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8アノマレコード:002-B(渋谷地下特区乱反射・認知災害記録/サイコーにハッピーセット②
その瞬間、モルドレッドの胸の奥で、何かが完全に音を立てて『壊れた』。
それはオメガに対する只の興味などではない。運命の番をゴミ箱に捨ててでも直忠を毟り取ろうとする、ドロドロとした名付けようのない「異常な執着バグ(ラット化)」のメーターが、一瞬で上限を突き破ったのだ。
『カハ……クハハハハハ! お前、何やってんのさァ! 泥塗れで、ゲロ吐いて、俺の代わりに壊れてくれるなんてさァ!! 最悪で最ッッ高にキマッてんなァ!!』
灰色の巨竜『ゴア・ネブラ』が、咆哮をあげた。空気が圧縮され、貯留施設内のすべてのアラームが低周波で共振し、鼓膜を引き裂く。
モルドレッドの固有属性、色欲の熱情が解放される。
『消えちまえェ、このクソギロチンがよォ!』
巨竜の口から、周囲の空間全体を覆い尽くすほどの『濃霧』が吐き出された。
ただの霧ではない。それは触れたものの存在を腐食させ、感覚を奪い去る、錆びついた金属と焦げた有機物の比喩へ昇華された精神的汚染物質【ゴア・ネブラ(霧)】。
乱反射していた認知災害の光が、灰色の霧に包まれ、瞬く間に光度を失ってドロドロに溶けていく。
そして、霧の向こうから、最大質量の物理破壊が襲いかかった。
巨竜の太い爪が、アスファルトとコンクリートをバターのように削り取り、脂の爆ぜるような生々しい音を立てて『快楽のギロチン』の肉体に突き刺さる。
ドゴォッ!!! とビルが時間差で圧壊する時のような凄惨な超質量音が地下に響き渡り、水道管が破裂した間欠泉が何本も吹き上がった。
モルドレッドは、狂ったような愉悦の笑みを浮かべたまま、圧倒的なバイオレンスで『快楽のギロチン』を文字通り「ミンチ」になるまで踏み潰し、引き裂き、破壊し尽くした。飛び散る肉片が、冷たいコンクリートの壁を赤黒く染めていく。
◆
『快楽のギロチン』が完全に肉塊へと変わった瞬間、世界が、終末論的演出と共にカチリと音を立てて一瞬で逆再生(完全ロールバック)を始める。
飛び散った肉片は消え去り、破裂した水道管は元に戻り、崩壊したコンクリートも直忠がぶちまけたゲロも一瞬で綺麗に復活した。泥水の中でのたうち回っていたアルファの7人も、衣服の汚れ一つない状態で、何事もなかったかのように床に転がっていた。
ただし、直忠の受けたダメージと精神的疲弊、味覚障害だけは、そのまま累積して残っていた。ロールバックまでに約1日は掛かる。
「うぷ……まじで、死ぬかと思ったぜ……最悪の気分……誰かぁ、救急車よんでぇ~~」
直忠は、鼻血を拭いながら、力なく立ち上がった。
そんな彼の前に、人間の姿に戻ったモルドレッドがゆっくりと歩み寄ってくる。
アルファの7人は、自分たちがどれほど無様に自滅し、見下していた直忠に救われたかを理解し、その肥大化したプライドを完全に粉砕されてガタガタと震えていた。
だが、モルドレッドの様子は、明らかに異常だった。
灰色長髪を翻し、金色の瞳を大きく見開いたまま、直忠の目の前にピタリと止まる。その顔は、完全に狂った愉悦の笑みで固定されていた。
