンを感じているだろうか。
(ああ、スッゲェ心地良い……)
俺のチンコを見たナハトがぱちくりと間の抜けた瞬きをした。
「アンタ本当にオメガ? いや、この濃厚なフェロモンで判るけど──随分立派なちんこ持ってんのな。俺には負けるけど」
「へへ。だろ? よくタチ役やらされたりもしたし──それより、ナハトのデカチン早く見してぇ♡」
「アンタマジで……面白いな」
ククッと喉で笑いながら、ナハトが額にキスを落とした。
片手で俺のペニスをやわやわと揉みながら、濡れた穿孔に指先を這わす。
「う……ッ、んァ……ッ♡」
なんとも面映ゆい気持ちと、その先に期待して心臓が跳ねる。
「は……ッ。すげ、指に絡み付いて離さないんだけど……」
「あっ、……ぅ、んん……ッ♡」
「痛くないか?」
「大丈夫……ッ。ん、ぅあ……ッ♡」
「なあ、アンタ初めてじゃないんだろ? 慣れててもこんなに中狭いもんなの?」
「……ッ♡ 頑丈なのとぉ、締まりが良いのが自慢だかんなぁ……♡」
と、笑ってピースサインを見せれば、ナハトがくっく、と笑った。
「そうかよ」
そう云って、ナハトは自身の隊服のズボンを下ろし、黒のボクサーパンツのそこから勢い良くブルンッと隆々と屹立したペニスを取り出して見せた。
「うわぁ! んだよぉ、それぇ!?」
「え?」
そんな立派なもの見せられたら思わず起き上がるに決まっている。
亀頭冠の笠が大きく開き切り、カリ首の下も一回り太く、それでいて長く逞しい、見事な男根であり、ビキビキと血管が浮き出ていた。
(こんなもんで貫かれたら俺死ぬかもしんねぇ♡)
期待に胸が踊る。ごくりと生唾を呑み込んでからナハトにこう問い掛けた。
「なあ、舐めて良い?」
「え? ちょ、──わっ!」
目の前に雄の象徴が剥き出しになって迫って来る。
ツン、と雄の臭いがする。やり方は分かっている。そっとペニスに指先で触れ、優しくキスを繰り返した。
(んん、たまんねぇ……♡ 童貞の癖にずる剥けじゃねーか♡)
ちろ、と真っ赤に濡れた舌を出して、尿道を根元から食むようにして先っぽまで、れるるるるるぅ゛、と舐め上げると、それだけでくぐもった声が頭上から降りてくる。
陰嚢をやわやわと揉み込み刺激しながら、ちゅ、ちゅ、と吸い付いては舌先を左右に動かして舐めていくと、ペニスに芯が灯ったように更に熱く猛ってきた。
雁首に這わせた舌で裏筋をつついて、くりくりと舌先で撫で、ちゅ、ちゅ、と吸い付いてから鈴口を優しく舐め、竿を扱くと、「ぐ、う、ああ……っ」と情けなくあられもない声がした。その時だけは、今、この男を鳴かせているのは自分なのだと優越感が沸き上がってくる。
口の中を唾液で十分に濡らしてからくぱりと広げ、我慢汁が滲む亀頭からゆっくりと熟して熱く蕩けるような口内へと迎え入れる。
歯が当たらないようにしつつ、上口蓋と舌の上を勃起したペニスが滑らかに擦れたり進む。
オノマトペなら、じゅぷじゅぷ、といやらしい音を立てて、舌が別の生き物のように動き、すぼまった唇でぬるぬると出し入れが繰り返されると、擦れたペニスが刺激を受けて「う、うっ、はあ……っ」と何度も呻き声がした。
唾液と我慢汁が交じり合って唇から零れ顎を伝うと、ぽとり、とベッドに水滴のように滴った。
堪らずカクカクとナハトの腰が小刻みに揺れ始める。イキたいのだな、と察した。ナハトの手を掴んで自分の後頭部へとやった。
ガッ、と鷲掴みにされてふうふうと獣のような息が聴こえ、大きく喉を上下してからペニスを奥深くまで一気に咥えると、ぐぶっ、とくぐもった音と共にペニスが中咽頭まで入る。
感銘深い溜め息がナハトから漏れる。鼻先にナハトの下生えが触れる位まで喉奥に咥え込む、いわゆるイラマチオ。
俺のペニスも興奮度マックスで、苦しさと息の詰まる思い、嘔吐感すら最早快楽の一つでしかなくて。
生理的な涙を溢し、ジュブジュブといやらしい音を立てて舌先で包み込むようにしながらしゃぶった。
ともすれば、きゅう、と膣のように引き攣れて締まる喉奥に激しい抽挿が始まると「ん、ん゛っ、ふうっ、んぐ……んう゛ぅっ♡」とくぐもった苦しげな声が漏れる。ガツガツと無遠慮に喉奥に亀頭が擦りつけられる。
中で擦れて泡が立ち、粘膜まみれでぬちゃぬちゃと淫靡な水音が一層激しくなる。抜き差しされる度に雁首が引っ掛かって擦れ、喉の奥がじいん、と痺れ、喉が狭くきゅう、と締まり、ペニスが快感で支配されていくのが伝わる。
かくん、とナハトの腰がわなないて生暖かい液体が弾け、俺の喉奥へとどろどろの飛沫が落ちていくのを嚥下した。
ごぷ、ぬるりとペニスが抜かれ、だらりと垂らした舌先との間に伝った唾液と体液の絡まった糸がふっつりと切れ蜘蛛の糸の様にぽとりとベッドへ落ちる。
俺はわざとあーん、と口の中をナハトに見せてやった。
「クッ、フフ……ッ。アンタってマジで変態だな。飲んじまったのかよ。ウケる」
それからナハトがそっと俺の頭を優しく撫でてくれた。
「今度は俺の番だな……」
肉襞は熱を持ってとっくに熟れている。早く欲しい、早く……!
