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12アノマレコード:004-D(秋葉原特区存在抹消・重力質量災害記録/貪欲は灰塵に帰す②

 あの秋葉原の大怪獣戦争という、街ごとミキサーにかけられたような地獄から数日後のこと。  相変わらず俺は指名の一本も無く、お茶を挽いていた。要するに、有り余る時間をドブ川に投げ捨てるくらい暇をもて余していたわけだ。    余りにも暇で暇で──脳の血管が不条理に裏返りそうになった俺は、頭に蝋燭を二本突き立て、般若のお面を被り、白い浴衣の裾をはためかせながら、手と足を奇妙に交差させて自室を練り歩いていた。  時にはムチムチのシックスパックを波打たせて猛烈なコサックダンスを披露したし、相撲取りばりに四股を踏んで「はあっけよい!!」「のこったのこった!!」と誰もいない壁に向かって絶叫しながら円を描いたりもした。  何が楽しくて182cmの継ぎ接ぎだらけの身体でジャンプして手と足をくっ付けているのか自分でも分からない。  何度も何度もでんぐり返しを繰り返し、最終的にはブリッジの姿勢のまま、部屋中を巨大な蜘蛛のようにカサカサと高速で走り回ったりもした。  むしゃくしゃしてやった。後悔はしてない。それだけが、俺の自堕落な実存証明だった。  三毛猫達(コメンジ5の身内の奴ら)はと云うと、話の合う魔人のアルファ達に熱烈に口説かれ、「恋の駆け引き♡」とやらにうつつを抜かしているらしい。  錆びついたドラム缶の油に群がる狂った蟻みたいに忙しいようで、俺と遊んでくれる時間は一秒も無い。  はあ~~??? 恋の駆け引きだぁ~??? 脳みそチェンソーでバラバラにすんぞコラ。  夜型人間の俺の一日のルーティン。まず、モルガナの休日は昼過ぎまで死んだように寝る。それからスマホの画面を虚無の目で見つめ、フ○ムゲーの死に作業をこなし、イシュタルのスタッフルームで一人黄昏ながらキセルを吸う振りをする。  その後の時間は、いつもの役割である給仕だ。  食堂で皿を洗い、床を拭き、洗濯物を回し、野菜の泥を落として皮を剥く。配膳をやる指先は、地下闘技場奴隷時代に培った無駄にプロ級の手際だ。  イシュタルをブッチして部屋でお気に入りのエッチな下着でも眺めたり、新しい下着をスマホで探したり、だらだら寝ていても良いのだが、無駄飯食らいとして生きるのはどうにも性に合わない。  左目の光はとうに失われ、口に運ぶ飯はどれも錆びついた鉄パイプと焦げたレバーの最悪な味しかしない1日をどうにかやり過ごしたと云うのに。  俺は何の為に此処に居るのだろうか? そんな高尚な自問自答をしてみるが、答えなんか見つかるはずもない。  ただ、セックスした過ぎて目と目が寄り目になっちまいそうだ。足元で、白い大福のごとき毛玉が呆れたように「ミ゛ィ」と虚無の鳴き声を上げた。  ここ『イシュタル』には、会話を楽しむ昼の指名と、ベッドの上でオメガを鳴かせる本番有りの夜指名がある。  最高位のモルガナ所属の『ドラコ』以外の一般の候補生や職員が、俺たちキャストを夜指名する場合はスキン着用が絶対義務だ。  ──まあ、宗像のおっちゃんとは、何の手違いか生(ナマ)でしちまったわけだけど。  イシュタルに所属してるキャストは、裏方の俺を除いて合計99名。  対してドラコは14名。  高貴なる金──ノーブル・ドール組の黄金の噛ませ犬(コル・ドラコ)たちが7名と、高貴なる銀──ノーブル・ダルジャン組のコル・ドラコたちが7名だ。  そこから最高位のドラコ達に指名で差し引かれた残りのキャストを巡って、候補生や職員、一般の魔人や人間たちの間で、血で血を洗うような争奪戦が始まる訳だ。  世界には他にもクラブは沢山ある。  