「なあ、お前ェ、さっき俺の代わりにゲロ吐いてたよなァ? 血反吐吐いてたよなァ? 俺の身代わりに、あんなに汚い顔してェ、脳みそ壊してェ、乱してェ、そんなこと俺は1ミリだって頼んで無ェんだよなァ」
「……そんなの知らねーよ……。強制的にここに連れ込まれたんだからよ……」
「クハハ! 面白い、面白いぜェ、お前! お前のその薄汚い傷だらけの身体ァ、全部俺がめちゃくちゃにしてやる。だから、次も俺のために鳴けェ。この仕立て上げられた舞台は気に食わないが、お前は特別に気に入ったァ!」
モルドレッドの指先が、直忠の頬の血をねっとりと拭い、自らの舌で舐めとる。
その脳髄に滾る直忠への執着度(バグ)のメーターは、すでに上限を突き破り、測定不能な領域へと達していた。
「ひえー……助かった良心は残ってたけど、性欲のバケモノとしての本能が限界突破してやがる……! しかもタルト・タタン駄目になったし最悪じゃねーか!!」
直忠は、薄っぺらな脳みそで冷や汗を流しながら、激しく腰が引けるのを感じていた。
(結局、あの広大な畳の和風専用宿舎で、正座して首を長くして待っている同居人50人分のタルト・タタンは影も形もない。手ぶらで戻ったら、青畳の上に引きずり回されて確実に50人にケツから刺されて打ち首獄門にされる、と直忠は別のリアルな和風の地獄を確信するのだった)
◆
結局、50人前のエシレバター極上タルト・タタンを紛失した俺は、あの広大なレトロモダン畳巨大宿舎に手ぶらで戻る勇気など微塵も湧かなかった。
畳の上で三毛猫慶太たちに生身のまま半殺しにされる未来を秒で察知した俺は、手持ちの千円札の束を血生臭い指先で震わせながら、渋谷特区の公衆端末から死に物狂いで再注文の配達依頼を叩き込んだ。
「よし……これでよし。これで俺のケツにジャックナイフが刺さる破滅の未来は回避された。運送会社の兄ちゃん、マジで頼むからな……」
安堵の溜め息を吐いたときには、気づけば夜の10時をとうに過ぎていた。
5月の夜風は、ねっとりとした油のような湿気を含んで俺の刈り上げポニーテールを撫でる。
褐色肌のシックスパックに刻まれた継ぎ接ぎの傷跡が、先ほどの認知災害の中和のせいで未だにジンジンと熱を持っていた。
1人でモルガナの専用宿舎へと続く賢者の扉のある廃ビルまで、人気の無い夜道を歩いているときだった。
街灯がチカチカと不規則に明滅する暗がりから、どさ、と生々しい肉の塊が降ってきた。
それと同時に、俺のラバーブーツの尻ポケットに入れていたスマホが、まるで親の仇に遭遇したかのように激しくバイブレーションを開始する。
『──警告。付近に偽竜を検知しました。近隣住民は速やかに、エンブリオ指定の防護隔壁内へ退避を──』
無機質なお役所仕事のアナウンスが静寂を引き裂く。
「は……?」
俺はダチョウ並みの脳みそをフル稼働させ、そーっとその肉塊に近寄った。どう見ても血塗れの人間だ。堕竜って、一体何処にだよ。こんな夜中に道路に人間が落ちてくる人間缶詰工場がどこにある。
「え、なに、事件? 救急車? 警察?」
パニックになりかけながら、尻ポケットからスマホを取り出そうとした、その瞬間だった。
地面に伏していたそいつが、バッと吸い込まれるように顔を上げた。 思わず、直忠の全身の筋肉が硬直する。