ナハトは再び俺の穿孔に指を潜り込ますと、何か見つけたのか思わず唇を舐めた。
確かめるように撫でつけてから、ゆっくりと揉みこんだ箇所は前立腺で──。
「ひっ、あ、アアアッ!♡♡♡」
背筋を電流が駆け抜けたような痺れと快感が襲って来ると、身体が大きくわなないた。
(え、あれ? なんれ、こんな、感じてんの俺……?、!)
気持ち良すぎて思わずきゅう、とナカが締まってナハトの指と肉襞の隙間からとろとろと蜜液が零れてシーツを濡らしていく。
「だめっ、そこだめぇ……ッ♡」
「ははっ」
そっと耳朶を食んでから囁く。
「気持ちい?」
と、問い掛けられれば、さっきは俺の方が優位だったのに呆気なく盤上を引っくり返されて悔しさに涙を滲ませながら、真っ赤な顔で眉根を寄せて「んん゛~、き、もちぃ……ッ♡」と正直な答えを返すしかない。
それだけで、トクトクと温かなものが身体中に広がり、胸が弾むようだった。
ナハトがまた優しくキスをしてくれた。
(ナハトはキスが好きなのか……?)
中で擦り、かき混ぜられるとだいぶ解れて来たようで、一旦指を抜くと、そこにナハトの雄を押し当てられる。
「直忠……」
ずっしりとした、熱を持った凶器が、俺の中へと誘われる様にして入ってくる。
思わず息を呑んだ。
ちゅ……ぬ゛──、ズププププ……ッ!
ぐ──っと腰を深く押し入れて、中へとペニスを捩じ込まれると、ナハトが思わず「くっ……」と声を漏らしたのが聞こえた。
「解したのにまだ狭いな……」
みちみちみちっ、とナハトが突き挿れると閉じていた中が暴かれるようで堪らなかった。
「ふあ♡ ナハトのぉ♡ キてるッ♡ あ、うあぁ゛っ! んぅ、ふ、うぁ゛、ァっ!♡」
思わず目を見開いて、信じられない光景に息を乱し喘いだ。根元のノットまで丸飲み。
まるで灼熱の楔を打ち付けられたような衝撃と快楽がどっと波のように押し寄せてくる。
気持ちが良すぎて声を止める事が出来ない。
ナハトに一気に奥まで押し広げるようにして貫かれると、堪らず淫靡な声を漏らすしかなくて。
ぐちゅっ、ぐぷっ、ぷぢゅっ、あられもない音がひっきりなしに飛び交い、その合間を嬌声が色付けていく。
「んッ、ん、っあ♡ やっ、あ、待って、ま……ッ♡」
「ひっ、あ、変になる、へん、あっ、くぅ、う゛♡ ~~ッッ!!♡♡♡」
仰け反るようにして大きく身体を反らした。
びくびくと痙攣し、弛緩しきった口から唾液がとろりと零れる。
(奥、に当たっただけで……イッたぁ……♡ 雌にされてイクのも、中イキも 、こんなに気持ちいいのかよぉ、反則だろ……♡)
とろとろになった肉襞が蠕動し、ナハトのペニスをむしゃぶりつくようにして締め付けているのが分かる。
「──!? うぁあッ♡♡♡」
無我夢中で穿たれて、俺の反応を見ながら良いところを探り、奥で捏ねるようにして腰を動かし、組み敷かれた自分から悲鳴ともつかない嬌声が漏れた。
パチュッ、パチュッ、パチュン!!
