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19微睡みのパンタシア②

 激しい快感の津波が隼人を襲い、呆気なく直忠の熱い口腔内に、何度目になるかわからない大量の吐精をしてしまった。  直忠はそれを喉の弁を鳴らして残らずごくりと嚥下すると、その赤い舌で妖艶に舌舐りしてから、不敵に笑った。 「お前チョロ過ぎなんだよ。なんだよこの激雑魚ちんぽは。イキ過ぎ」  それから「綺麗にしてやるよ」と云いながら、またペニスを優しく舐め回すものだから、雑魚のくせに再び隆々と勃ってしまい、またもや容易くイかされてしまった。 『な、ナオっち……挿入(い)れたい……!』  直忠は悪戯っぽく笑うと、大真面目な顔で隼人の唇をディープキスで塞いだ。 『──!?』  ──それから隼人の手を取って、直忠は自分のジャージの裏、張りのある褐色肌の太ももや腰へと這わせた。  隼人は最初は顔を真っ赤にして戸惑っていたが、遠慮がちに触れていた手が、直忠の柔らかで鋼のような張りのあるシックスパックの肉体に興奮し、段々と暴走するように荒々しくなると、しまいにはそのまま182センチの直忠をベッドへ押し倒した。 『──ナオっち……!』  隼人がごくりと喉を鳴らす。  ちゅ、ちゅ、と激しく不器用なキスを繰り返され、俺の甘い唾液と舌を絡め取られる。  長い長い、脳みそがとろんとろんになるようなディープキス。  それから直忠が彼の唇をペロリと舐め上げた、まさにその瞬間──。  防音仕様のはずの部屋の扉が、バタン!! と絶対的な暴力によって力任せに開かれた。  モニター画面を固唾を飲んで観ていたダルジャンのドラコ達も、その予期せぬお上の侵入者に「は???」と顔を見合わせた。  現れたのは、黄金の特権階級──ドール組のドラコ達だった。  これはハッキングしていたダルジャンにとっても、能動的に楽しんでいた直忠にとっても、完全に予想外のバグだった。 『おい、お前らなに? ここ使用中なんだけど?』 『そんな肉達磨には股を開くのに、俺達には開いてくれないのかい?』 『は~~?? いやお前ら、清守の運命の番だろ? これって浮気じゃ──』 『"まだ"番関係を結んでいない。つまり俺達はフリーだ。なあ、スカーフェイス、その肉達磨は置いといて、俺達を楽しませてくれよ』 『ちょ、ちょちょ! ドールの皆さん! 俺とナオっちはまだ期間限定で付き合ってる訳で──今はお楽しみの最中であって……!!』 『微睡み』  ドールの一人が静かに呪文を詠唱した。 『あ──? ぐぅ……』 『あれ! 隼人? 寝ちまった! お前らまた魔法のペナルティでやっちまったな? も~~! って云うか隼人、勃起したまま白目剥いて寝てんだけど、アハハハハ! 腹いてぇ! 隼人、俺はお前を見くびてったぜ、とんでもねー早漏雑魚野郎だけど、その男気だけは認めてやるよ! お休み隼人……プッ、フフフッ』 『よし、じゃあ俺達の相手を──』  云うが早いか、モニター室の画面越しにその光景を見たナハトとテロアが、嫉妬のガソリンを爆発させて武器を手に特攻しようとするのを、モルドレッドがその巨大な腕で遮って止めた。 「まあ待てよ、チンコが苛つくのは分かるけどよォ、この大逆転撃退劇を楽しもうじゃねぇか」  ギザ歯の王は、楽しそうにモニターのガラスを指先で叩く。 