人間の服を着ていたはずのそいつの顔面は、目も鼻も存在しなかった。
ただ、顔の真ん中が縦一文字にザックリと割れ、その裂け目の奥に、ぎっしりと赤黒い牙がサメの歯のように何重にも生え揃っていた。
(あ──、これヤバいヤツだ)
脳圧がバグるのを肌で感じた。そいつは骨が折れるような音を立ててゆっくりと起き上がると、四つ足でアスファルトを引っ掻きながら、弾かれたように飛び掛かってきた。
「んひっひっひ~、殺されるぅ~~!」
慌てて身を躱し、俺は全速力で逃げ出した。
化物に襲われているという、命の灯火が消えかけるような極限状態のくせに、何故か喉の奥から乾いた笑いが込み上げてくる。
不条理劇の住人のように、恐怖と、突き抜けた愉快が脳髄の奥で綯交ぜになり、修羅場の中を全力疾走するという意味のわからない興奮に頭がどうになりそうだった。
鍛え上げられたムッチリの太ももが爆発的な速度で夜のストリートを蹴り上げる。
もうどれくらい走っただろうか。幸い、深夜の路地裏には誰の姿もなく、二次被害に一般人を巻き込むこともなかった。
「──はあ、は~~。まだ追い掛けて来てる?」
ぜえはあと肺を焼くような息を吐きながら、ちら、と振り返れば、もう縦割れの化物の姿はなかった。
あ゛~~、と肺に残ったゲロの苦味混じりの溜め息を吐き出す。極限の運動のせいで喉がカラカラだ。
路地裏の自販機で冷たい缶ジュースでも買おうと小銭を漁ろうとした、その時だった。
上空から、再びそいつが降ってきた。
「きゃ──!!」
まるで絹を裂くような乙女の叫び。しかも最悪なことに、そこはレンガの壁に囲まれた袋小路。完全なる行き止まりだった。
自販機の安っぽい蛍光灯の光が、化物の割れた顔面を不気味に照らし出す。
俺は無言で、闘技場仕込みの構えをとった。正直、生身でこんな異形の化物相手に勝てるとはミリ単位も思っていない。
が、無駄死には絶対に御免だった。どっちにしろここで肉片に変えられるのなら、自慢の拳を一発ぶち込んでからの方が幾分かマシだ。
その時だった。
フォンフォンブォン、と鼓膜を鋭く振動させる、重苦しい空気の歪みが発生した。
化物の頭上から、夜闇を切り裂いて矢鱈と大きな斧のような質量兵器が猛烈な速度で降ってきたのだ。
ドスッ、と肉と骨が脂を爆ぜさせて叩き切れる生々しい音が響き、化物の頭部が綺麗に胴体から消し飛んだ。
放物線を描いて飛んできた化物の頭が、俺の額にダイレクトにぶつかる。
「いてっ」
反動で自販機の上にゴトッと落ちた生首を見上げながら、俺は痛む頭を撫で擦った。
勢いのあるサッカーボールをまともに食らったような、硬く、不条理な衝撃だった。
「死んだ……? あ、俺、勃ってるんですけど……?」
足元でピクピクと痙攣する化物の胴体を見下ろしながら、直忠は己の股間に凄まじい違和感を覚えて混乱した。
ブカブカのラバーブーツの上、ズボンの布地を押し上げるようにして、俺の息子がかつてないほど元気に、おねんねから目を覚ましていたのだ。
(え、なんで?)
ずくん...と下腹部が、暴力的なまでの熱を持って疼いた。これは、闘技場でいくら痛めつけられてもピクリともしなかった、あの感覚だ。
(ヒート!? まさかこんな凄惨な化物相手に発情しちゃったの俺!?)