だが、フェロモンと性欲が染みついたこの防衛特区で、最上級のキャストが集まるのは唯一ここイシュタルだけなのだ。  当然、他のクラブのキャスト達だって負けず劣らずの美形オメガ揃いだが、それでもイシュタルのキャスト達の持つ、魂を物理的に融解させるような色香には一歩及ばない、と云ったところだ。  キャストは自分が気に入った相手でないと夜指名は受け付けない。  兒玉さんから聞いた話じゃ、そんな傲慢な拒否権を持つキャスト達が、無条件に全てを受け入れるのはドラコだけらしい。  拒否された事が無い所か、寧ろ「私を、俺を、僕を指名して!」と高速パルスで懇願するレベルだという。 (流石はカーストの頂点に君臨する、脳がドロドロに溶けたアルファ&オメガ達だなぁ)  新品の黒レースブラのホールド力を無駄に確かめながら、俺は他人事のようにひとりごちた。  夕方になると、イシュタルのキャストたちの待機部屋が並んだ廊下で、壁に掛けられた木製の名札一覧がカラン、カランと、まるで乾いた骨が噛み合うような音を立てて裏返される。  それが指名の入った合図。  漏れなく、俺以外の全員の名札が裏返っていく。まあ俺はキャストじゃなくてただの裏方、給仕係だから、指名もクソも無いのだが。  指名された綺麗な奴らは、専用のクラブでキャストとお酒や食事を会話と共に楽しむ。  それが夜指名(本番有り)の場合、名札にはチリンと冷たい鈴が掛けられる。  その鈴の音が鳴れば、気位の高い美しいキャストたちがツンとした冷徹な表情で部屋から出てきて、使用人に案内されながら、欲望の待つ部屋へと蜘蛛のように静かに向かうのだ。 「ああ、そう云えば……今日は行商人が来る日だね」  スタッフルームに気を利かせたお茶とお菓子を運んで来た兒玉さんが、ふと思い出したように呟いた。  足元の毛玉は相変わらずのブラックホール並みの食欲で、プロ級の美味いお菓子をペロリと平らげていた。  案の定、もっと寄こせと俺の足元を「ミ゛ィ」と鳴きながら執拗に突っついてくる。  兒玉さんは本来、防衛特務機関『エンブリオ』の職員なのだが、こうやって最上級クラブであるイシュタルにも雑用として駆り出されたりするみたいだ。 「へ~~」  こんなメンズブラ2枚重ねの俺相手に、対等に話をしてくれる兒玉さんは本当にいいヤツだなぁと、錆びついた脳の隅で行儀よくしみじみ思う。  兒玉さんはにこっと笑って「見に行ってみる?」と言ってくれた。暇を持て余した俺の答えなんて、最初から決まっている。 「じゃあ、暇だし行くかぁ~」 ◆ 「ほら、真宵君、あれだよ」  兒玉さんに案内されて、行商人がイシュタルへ荷物を運び込んでいる巨大な倉庫を見学させてもらった。  山のように積まれた大量の物資を、ガタイの良い男たちが絶え間無く運んで行く。  荷車やトラックを使い、時には直に太い肩に乗せて。イシュタル程の巨大要塞なクラブを維持するとなれば、必要になる物資の量も、人間の正気をすり潰すほど半端ではないのだろう。彼らの滞在期間はわずか1日程度だという。  見学を終えて帰り際、ふとお頭と呼ばれている男を見た、その瞬間だった。 (──あ?)  そこには──昔、あの泥と血に塗れた地下闘技場で、散々俺の肉体を蹂躙し、拷問でいたぶり尽くした男が立っていた。いつの間にか地下から居なくなっていたが、そうか、汚い商人に鞍替えしてやがったのか。 (──あの面は……け、胸っ糞悪い。焦げ付いたガソリンと排気ガスの狂った匂いがしやがる) 「真宵君? どうかしたかい? なんだか顔色が悪いけど……」  俺の様子をおかしいと感じた兒玉さんが、心配そうに声を掛けてくれた。俺は自堕落な笑みを顔面に貼り付け、かぶりを振ってから「なんでもな~い」と軽薄に答えた。  過去は過去。