「"まだ"直忠は"俺たちのもの"じゃねぇからなぁ、どうせあんな成金の金のアルファどもに、あの貪婪な直忠の器は乗りこなせねぇよ」  それから、ダルジャン全員の血走った視線が、再びハッキングモニターへと釘付けに集まる。 『ぐ、──ッ!!』 『あ~あ、もうイっちゃったぁ』  直忠は、乱入してきたドールのアルファの1人に、流れるような手際でフェラチオを施した。  かつてあの拷問グカ一味をケツの孔で泣かせた時のように、大事に、大事に弄んで差し上げたのだ。  なんだ、大したこと無いじゃないか。ドール組のブランドのくせに、良いのはお上品な威勢だけかよ──と、口元を白濁液で汚しながら余裕綽々の直忠。  ──モニターの裏側、この生意気で頑丈な面をどろどろの狂愛に甘やかして、大音響で啼かせていじめて、跡形もなく抱き潰してやりたいと思ったのは、モルドレッドだけではなかった。 『ほらほら、どうした?』 『も、もっと……』 『もっと──何?』 『な、舐めて下、さい……!』  プライドの高いはずのドールの青年たちが、ごくりと喉を鳴らして唾を飲み込んだ。  直忠はおねだりされた通りに、大きな手の平でペニスをしゃぶって舐めて、絶頂の臨界点でわざと手を離す「寸止めハッキング」にする。  血管の浮き出た硬くなったエリートアルファのペニスの口がぱくついて、透明なカウパーが糸を引いて垂れていた。  それを、直忠はちろちろと赤い舌先で冷やかしながら、悪魔のようにクスクスと笑った。 『あ、イ……ああ!』 『あは……どうしたの?』  ──直忠はまるで色情蜘蛛の小悪魔みたいに淫らな笑みを浮かべると、ドールのペニスの根元をぎゅうと肉厚な指で握った。  男は堪らず情けない声を上げる。 『……イかせて下さいは?』 『イ……イかせて、下さい……!!』 『イイ子だね』  男の願い通りに、直忠が黒レースブラの紐を揺らしながらペニスを激しくしごいてしゃぶると、もう何度目か分からない熱い吐精が、直忠の口腔内に勢いよく放たれた。  男は、直忠が額の前髪をかき上げる退廃的な仕草に、脳みそを溶かされてくらっと目眩をカマす。  たまには趣向を変えて、馬鹿みたいにガタイの大きな男を抱いてやるかと遊び半分の気持ちで乱入したはずなのに──ドール組の男は、完全に主導権を握られ、ケツの孔の蠕動だけで翻弄されている自分に、凄まじい羞恥心と極上の快感が押し寄せていた。 『ろ、ロイ、もう良いだろ? 今度は俺が……!』  ──先ほどまで直忠をゴリラと馬鹿にしていたドールの一人、イエーガーが、ズボンの上から股間を狂ったように擦りながら、上擦った声で身を乗り出して来た。 『へ……、お、お前等どうかしてるぜ! こんな、こんなゴリラ何かに──』  ──直忠は、かつて人間キャストを使ってホテルの地下闘技場で自分を子分達にぶん殴らせた、清守奏の本命アルファ──エレンを真っ直ぐに見据えた。  ゆっくりと立ち上がり、ベッドの上のエレンの前まで這い寄ると、『な、なんだよ……っ』と虚勢を張って震えるエレンの胸ぐらを引き掴み、ベッドへとへし折るように押し倒した。 『──!?』 『こんなにさせてる癖によぉ……』  ──つ……と、肉圧で盛り上がったエレンの股間のラインを人差し指でいやらしくなぞりながら、直忠はヨレヨレのジャージを脱ぎ捨て、自分のお尻の割れ目をその凶悪な質量にダイレクトに押し当てた。 (以前、お上品に殴ってくれたお礼に、徹底的に苛めてやろうじゃないか) 『ぅあ……!』 『エレンくぅ~ん、どうしたの~?』  ──甘ったるく上擦った淫靡な声で、直忠はエレンの尖った耳を舐めて、しゃぶって、ガチッと噛みついてから最悪の呪詛のように囁いた。  途端に、エレンの高級スラックスの股間に、じわりと情けない濡れ染みが広がっていく。  直忠はエレンのズボンから隆起したペニスを毟り取ると、くちゅくちゅと手の平で撫で回した。 『あ、あ……っ』 『ん~。じゃあ、俺が良いって云うまでイったら駄目だからな?』  ──そう云うと、直忠は特注メンズブラ水着とガーターベルト姿のまま、エレンの再び隆々と勃起したクソデカペニスにお尻をあてがい、そのまま一気にぐりぐりと押し込むように腰を振り回して擦りつけた。  その余りの快感と衝撃に、エリートのプライドは一瞬で消しゴムのカスとなり、エレンは容易く果ててしまった。 『あは、イっちゃったな』 『ぅああ……! くあ、ぅ……!』 『イっちゃ駄目って云ったのにぃ……』  ──「悪い子」とエレンの耳元に囁くと、直忠は再びエレンの鼓膜を舌先で犯した。 (なんなんだ……こいつ、滅茶苦茶セックス上手え……頭が、世界システムごと狂いそうだ……っ)  エレンは、自身の男根を直忠の肉厚な尻の割れ目に擦りつけられ、絶妙な引き算の加減で刺激されて、おまけに耳まで能動的に犯されて、まるで自分がメスとして逆レイプされている気分になると、堪らなく絶頂した。  直忠は余裕綽々で、お尻の割れ目だけで極上の刺激を与えてくる。  情けなく何度も白濁液を漏らす自分に、格差社会の羞恥心が快感と共に覆い被さる。  エレンの微かに残っていた支配者の意地とプライドが、直忠の張りのある大きな尻たぶを両手で鷲掴みにすると──その服の裏のはっきりと割れたシックスパックのムチムチとした肌に溺れそうになりながら、思い切りペニスを擦り付けた。 『あ~いけないんだ~』  直忠がフフッと悪戯っぽく笑いながら肉襞をきゅうきゅうと締め付けるのを、エレンはこの期を逃してなるものかと、尚も我武者羅に腰を突き上げる。  快感が次から次へと押し寄せて来る、どうにかなりそうな気持ちを何とか押し留めて、畜生、このゴリラを絶対に啼かせたい──エレンはそう純粋に狂愛(ラット化)の炎を燃やした。 『あはは、必死だなぁ~?』  ──その凶悪な外見に似合わない、可愛らしく淫らな器の身体に、部屋に居たドール達全員が完全に眼を奪われ、股間をぎんぎんに大共振させていた。 『もっと、硬くして、ほら……っ』  直忠はエレンのペニスを挟み込んだ尻の割れ目を更にぎゅうと締め付けて、エリートを煽った。  それに応える様にエレンは更に激しく擦り上げる。  くちゅ、ちゅっ、ぐちゅ! と激しく淫らな水音と共に、精液まみれに濡れたエレンのペニスが直忠のズボンをグショグショに濡らし、荒々しく上下する様と、それでも余裕で楽しそうに鳴く直忠が放つ途轍もない色気に当てられて、ドール達は余りの興奮でくらりと目眩がした。  ──『駄目だ。またイケなかった。なんで? 何故…う~ん、やっぱりダルジャンの奴らかおっちゃん位しか相性が…いや、おっちゃんとは相性がたまたま目茶苦茶良くてイケたと仮定して、ダルジャンのドラコ…ダメージの肩代わり…魂の番…ってことなのか…? チクショー俺の身体呪われてねーか!?』  ハッキングモニターに、直忠のその切実なペネトレーション未遂の叫びが映し出されたのだった。  それを見たダルジャン達はというと、余りの圧倒的強者の直忠の包容力に、今度こそ絶対に最深部まで滅茶苦茶に啼かせていじめて、この生意気なオメガを完全に抱き潰してやると、胸の奥の狂愛メーターを測定不能にさせて心に誓ったのだった。 ◆ 「幽霊なぞ非科学的かつ不確かなもの等存在しないッ」 「──……怖いんだ、炉舞」  俺は呆れた顔で、膝をガクガクと震わせている芥川炉舞を見ながら呟いた。  するとそこに、オレンジ髪の狂愛野犬テロアがぬうっと現れて、「おう! ユーレイだかボーレイだかしんねーが、そんなもんは俺のブランシュ・ネージュの絶対零度でぶっ殺してやんよ!」と、両腕をブンブン振り回しながらキャッキャッと楽しそうに騒いでいた。  幽霊は物理の最大質量で殺せるのか……?  相変わらず脳みそがとろとろのシチューのように楽しそうな脳味噌だ、と類友ながらそう思う。 「廃病院へ肝試しねぇ……しかもこの肌寒い季節に……はぁ」 「おおお、こここ、ここで逃げたら男が廃るってもんだ!!」 「分かった分かった、炉舞はちょっと落ち着け」  炉舞の限界突破のブルっぷりをまざまざと見せつけられながら、地面の汚泥に視線を落として、俺は溜め息をついて頭の後ろをポリポリと掻いた。 「つーか、テロアは何で来たんだよ。エンブリオの任務はどうしたんだよ……」 「偽竜に遭遇する確率が高いとかでお上に俺任された! アニキ守る!!」 「はあ……俺だけじゃなくて皆のことちゃんと守れよお前。なんか不安だな~」  そう云って俺は欠伸をしながら「あ~あ」と退屈そうに呟いた。 「じゃあ行くか~」 「本当にお化けなんているのか! それとも妖怪プラスワンか!?」 「お化け……七輪で焼けるかな……」 「ノチェルオ、お前……七輪をオーパーツか何かだと勘違いしてないか?」  呆れ顔の慶太に、いつものアホな武臣は平常運転として、まさかの怖がりなはずのノチェルオはお化けを食えるか考えているとは……底知れない炭水化物の食い意地に若干引いた。  斗真は相変わらずニコニコしながら辺りを懐中電灯で照らしては「わー!」なんて1人で盛り上がっている。 「そもそも誰だこんな嫌がらせイベント考えた奴は!」  炉舞が限界突破でキレ散らかすと、慶太が呆れ顔で、 「知らん、どうせ宗像のおっちゃんじゃないのか?」 「「タヌキ親父~~ッッ」」  と俺と炉舞がお互いにシンクロしたように言葉が重なると、二人の方にがっと手と腕を回した武臣はガッハッハッハッ! と豪快に笑って「まあまあ楽しもうぜ!」と的外れなことを宣う。  もし、息が合うな! なんて云ってたら、きっと二人で声をハモらせて「「そうじゃねー!!」」とキレたに違いない。  やはり画策したのは、国の予算を私物化する宗像のおっちゃんだった。ルールは単純明快。  廃病院の何処かにプレゼントを隠しているので、探して見つけたら勝ちと云うものだった。プレゼント~? 要らねーよ、んなもん。  ポケットの底から這い出た毛玉なんか「ミ゛ィ」とカマボコボイスで鳴いて、風に乗ってどっかいっちまいやがった。あのヒモぉ……。 ◆ 「暗い……」 「懐中電灯とスマホのライトがあるから平気だろ」  俺がつかつかと先頭を歩きながら、涼しい顔でそう云う。  幽霊云々を抜きにしても、夜の廃病院と云うのはとても不気味で不条理だ。  次いで、炉舞と慶太達も恐る恐る付いていく。  院内は真っ暗、外の外灯やスポットライトすら当然ながら点いていない。  完全な白い虚無のような闇。  唯一、赤黒い月明かりだけが、その闇を切り裂いて不気味に照らしている。  炉舞は俺のヨレヨレのジャージの服を掴むと、ぴったりくっついた。  