「おいおい~。いきなり逃げ出すから何だと思ったらよォ~」
闇の奥から、鼓膜にべっとりと張り付くような、ドスの利いた、しかし聞き覚えのある声が響いた。
「うお、」
びくっと身体を震わせ、俺が視線を向けた先──月光すら届かない自販機の影の暗がりから、その魔人がゆっくりと姿を現した。
そいつは、対堕竜討伐部隊『竜の心臓(ドラコ)』の黒い隊服を、その大きな身体に不敵に纏っていた。
「あ、れ……? アンタ、あの時の……?」
モルドレッドの金の双眸が、信じられないものを見るように限界まで大きく見開かれた。その瞬間、彼のハイエナの耳尾が、ピキィンと不自然な角度で硬直する。
「ア……? アハ、アハハハハ! おいおいおいィ、嘘だろ直忠ちゃん! 俺に当てられてェ……お前ェ、俺のフェロモンで、そんなにおねんねしてた息子を元気にしてるってのかァ!?」
ギザ歯を剥き出しにした愉悦の笑みが、夜の路地裏に木霊する。だが、その笑い声の温度は、どこか異常な熱を帯びて急速に跳ね上がっていた。
モルドレッドの脳髄の中で、恐らく何かがフラッシュバックしているようで(昼間の渋谷地下雨水貯留施設での記憶が、凄惨な濁流となって押し寄せる)。
「カハハッ、いいねェ……最高にバグってる。昼間は俺のために血反吐吐いて脳みそ壊してェ、夜は夜で、俺の匂いだけでおピンクに発情しちゃうわけだァ……!」
ずくん、と俺の下腹部が、さらに暴力的なまでの熱を持って疼く。
間違いない。地下闘技場でいくらおっさんたちに痛めつけられてもうんともすんとも云わなかった俺の前立腺が、モルドレッドの纏う、絹のように滑らかな灰褐色肌から漂う極上の香りに反応して、完全に暴走を始めている。
モルドレッドの細長い指先が、俺のズボンの上から、膨らみきった息子をねっとりと、そして骨が軋むほどの力強さで愛撫するように強く握りしめる。
「ん、あ、う、お……っ!?♡」
あまりの快感と、痛覚の許容量がバグっているがゆえの強烈な刺激に、俺は喉の奥で情けない悲鳴を漏らした。腹筋がビクビクと痙攣する。
「なぁ、直忠ちゃん。俺ァ、アルファだからさァ。繁殖なんてクソ食らえなサイクルで生きてっけど……こんなに可愛いオメガの器にィ、俺の匂いだけでビショビショに迫られたら、色欲(ラスト)の竜としてェ、めちゃくちゃに壊してあげなきゃ失礼だよなァ?」
モルドレッドの長い睫毛に縁取られた切れ長の瞳が、獲物を完全にロックオンした肉食獣のそれに変わる。
その脳髄に滾る俺への執着度(バグ)のメーターは、すでに渋谷戦のカンスト状態から、さらに測定不能な漆黒の領域へとねじ切れて突入していたようだった。つまりもう手遅れなのである。いやん。
「も、もう、……ッ、我慢無理ぃぃッ!」
俺はおピンクな脳みそで、自分の股間を握るモルドレッドの灰褐色の腕を見つめながら、かつてない快楽と生命の危機に、激しく冷や汗を流すのだった。
偽竜の夢は解けたはずなのに、目の前にはそれより遥かに理不尽で不条理な、白銀の巨竜の『色欲』という名の地獄が広がっていた。
「我慢出来ねェ~? へえェ、そりゃあ大変だねェ」
「ん、ん、ん……ッ。 は、はぁ……俺のことぉ、滅茶苦茶にしてぇ……ッ」
「ん~?? じゃあ俺を更に興奮させてくれたらなァ」
「う~~、じゃあ見ててぇ……」
モルドレッドに背を向ける形で通路の行き止まりの壁に手をつき、ジーンズを下ろしてから、穴に指を這わすともうじっとりと濡れていた。つぷ、と一本、二本、指を中へ入れて掻き回す。
「お。良いねェ~、透け紐パンにガーターベルトは反則だろうがよォ」
ピュウ、とモルドレッドが口笛を鳴らした。