骨と内臓をミキサーにかけられたような地獄は、もう引き算されて終わったことだ。  兒玉さんに聞いた話だと、重労働の労いとして、彼らは特別に一人だけキャストを指名でき、部屋での「夜の接待」を許されているらしい。  その生贄に選ばれたのが、あのコル・ドラコの運命の番(清守奏)だと聞いた。 (アホの清守か。アイツ、あのチンパンジー連中相手に上手くやれるのかぁ?)  裏方専用のスタッフルームとは別の、キャスト用の談話室を覗くと、案の定、清守が「何であんな汚い男の相手しなくちゃいけないんだ」とぶすくれて文句をたれていた。 「清守くぅ~ん♡ 俺、応援してるよぉ~♡ 頑張ってベッドで鳴かされてきなよぉ~♡」  俺がいつものクソウザい哲学で煽り倒したら、「ウルセェ! 茶挽き!」と顔を真っ赤にしてキレ散らかしていた。その反応が見られただけで大満足だ。 (さて……)  清守をおちょくって暇を潰し、いい気分で部屋に戻る途中だった。  壁掛け時計を見れば、そろそろ退勤の時間──と同時に、運悪く、例の最悪な相手と廊下で鉢合わせしてしまった。内心で激しく舌打ちする。 「おや……? その傷は……」  お頭が俺に気付くと、全身の継ぎ接ぎ傷だらけのムチムチな肉体を見て、ハッとした下卑た顔をした。 「もしかして、スカーフェイスか?」 「……久しぶりだねぇ、グカのおっさん」  お頭──グカは三流の芝居くさい仕草で汚い両手を広げ、俺の体を強引に抱き寄せた。  その瞬間、安物の酒の臭いと、獣じみた汗の臭い、そしてかつて俺を地獄に突き落とした男の醜悪な体臭が、物理的な悪臭ハザードとなって、俺の異常発達した鼻腔を最悪な密度でブチ抜いた。  何より──奴の身体からは、あの地下闘技場の泥と排泄物が焦げ付いた、最悪に厭な匂いが漂っていた。 「大きくなったなぁ、あれ以来じゃないか! 生きていてくれて良かった!」  白々しい。吐き出す言葉のすべてが、錆びついた鉄板の上で干からびたミミズのように中身が無い。舌の根の乾かぬうちに、心にも無いことをペラペラとよくもまあ、この男は。 「スカー……そうか、お前はオメガだったのか……へっ」  そう言って、厭らしい笑みと共に下卑た金歯をギラつかせながら、浅黒く焼けたグカの皮膚は廊下の奥へと去って行った。その足跡からは、焦げ付いたガソリンの悪臭が粘りつくように残っていた。  自室に戻り、白い大福のごとき毛玉のふわふわとした毛並みと戯れて現実逃避をしていると、スタッフルームの扉が遠慮がちにノックされた。  現れたのは兒玉さんだった。何の用だ? と首を傾げた俺に、彼は信じられない言葉を告げた。  指名が入った、と。その瞬間、俺の脳細胞の奥で不穏な警報が鳴り響いた。 「指名したのは誰?」 「グカ・グレイブ様御一行からの指名が、急遽、君に変更になったんだ……」 「あ~~、そう。分かった」 (なるほど、俺が生け贄(ロールバック前提のプロット肉)ね……)  パーカーにジーンズという、およそ最上級クラブには似つかわしくない自堕落な格好のまま、兒玉さんに案内されてグカの待つVIPルームへと向かう。  不機嫌な顔を隠しようともしない俺を兒玉さんはひどく心配していたが、俺はいつもの能天気な笑みを貼り付け、「心配すんな。大丈夫だから」と告げて、毛玉の晩飯を彼に託した。  兒玉さんはまだ何か言いたげに口を震わせていたが、申し訳ないがその視線を無視して重厚なドアを押し開けた。  部屋の中には、グカがソファの真ん中にどっかりと肉塊を座らせ、紫煙を燻らせながら安酒を煽っていた。  太い指には、悪趣味なごてごてとした成金趣味の宝石や金の指輪がこれでもかと嵌め込まれている。首からは太い金のネックレス。  主張が五月蝿いブランド物の派手なシャツに、悪目立ちする高価な腕時計。