俺は「も~~」と云いながら、その大きな手を繋いでやった。  暫く他愛ない会話をしながら歩いていると、ふと視界の隅に、朧気な人影のようなバグが映った。 「ぎゃ──!!!! 出たアアアア!!!!」  それが幽霊かどうかより、炉舞の絶叫の破壊力にビクッと身体が固まってしまうと、ハッとして辺りを見回した。  一瞬の間。そして暗闇。 「は?」  気が付けば、世界システムの方程式が狂ったように、炉舞も慶太達も跡形もなく居なくなっていた。  俺は慌ててスマホを取り出して明かりを点けると、炉舞と慶太達の名前を呼びながら、頼りなく長い廊下を進んでいった。  スマホで連絡出来れば良かったのだが、電波汚染災害のせいか何故か繋がらなかった。  フローリングの床にスニーカーの足音がやけに響いて、一人である事が余計に強調される。テロアのやつまで何処行った?  もしかしたら他のメンバーと合流する可能性もあるし……そう考えながら、何とか自分をなだめすかし、落ち着いて消えたコミンジ5を探す事に専念する。  すると、ぼう……と朧気な人影が、古い診察室に入って行くのが見えた。 「炉舞……いや慶太? それとも武臣かぁ?」  慌てて駆け出すと、俺も診察室の重い鉄扉を開いた。  ──目の前には、凄惨な肉質化を遂げたかのような、沢山の太い蔦の様なものがひしめき合っていた。  意味が分からなくて、呆然とする。  暫くそれを眺めていると、ビュルルッ、と蔦がまるで猟奇的な意思を持ったように、俺目掛けて弾丸のように飛んできたのだ。  余りにも早すぎて、避けきる事も出来ずに、そのまま簡単に絡まると容易く絡め取られてしまった。 「はええ~~ッッ!? これ、これは、深夜のエロ本とか不条理ハザードで見るや~~つ~~ッッ!!」  俺は額に汗を滲ませながら、唾を飛ばして力一杯叫んだ。  チクショウ、なんか嫌な予感したんだよなぁ!! ◆  ──「迷った……」  テロアはふんふん、と辺りを野良犬のように鼻を利かせて見回して首を傾げると、顎に手をあて考える。 (俺ぁ方向音痴のつもりは無いが、この院内の因果律は明らかにおかしい。宗像のおっさんが、最高機密データベース『アノマレコード』から割り出した確率からして偽竜が潜んでいるっつってたがよぉ、微かにその生々しい臭いがするな)と、鼻をひくつかせた。 (ん、甘い羊水のような匂い……?) 「こっちからするな」  ──甘い香りと偽竜の臭いが段々と強まると、一つの診察室にたどり着く。  そ、、と手をあて、深層のソウルパスを信じて目を閉じる。 (ここだ)  扉を勢い良く開けると、太い蔦にみちみちに絡まった、直忠の人影を見つけた。  呆然とそれを見ていると、此方に気付いた男は涙目で「て、テロア!! 丁度良かった! これなんとかしてくれ!!」と叫んだ。  テロアは一つ深呼吸して、扉をピシャリと閉めた。 「ちがうそうじゃない」  俺は堪らず突っ込むと、再び扉が開いて、訝しげなテロアが此方を見ている。  テロアは漸く口を開くと「遊んでんのかアニキ!?」と、わっくわくな笑顔で問い掛けた。  俺は目を真ん丸にして「え?」と間抜け面を見せる。  腕を組みながら、ふうと息を吐くと「でもよぉ、こんなとこで遊んでたら危ないぜぇ? 何しろ偽竜が──」と、呆れたように首を振った。  俺はピキッとこめかみに青筋を立ててテロアを睨むと「──ば、バッッッカじゃねーの!? 見ろよこれ! 