「……ッ、ぁ♡」
静かな路地裏で、ぐちゅ、ぐちゅ、と卑猥な水音だけが存在を主張するように聴こえる。
「ん、ん、……ッ♡」
「偽竜の死骸もあるってェのに、しかもここは国家管理の隔離特区内で行われる、キャストとしての稼働外時間だっていうのによォ、人が見てる前でもヤれるってェのは、随分と変態で淫乱な黒ギャルだなァ」
「うるへ……♡ お前の所為だっつの……♡ お♡」
ぽこっと腫れた前立腺を弄ると、自分の意思とは関係なく、びくん、びくん、と腰が揺れる。
「あ♡ ぁ゛──……ッ♡」
「んお!? な、──♡」
いきなり背後からモルドレッドの手が伸びてきて俺のペニスを扱き出した。
「あ♡ もう興奮してきた……?♡」
「穴がパクパクひくついてんだよ。メス犬ゥ」
慣れた手つきで俺のペニスをグチュグチュ弄りながら、パーカーの中に指を這わして来た。
「やっ、あっ、あっ、あうぅ……っ♡」
くに、と指が乳首を捏ねくり回し、潰したり引っ張ったりされてピンッとおっ立ってしまった。
ペニスもくちくちと扱かれ、興奮して高まると、もう声が止まらない。
どうしてドラコの連中に抱かれると、自分の声はこんな甘ったれになっちまうんだ……と足りない頭で考える。
「はぁ、あっ、あん、おっ、ん……っ♡」
体液と絡まってにちゅにちゅにちゅにちゅ。凄くイヤラシイ音。
「あ、イく……っ♡ イくっ♡」
「ぃくぅ、あぁ、お゛っ♡」
びくんっ、と大きく身体が戦慄く。ぴゅるっ、とペニスから精子が壁に掛かる。余韻がおさまらなくて、ひくひくと尻穴がぱくつく。
「ん……っ、ん、 んう、っ♡」
尚もモルドレッドの手が俺のペニスをくりゅくりゅと弄くって、チュプチュプと卑猥な濡れた音が聴こえる。
ちゅ、ちゅく、ち゛ゅっ……ちゅ、ちゅぷ……っ。
「まだ欲しそうにしてんなァ」
「あ♡ 欲しい♡ もっと、欲しいぃ……♡」
耳元で甘く囁かれるだけで腰が砕けそうになる。
モルドレッドから品のある良い香りがしてやけに胸がドキドキした。
「はう……、ぁ……っ♡ ん♡」
「ん……、お……っ♡」
チョーカーのギリギリにゆっくりと熱い舌が這ってぞくぞくした。
シャツの下から手がするすると肌を撫でていくだけで凄く気持ちいい。
くりくり弄られていた乳首をギュッと摘ままれて「ひぁっ♡」と声が漏れる。むちっむちっ、と乳を揉まれて溜め息が漏れた。
「んお♡ ちくびぃ、こりこりぃ♡」
「このデカ乳がァ……ちんぽもデケェし、ケツもデケェ。随分と淫乱ビッチの身体だなァ? 下着までドスケベ野郎がよォ」
それから亀頭と裏筋を重点的に責められて腰が震えて思わずへたりそうになった。
モルドレッドはやけに手慣れてて、竿の扱き方も上手く、焦らしたり甘やかしたり絶妙な強弱を繰り返した。
「尻軽ゥ、もっと啼いちまえ」
「お、お、お……っ♡ またいく、イくぅ……っ♡」
「もうイっちまうのかァ? だらしねぇちんぽしてんなァ」
「うるへ……ッ♡ お♡ お♡」
気だるい声が耳元に届く。
扱く速度が上がっていく。気持ち良すぎて声が我慢出来ない。頭の中に星が散る。
「んぉ、は、あ……っ♡ んぅ、ふ, ふ……お゛……っ!♡」
再び白濁したものがぽたぽたと垂れた。
(またイった……♡)
「ふあ♡」
不意に尻の穴に指が這うと流石の俺でも次は何が起きるのか察した。
ぬるぬるになった指先で尻の穴周辺をゆるゆると撫でていく。
「もう挿れられるよなァ?」
「うん……ッ♡」
「ん。イイコだァ」
ぐぷっ。筋張った太い指が滑りの良くなった中に入ってくると暫くくちくちと解していった。
「あ♡ あ♡ 指ぃ、太いぃ……♡」