「あっ、あん、あ、うあぁ゛♡♡」
小気味良い卑猥な水音が静かな室内に響くと、目の前が明滅する。
「ひあ゛……ッ♡」
「なんか、まだ奥入れそうだな」
「お、奥……? え、ちょ、まっ──」
ちゅ、ちゅ、と懇願するような、焦りを帯びたキスが俺の身体に降ってくる。
ナハトがねめつけるように俺を見てから腰が動く。
「んお゛……ッ♡ ナハト、……まっ、て……んぁあ゛、ぐ、ぅ────ッ♡♡♡」
ぐぶっ! とあらぬ音がお腹の奥からすると、喉から空気が「カヒュッ」と漏れた。
パクパクと開閉する小さな入り口を目敏く見つけられ、亀頭にゆっくりと押し開かれて弁を笠が引っ掻いてぬぐぅ、と貫いた。
ふにふにとした、一番深くて良いところにトツ、と当てられて、視界がちかちかと明滅し星が散った。
快感に快感が重なり、怒涛のように押し寄せて、身体中が快楽に委ねられ歓喜に満ちると大きくわなないた。
脳味噌がどろどろに溶けて、もう何も考えられない。
黒く美しい獣に犯されて、悦びで喘いでいる自分がいた。
腹の中がナハトでいっぱいになり、息が詰まる。
抽挿の度に肉襞がみちみちと限界まで押し広げられ、抜けばすぐさま壁となって閉じてゆく。
それをまた無理矢理貫いて、奥の弁を引っ掻き、襞をペニスが擦りながら中が摩擦で泡立ち、ぐぽっぐぽっとあってはならぬ音ととつとつと一定の律動で優しく刺激された。
熱い、苦しい、気持ちいい。
怒涛のようにやってくる快楽に、逃げ場もなく追い詰められる。
「ん、んぐぅ、おっ♡ やっ、んお ゛♡ おっ、あっ、ぅあ゛! ぐっ、んぐ、う、あう、あっ、ふあぁ゛! ~~ッッ♡♡♡」
「はあ……ッ。奥、入っちまったな……」
「お゛~~、ッ♡ イッてる、イッてるからぁ♡ と、まって……んうッ♡ 奥ぅ、だめえ! うあ゛、そこばっかりぃ……ッ♡」
「お前が悦んでるからだよ。ほら、もっと啼け……ッ」
「な……あぁっ♡ ひあ゛! だめえ! また、イッ……んんぅ゛! おかしく、なる、ぅ゛~~ッッ♡♡♡」
大好きな快楽の波に呑み込まれると、最早身を委ね、種付けされる事でしかこの疼きを止める事は出来ないと悟ると、どうにも出来なかった。
「へ、あ──♡」
ナハトが俺を反転させ、ドッグスタイルの状態から一気に激しく抽挿した。
嫌々と頭を振って泣きじゃくったが、ナハトは決して腰を止めなかった。
背中に沢山キスを落としてから、強く鬱血する程に背中の色んな箇所を吸われた。
ナハトの熱く滾った硬いペニスは俺の狭い肉襞を一気に何度も貫いて犯してくる。
パンッ! パンッ! バツンッ!!
何度も何度も腰を打ち付ける度に、俺の尻に下腹部が当たって激しい肉のぶつかる音が響いた。
奥の一番良いところを突かれると駄目になってしまう。
中を擦られる度に卑猥な声が我慢出来ない。
熱い獣に蹂躙されている。
俺のペニスをナハトが扱くと、最早イキ過ぎて何も出ないと思っていたら潮を吹いてしまった。
(も……無理ぃ……♡)
くたりと上半身をベッドに倒すと、お尻を突き上げる形になり、それが更にナハトを煽ってしまった。
ナハトががっちりと両手を絡ませ俺を逃げられなくすると、俺は強すぎる快感からどうにか逃れたくてベッドのシーツをぎゅっと握るが、そんなものは何の意味もなく、貫かれる度に大きく揺れる身体は悦びで溢れていた。
肉襞がペニスと擦れ合い、蕩け合うと、奥を執拗に捏ねられて、その激しすぎる快感に何度達しただろうか。
「んおっ、う、あぁ゛っ♡ あう゛♡ あぐぅ♡ あん♡ あぁ大腿あ゛っ♡ はう、あっ、んぅ゛ッ♡ うあぁ゛~~っ♡♡♡」
「ああ、ヤバい。最高。堪んない……ッ」
「はっ、あ、んくっ、うっ……あぁっ♡ やめ、あ, だめ、だめ、待って……♡ うあぁ゛あっ♡♡♡」
「駄目。待たない。イキまくってんじゃん。俺もそろそろ……ッ」
「ナハトぉ……ッ♡ 俺の中で、沢山、イッてぇ♡ あ、また……ッ! んぁ、あ゛、あ゛、あ゛、ひぐっ、ん、ぐぅっ♡ んおぉ゛、~~~~ッッ♡♡♡」
前も後ろもイカされまくって最早前後不覚。
気付くとナハトのペニスの付け根が大きく膨らんで俺の中から外れなくなると、そのまま長い間中出しされ、俺は気を失った。
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