まさに、欲望を煮詰めたドラム缶の成れの果てだ。  部屋に居たのはグカだけでは無かった。先ほど倉庫で見かけた、泥臭いガタイの男たちが10数人、獣のように群がっている。 「お頭ぁ~! 可愛いキャストじゃないんすか~!?」 「そうっすよ! 俺、めちゃくちゃ楽しみにしてたのに……」  男たちは口々に不満を漏らしながら、継ぎ接ぎ傷だらけの俺の身体を見て、深いため息を吐き散らした。 「流石にこのゴリラは抱けないっすわ」 「は……?」  驚いたことに、こいつらは接待と偽って、清守(1人のキャスト)を10人以上の集団で玩具のように抱き潰すつもりだったらしい。  呆れて開いた口が塞がらない。それは流石にイシュタルの絶対規約違反だろう。  そんな暴挙がバレたら、この巨大地下要塞から生きて追放なんて生温いことすら許されず存在ごと消されるんじゃねぇか、こいつら。 「うるっせぇなお前らは! スカぁ~? 見せてやれよ、お前の本当の姿を……」  グカが下卑た声をあげた瞬間、馬鹿力で俺のパーカーの裾を捲りあげ、ジーンズのボタンを乱暴に引きちぎりやがった。  次の瞬間、さらけ出された宗像支給の『黒レースブラ』からはみ出る筋肉と脂肪の詰まったバルクがぷるんと弾け、そしてエッチなTバックにガーターベルト。182cmのムチムチのシックスパックに映えるその究極のアンバランスさを目にした途端、男どもの間から「おおっ……!」と地鳴りのような興奮の歓声が沸き上がった。 「なんだよお前。随分と助平に育ってんじゃねーか」 「コイツ、確かに面も身体も傷だらけだが──」 「この顔、めちゃくちゃエロいぞ……!」  グカの汚い指先が俺の顎を強引に不条理に固定し、唇の隙間から滑り込んで俺の舌をガチリと掴んだ。 「この身体……褐色肌が余計にそそりやがる」  傷だらけの胸板を撫で回し、指先をそろりと臍の奥まで這わせながら、いやらしく肉質を確かめるように愛撫される。 「そこら辺の上品なキャストなんかよりずっと、極上の天国が見れるぜ──なぁ、スカー?」 「……は。アンタがそんなに俺の肉を買ってるとは思わなかったね」  乱暴に引き寄せられ、奴の太腿の上にドスンと座らされる。パーカーもジーンズも完全に剥ぎ取られ、両足をぱかりと無防備に御開帳させられるという、あられもない屈辱的なポーズに固定された。 「ま、嗅いでみな」  グカの合図で、男の一人が俺の股間に犬のように鼻を近付けた。その瞬間、男の目が狂ったように見開かれる。 「うわっ!! 最高に甘くていい匂いがする!!」  その言葉を皮切りに、他の男どもが「俺にも嗅がせろ!」と、錆びついた油に群がる狂蟻のようにわっと俺の股間へ集まってきた。 (なんなんだコイツらは……不条理概念に脳を破壊されたアホの集団かよ)  俺の股間の匂いを嗅ぎながら恍惚の表情を浮かべる男どもに心底呆れていると、グカの太い腕が、なみなみと中身の入ったワイングラスを俺の唇に押し付けてきた。 「オメガにアルコール度数高い酒は駄目じゃねーの? そもそも俺は未成年なんだけど?」 「ジュースだよジュース。そっかぁ、飲めねぇかぁ。それじゃあ、おじさんが飲ませてやらないとなぁ~!」 「ん、──っ!?」  グカはグラスの中身を自分の口に含むと、俺の唇に無理矢理割り込み、ドロドロとした熱い液体を喉奥へと強制的に流し込んできた。  身体がカァッと熱くなる。  グカはニタリと下卑た金歯を見せて嗤った。 「相変わらず──いや、地下闘技場の未覚醒のあの頃に比べたら随分立派に成長したじゃねぇの。……なぁ、スカーフェイス!」  そう云ってグカが俺のペニスをまさぐった。 「え? オメガにとって役にも立たないちんぽまででかく育ったなぁ?」 「なんならアンタをコイツで抱いてやっても良いぜ? グカ。