「へっ、ケツマンコひくひくさせやがってェ……」
前立腺にモルドレッドの指先が触れた瞬間、ビリッと全身に電撃が走った。
待ち望んでいたように、身体が悦んでいる。自分で触った時とは訳が違った。
「んお♡ お、あっ、んああっ♡」
最初は優しくトントンクリクリ、それからグリュッ、と前立腺を押し潰すようにしてコリコリと責められるともう堪らなくて、馬鹿みたいに喘ぐ自分が居た。
「んぐっ♡ イイトコ、当たってぇっ♡」
「あ、あっ、いいっ♡ はぁ、んぉっ♡」
「俺の指で気持ち良くなってごめんなさいしねぇとなァ?」
何だか愉しそうなモルドレッドの声が聴こえる。
「ごめ、なさ……っ♡ モルドレッドで気持ち良くなってごめん、なさいぃ……っ♡」
ぐりゅぐりゅっ、と再度前立腺を強く擦られて目の前がチカチカする。
「あ、……きもちい♡ ふあ、ダメ, ダメええ♡」
「何が駄目なんだァ?」
「前立腺……っ♡ ぐりぐりぃ、、、♡」
「へ。好きな癖に」
「んぉ♡ うそ、好きぃ……っ♡」
「ふぅ、ん……っ♡ んくっ、ぐ、ぁ……っ♡」
「やぁ、あ♡ は、あっ、あっ、あぁあっ♡」
尻の穴への指の抽挿が更に激しくなって、一本がニ本に、ニ本が三本に。
グチュグチュグチュグチュ、下半身からエッチな音がする。
「お~~、よく入る穴だァ。ガバガバまんこかァ? 4本目も入りそうだなァ」
「が、ガバガバじゃねぇよ……♡」
「は、ぁ♡ あぁっ♡ ああぅ♡ うあぁっ!♡♡♡」
頭の中が白く爆ぜた。
一気に高まった快感に身体が堪えきれなくなって、腹の下がきゅううぅ、と痺れて疼いたと同時に更に物凄い快感が全身を襲って来て、びくんびくんと情けなく震えている自分が居た。脳味噌が酸欠状態で意識がぼんやりする。
「ハハッ、これで何回目だァ?」
背後からかぶりつくようなキスをされ、舌を絡ませ合うと、ちゅ、とモルドレッドから舌の先端を吸われて堪らなくなる。
獣のように唇を貪って、唾液を交換し合うと、余りの甘さに脳がくらくらと目眩がする。
蕩けるようなフェロモンの香りが辺りを満たしているようで気分が良いし興奮度も限界だった。
不意にモルドレッドに身体を前に向かさせられると、ジーンズを剥ぎ取られる。
そのまま体重80キロ以上ある俺の身体を軽々と持ち上げて、向かい合う体位のまま、俺のパンティの隙間からぬるぬるに濡れそぼった穴にモルドレッドのモノがぴとっとあてがわれた。
その熱量が身体に伝わると、期待で胸がふくらみ、ぞくぞくと高揚感を伴って背筋を駆け抜けた。
最初は俺の様子を窺うように、ゆっくりと挿れていたモルドレッドだったが、一瞬の間をおいて、一気にナカを貫かれた。
まるで電撃のように快楽の衝撃が全身に走った。
俺よりタッパのある大男に下から突き上げられてあへらずに要られる訳がない。
「あ、あっ、あぁっ、あ゛、~~ッ!♡♡♡」
肉襞がみちみちみちっとモルドレッドのペニスで強引に押し広げられると、それを逃がすまいとぴったりと絡みついて蠕動した。
(デカチンポたまんねぇ……ッ♡♡♡)
狭くてぴっちりとしたナカで、体液でどろどろに濡れたそこが、滑らかにモルドレッドを奥へと誘う。
肉を擦る度に鳴いてしまって、それが更にモルドレッドを煽ってしまったようだった。
「ふっ、ん、んッ♡ あっ、あぁ、あん♡ あんぅ゛♡ あぁう゛!♡」
「あ、おくぅ、いいっ♡ もっと♡ もっとして……ッ♡ ふあぁ゛ん♡」
「んぉ♡ いいっ♡ すごい♡ おっきいのっ♡ モルドレッドのデカチンポぉ♡ すげぇきもちいい♡ んぉ゛~~ッ!♡♡♡」
ぱちゅん! ぱちゅん! ごちゅっ!!