生き物みたいに動いてるだろ! そもそも! どうやってこんな事出来るんだよ!! どう見てもこれが偽竜じゃねーかアホ!! もういい! 帰れ! 俺は自分で何とかする!!」と云ってキレると思い切り身体を揺らしてくねらせ、その反動で、特注メンズブラの上の雄っぱいがぶんぶんと揺れた。 「うおおおぉおお~~ッッ」  テロアはそれを見ながら「ハッハ! 頑張れアニキ! 気合いと根性があればどんな困難にも立ち向かえるって、漫画に描いてた!!」と拍手した。否、完全に煽った。 「あ!! こんなとこに何故か軍払い下げ品みたいな鞭がある!! アニキ!! これで頑張れ!!」  バチィイイン!!!!  診察室の床に"何故か"落ちていた鞭を拾ったテロアは、鼓舞のつもりで、俺の汗ばんだジャージの尻を思い切り打った。 「いってぇえええ!!!! 馬鹿テロア!! てめえー!! 後で覚えとけよ!?」 「アニキー!! 諦めんな!!」  バチィイイン!!!! 「イッッッ!!!! 諦めてねーし、それをやめろおお!!!!」 ◆  ──30分後。  俺は、はあ、はあ……と荒い息を乱しながらベッドの枠でぐったりすると「疲れた……ケツがイテェ……」と呟いた。  オールバックポニテの刈り上げの黒髪から、濡れた前髪がはらりとおでこに滑る。  テロアはつかつかと蔦に絡めとられた俺に近付くと思い切り尻を叩いて「アニキ!! まだ30分しか経ってねぇよ!」と叱咤する。否、やっぱり煽った。  俺がうんざりしたようにテロアを見ながら「助けるつもりが無いならどっか行け、お前はもうホントに馬鹿……」と呟いた。 「大丈夫だアニキ! 俺を信じろ!!」  パァン!! テロアがその掌でおもいっきし俺の尻を叩いた。 「ひぃん! ん、っ、やめ……」 「あ? アニキ……?」  パァン!! 「んあ! ちょ、たんま……! 駄目! もうそれ止めろ!!」 「え、あ、アニキ……?」  パァン!! パァン!! 「きゃんっ! ひあっ、も、やだ……っ」  余りにも激しく叩かれ過ぎて、俺の桃尻が超絶敏感になっちまった。最悪だ。  最悪のペナルティなのに、奥がジンジンと感じてる自分の淫らさが恨めしい。  不意に蔦がさらなる生命サインの動きを見せると、俺の赤ジャージの服の中へと、するすると蛇のように入って行く。  途端にぴくん、と反応を見せる素直な器の身体。  驚いた目で、自分の身体を虐める蔦を見つめる。  蔦の先端が、俺の褐色肌に映える桃色の粒に触れると、「あ、な、なにを……っ」と首を振った。  その様子を不思議そうに見ながら、テロアは俺に「どうしたアニキ?」と声を掛けた。  くり、くりゅ、、ちゅぷっ。  驚いた事に、概念反転した蔦の先端が人間の口のように開いて、俺の乳首に激しく吸い付いたのだ。  その度に「や、やぁ……っ、ぅあ、あっ、だめぇ、やだぁ……っ!」と顔を赤らめて、涙を堪えながら甘えた嬌声を漏らした。  なんか知らねーが、これに触れられるとそこがじんじんと熱を持ってくる。  怪しい液を滲ませる蔦に、両方の粒をちゅう、と吸われて、更に下半身の紐ぱんへと伸びていく蔦に、否応なしに身体が反応し、じわじわと灼熱が胎内を支配していく。  甘い香りが、さらに部屋中に強くなる。  ふと、緑の双眸を顰めるテロアと目が合うと、俺は「み、見んなよ……っ」と顔を逸らした。  テロアは黙ったまま、徐に俺の両尻を掴むとズボンを捲り上げた。 (アニキの尻は、叩いた時から思っていたが、182センチのバルクを支えるやけに張りと弾力がある、最高にエッチな良い尻だ!!)  