タチは慣れっこだ」 「ハハ! 軽口叩く位には余裕があんだな」 「──あ、」  乳首をまさぐりながら、にちゅ、にゅぷ、とペニスを弄られて気持ちよくなってくる。やっぱり俺も立派な変態だなぁ。 「ん、ん……」 「ほら、舌出せ……」 「んぁ……」 「嗚呼、やっぱり……ひ弱なオメガより、お前みてぇな雄を屈服させるのが一番気持ち良いな……」  グカは俺を抱き抱えて床の間へ乱暴に放り出すと覆い被さって来た。 「あ゛~~、いい匂いだ……」  不意に、俺の頬をグカが思い切り打った。 バチン! バチン! バチン! バチン!  その太くてごつい掌で何度も何度も、鼻血を流し頬が真っ赤に腫れるまで打つと、噛み付くようにキスをされる。 「ん、んぅ……は、ぁ」  グカは満足そうに金歯を剥き出して嗤うと俺の頭を撫でた。  床の間には数人程度の男達が「見学」に集まったが、グカが俺の中に何度も吐精すると気が付けば周りに全員の男性達が集まっていた。 「──くぅっ! こいつ……こんなにやってんのに全然締まりが緩くならねぇ。……ああクソ、最高に気持ちいい……。なあ、スカー……あれから何人の男を咥え込んだんだ……?」 「そんなことより、俺まだ一回もイッてねぇんだけど?」 「へへ、強がりやがって……」 (強がりじゃねーよ。さっさとイかせてくれよ。出来るもんならな)  下品な高笑いをしていた頭は、ふと周りの熱い視線に気付いて辺りをぐるりと見回した。 「ん? なんだテメェ等? ゴリラは無理って云ってたじゃねぇか」  グカが呆れた声でそう云った。 「いやぁ、その……」  男達は御互いに顔を見合せてゴクリと生唾を飲み込むと「お頭、その子、俺にもヤらせて下さい!」次々と男達が俺とグカの情事に当てられて股間をぎんぎんに滾らせながら懇願した。 「おらぁ! テメェら揃いも揃って粗ちんかぁ!? なっさけねぇなぁおい! おら、おら、おら!!」 「やっ──、まっ、待って……♡」 「んぐぅ♡ 駄目っ、駄目ぇぇ♡」 「ああ、ああっ! きゅ、休憩させてぇ♡」  気が付けば、立場が逆転し、俺がグカと男達を代わる代わる陵辱していた。  ギンギンに滾ったペニスをケツに咥え込んで乱暴に何度も腰を振り下ろすと「ごめんなさい♡ 許してぇ……♡」と泣きながら悦ぶ情けない男達。 「あ、ああっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ すごぃ……! スカー、激し……っ! 俺、もう……っ! だめぇっ、イッちゃう……ッ♡♡♡」  凶悪だった表情は破顔し、情けない面をぶら下げて懇願してくる。  熱の籠った室内で肉と肉が激しくぶつかり合う音。  タン、タン、タン、一定の律動と共に体液にまみれぐちょぐちょになったソコからぱちゅっ! ぱぢゅっ! といやらしい水音が聴こえる。  荒くなった吐息、しっとりと汗で濡れた肌、熱くなった身体。  押し寄せる快感の波に、悲鳴ともつかない嬌声が止めどなく溢れる。  激しく振りたくった腰の下で男があんあんと無様に喘いでいる。  沢山可愛がってやるとチワワみたいにきゃんきゃん喚いて可愛いがり甲斐がある。 「ハッ。おいおい、メスみてぇな声出して……どっちが抱かれてるんだかわかんね~なぁ? ハハッ、快楽堕ちんぽがよぉ~! おらっ、イけっ!」  御褒美とばかりに下半身に力を込めてきゅう、とナカを締める。男は堪らず身悶えし、俺の尻を両手で鷲掴み、ぐ──っと己のペニスを奥まで侵入させ、ビクンッ! と身体を大きくしならせた。 「んあっ、あぁあ゛~~ッッ♡♡♡」  ──そうやって、俺はこの不毛な夜を男達を鳴かすことで終わらせた。

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