奥の良いところに当てると、びくんっと身体をしならせた。
タン、タン、と一定の律動の後にぐりぐりと捏ねるように絶妙な腰使いで良いところを刺激されて気持ち良すぎて堪らない。
快感が次から次へと押し寄せて、波のようにうねると、それは大きくなって一気に覆い被さって来た。
俺が達するのは自明の理だった。
イってる間もこちらの反応を窺うようにして、それからモルドレッドは再び激しく腰を打ち付けてきた。
「あ~~……クソッ。お前のマンコすっげぇ締めてくんなァ……ッ」
恍惚とした表情で自分を求めてくれるモルドレッドが愛しくて、俺はぎゅう、とモルドレッドを抱き締めた。
そしたら何を思ったのかモルドレッドは更に深く一気に奥を貫いて来た。
ぐぼ!! とあってはならない音がしてこれ絶対結腸入ったやつ……と悟る。
頭の中が混乱と快感の大渋滞で、貫かれた瞬間喉が詰まって「カヒュッ」と息が漏れた。
「くあ゛っ♡ ふぁ……っ♡ あ、あ……あー……っ♡ あ、あっ、あ──♡♡♡」
ぐぽっぐぽっぐぽっ。
(すげーおと、してるぅ……)
腹を突かれて身体がびりびりと痺れ、尽きることの無い快感に悶えながら、だらしなく口が半開きになって涎が垂れっぱなし。涙も止まらない。顔がぐちゃぐちゃ。
なのにめっちゃ気持ちいい。多幸感が凄まじい。
圧倒的な質量の熱が、開ききった笠が腹のナカを無理に抉じ開け暴くようにして何度も抽挿されると、擦れた所が堪らず気持ちいい。
「なんか……♡ おかし……♡ あ゛……♡ あ……っ♡ きもちぃ……♡ あ……っ♡ んあぁ、……ッ♡」
何度も射精した後になんかペニスがもぞもぞし出した。
「まってぇ……っ♡ なんか、漏れそう……っ♡ 漏れちゃうからぁ……っ♡」
「いいぜェ。そのまま漏らしちゃえよ」
そう云いながらモルドレッドは腰を打ち付けるのを止めない。
(無理……っ♡ もう限界……っ♡)
身体が大きく震えて、びくんっ! としなった。
プシャア……ッッ。
「ひ、い、ぁ……っ♡ ……潮……漏らしたぁ……っ♡ う、ごめ、なさぁ……っ♡」
「ハッ。泣くな泣くなァ。潮吹いたなァ。そんなに良かったかァ?」
頭を優しく撫でられながら、初めての経験に戸惑いを隠せなかった。
「ふえ……」
「クカカッ。じゃあ続きなァ」
おでこに優しくキスをされてから、モルドレッドの更なる猛攻が始まった。
イキにイカされて、最早何が何だか分からなくなって、でも奴の腰は止まらなくて、やめて、と何度懇願しても駄目だった。
体液にまみれて泡立ち、ぐちゃぐちゃに絡まりながら、奥にぐぼッ、と抜ける度に快感にうち震え身悶えした。
視界がちかちかと弾けるような錯覚と共にモルドレッドから激しく突き上げられ、揺さぶられて堪らず何度も達しては情けなく鳴いた。
「殺されるぅ、俺アンタに殺されちまうよぉ~♡♡♡ いく♡ いくいくいくっ♡ 俺がイクとこ見てぇ♡ んお♡ ちゃんと見ててぇ♡ ケツイキしちまう~~♡♡♡」
「お~見ててやるよォ。そのスケベな顔でいくらでもイッちまえ」
触ってもいないチンコから精子がとろとろと垂れ流しになった。