真っ赤に染まった桃尻の隙間から覗く、いやらしくひくつく穿孔は、すでに物欲しげに愛液の涎を垂らしており、それが扇情的で、テロアは堪らず大きな舌で舌舐りしていた。  むちりと真っ赤に染まった尻たぶを左右に割り広げて、指先が蕩けるような心地好さに包まれながら、テロアは舌をべろりと伸ばすと、ぬろぉ、、と割れ目に沿って何度も上下に執拗に舐め上げた。  れろ、ちゅ、ちゅうぅ、と、舐めたり吸ったりしながら下半身の絶対領域を攻められて、俺は慌てたように首を振ると「やめっ、や゛、あぁ゛……っ! んぅ、あっ、ふあ、なんれぇ、~~ッッ♡」と、奴隷闘士の恥じらい等掻き捨てて堪らず喘いだ。  つ……と、熱い舌先が穿孔に触れると、つぷり、と蕾の中に入っていく。  俺の体が、電撃を浴びたように激しく弾けてわなないた。  俺のちんぽの亀頭を空いている方の手でくちゅくちゅと弄り扱きながら、テロアは果実の様に甘くてとろとろになった肉襞の中を、その厚い舌で存分に蠢いて、穿孔をぢゅるるるるぅ、と音を立てて吸い上げてくる。 「ひっ、──ッ♡ あぁあ゛、~~!! や、そこ、だめっ、しちゃ、やぁ、ん、もぅ、イく……っ、~~ッッ♡♡」  テロアの厚くて長い舌を、肉襞でキュウ、と思い切り締め付けて、一際大きくぶるりとわななき、ぴくぴくと前立腺が痙攣すると、俺はぐったりと頭を垂れた。 「アニキ……!」  テロアが俺の顔を窺うと、俺はふにゃりと顔を緩ませて、脳みそをとろとろにさせながら、舌っ足らずに「なんれ、おまえぇ……ちくしょ~」と恨めしく泣いた。  その顔がとても男心を擽り、予備動作無くナイフで抉るように理性を刺して来たのか、テロアはぐう、と喉を鳴らして俺の唇に親指をあて、ぷにぷにとその肉厚な感触を楽しむと、唇を重ねようとして不意に視界が真っ暗になった。 「……何だよぉアニキ~」  テロアは、俺が両手で奴の顔を押さえているのに気付くと声を掛けた。 「ちゅーするきだろテメェ……」と、俺は眉を顰める。 「だってよぉ、アニキ。アニキの面、スッゲェ欲しくて欲しくてたまんねぇ! って顔してるぜぇ?」  と、俺の手を顔から強引に剥がしながら、ずい、と顔を近付けて改めて俺の顔を覗き見る。  テロアの面と云ったら、お預けを食らった大型犬の様に、涎が止まらないでやんの。くそったれめ。 (アニキの潤んだ瞳、ハの字になった困り眉、朱に染まった頬、濡れた唇……ぞくりとするような色気に、目眩がする……)  俺は暫く考えた後、徐に口を開くと「お前……助けようとしてんの? 単にヤりたいの? どっち?」と云って重い溜め息を漏らすと、テロアはすかさず俺の腰をガシィッと捕まえ、己の下半身を俺の割れ目に押しあててきた。  ごりっ、と長大で硬いものが当たると、俺は、く、と唇を噛み締めて、諦めた様に抵抗するのを止めた。  どろっどろに蕩けた尻の疼きも何のそので、テロアから逃げようだなんて、何とも頓痴気な事なんか出来る訳もなく。  ともすれば、俺の受動的な反応はテロアにとって興味深く、面白く、いじくり回して遊びたくなるようだ。  何処で覚えたのか、そっと俺の耳朶を舐めて、「あ……っ」と反応する俺を愛おしく思うように、テロアは隊服のズボンのファスナーを下ろし、勢い良く飛び出した長大な笠の開ききったペニスを、しとどに濡れた割れ目に擦りつけた。  それから穿孔にガチッと押しあて、ぐ、、と深く奥へ挿し入れた。 (アニキの狭い……!)  