その間ず──っと心地良くて、頭ん中真っ白。
(きもちよすぎて……しんじゃう……)
「ひぐっ♡ うっ♡ うぅ……ごめ、なしゃっ♡ きもひ(ち)くて♡ もう♡ あ♡ ずっと、イっへ(て)る♡♡♡」
もうなんか気持ち良すぎて頭壊れてそれしか云えなくて。
馬鹿みたいに繰り返しては泣いてた。
「お前ホント泣き虫だなァ。上手にトコロテン出来てんじゃねェか。あ~可愛い。でも俺まだイき足り無ェから付き合えよなァ」
「あ♡ モルドレッドぉ♡ 俺の中れぇ♡ もっとイッれぇ♡ モルドレッドのザーメンでいっぱいにしれぇ♡♡♡」
開ききった笠は、肉襞の壁を容易く抉り、ジュプジュプと卑猥な水音と共に何度も奥を貫いて、ごりゅ! と擦れて痺れるような快楽が次から次へとさざ波のように押し寄せてくる。
何度も貫いたにも関わらず、俺の中は狭く、抜群の締まりでモルドレッドを挑発的に煽ってくる。
愛液と精液にまみれ、ぐちゃぐちゃに濡れたそこは、滑らかに奥へと誘い込み、絡み付いて離さない。
捩じ込まれた肉欲に、俺は堪らず絶え間の無い嬌声を漏らした。
身体が、穿たれる度に乱暴に揺れる。
普通のアルファとは比べ物にならない程に滾った劣情の塊が俺を襲うと、もう止める事が出来ない。
肉襞はぴっちりとモルドレッドに隙間無く絡みつき収縮し、抽挿する度に奴に極上の快楽をもたらす。
肉襞とペニスが擦れ合い、熱を持って、愛液と精液が更に掻き回される。
痺れる様な快感に、俺は何度も泣いた。
息が詰まりそうになりながら、極太の熱の塊を自身で受け止め、何度も奥を穿たれる。
全身が性感帯になったように、余りの快感に何とか逃れようとするが、逃げ道等何処にも無く、いやいやと頭を振って悶えた。
ぱちゅ、ぱちゅ、パチュンッ!!
「んお、あ、あ、あぁああ゛♡ やっ、あ、ぅんッ、ふ、ぁう゛ッ、うっ、くぅう゛ッ♡ なん、れぇ……ッ♡ て、ろぁ……ッ、お、おれぇ、こわれ、ちゃう……ッ! やっ、あ! あっ、あんっ、あんっ、あんん゛っ♡ んあぁ゛ッ! ひっ、くぅ゛……ッ、んぉ゛、~~ッッ♡♡♡」
これ以上無い位に激しく腰を打ち付けられて、奥の奥まで貫かれて、ぐぼっぐぼっ、と奥深くを暴かれる音がして、俺は口から自然と漏れる嬌声を止める事が出来ない。
「……くっ、ったく、お前って奴はよォ……ッ」
──次から次へと押し寄せて来る快感と心地好い直忠のフェロモン、貫く度に絶妙に締め付けて来る媚肉がモルドレッドの理性を狂わせる。
──目の前の圧倒的な官能美の塊である化け物に完全に呑み込まれてしまう。
快感に仰け反る俺を逃しはしないとばかりに腰を打ち付け更に追い討ちを掛ける。
蜜襞を圧し広げて何度も俺を味わい堪能すると、昂った劣情は中で爆ぜ、しかしそれでも再び隆々と勃ち上がり、この飽きる事の無い快楽に身を委ねた。
それから暫く抱き潰されて、ふつっと俺の意識は遠退いた。
◆
──気が付いた時にはいつもの如く何故か自分の部屋に居たわけで。
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