キュウ、と締まる肉襞を、硬くそそり勃ったペニスで奥まで抉るように押し広げ、何度も何度も抽挿し、俺のムチムチのバルクを揉みしだきながら激しく腰を打ち付けた。  ぽこりと腫れた前立腺を亀頭が直接擦って、俺の眼前に満点の星空も無いのに星が散り、うねる肉襞の中をごりごりと傘の開ききった雁高の亀頭が、愛液にまみれて息次ぐ暇無くずんずんと下から突き上げてくる。  ふっふっ、と締め付けられる快楽から、獣のごとき熱い吐息がテロアから漏れる。 「ああ……ッ、くっ、堪んねー……ッ」  上から巨体で覆い被されて、最初は乳首をちゅう、と吸って舐めて転がして、それから首筋や肩を甘く噛まれながら、襲われる俺の口元から甘えた声が漏れ聴こえた。 「あっ、あう, は……ぁっ、ん、うああ゛っ、んお゛♡ あン……ッ♡」 「はあ……アニキ、アニキん中は狭い……きもちぃ……」 「あ、おくぅ゛, あたって……! んあ゛っ、ひゃんっ、んお、やぁんンっ、~~♡♡」 「アニキ、もっと奥に挿れて良いか……っ?」  奥? 奥ってなんだっけ……? 俺は足りない頭で何とか思考を巡らすが、次から次へとやってくる極上の快感で、意識のパルスが散らばってしまう。 「そんな、そんなっ♡ あ! と、とまんない゛っ、さっきから、ずっとぉ、きもちい、まって、まっ、てぇ……ひああぁあ゛ッ、~~ッッ♡♡」 「またイッた? 気持ちいいな……もっとイッて良いぞアニキ。息を吸って、腹に力を込めてくれ、いくぞ……っ」 「えうぅ……っ、なに、うんぅ……っ♡」  云われた通りに息を吸い込み、下腹部に力を込めると、テロアの熱い吐息が耳元を擽り、俺の様子を窺うようにして、グブッとあられもない激しい水音がし、結腸の弁を雁首が引っかきながら奥の奥まで来てしまった。  ぱくぱくと開閉する弁を、ゆっくりと押し開く様に奥深くまで抉られて、トツ、といっとう感じる柔らかな所に当たると「くうぅんっ」と子犬のような甘ったるい嬌声が漏れた。  前立腺への刺激と子宮膣腔からポルチオをとんとんされてイかされるだけならず、いつものようにS字結腸まで来ると、とてつもない快楽の波、頭の中が白く爆ぜ、快感に快感が上塗りされていく。  最早イキっぱなしで、キュウウ、と中が蠕動し、引き攣れたようにピクピクと痙攣し、俺の体が大きくわなないた。  何度目になるかわからない大量の吐精を、俺の胎内に思い切りぶちまけると、白濁とした精子が穿孔から愛液と絡まってどろりと溢れる。  テロアはうなじに噛みつきたい衝動を肩を噛む事で抑えた後、邪魔な蔦を引きちぎり、俺の身体をぐるりと対面回転させ、此方に向けると、両脚の太腿に指が溶け込む感覚に陥りながら再度激しく腰を打ち付けた。  パンッ、パンッ、パンッ!  柔らかくも弾力のある桃尻に、アルファの下半身が激しく当たる度に、小気味好い肉を打つ音がし、同時に淫靡な水音と、俺の狂った喘ぎ声にテロアは耳まで愉悦に浸る。  弛緩しきった赤い濡れた唇から紡がれる泣き声と、唾液がとろりと溢れる。  止めどなく押し寄せる強烈な快楽と絶対的守護の刺激が、休まること無く俺を犯していくと、俺は堪らず駄々をこねるように首を振って泣いた。 「あ──ッ、あっ、アッ、あぁんンぅッ! やん、お、なかの、なか……ッいっぱい、だから……ッ! ひぁ゛! ま゛っ、てぇ……ッ! もう、いいっ! もう、いっぱい、イったぁ……ッ! あぁあ゛っ、また、イっちゃう、いっ、あぅ゛~~ッッ♡♡♡」 「ンッ……俺も……ッ! く゛ぅ゛……ッ!」  俺は身体を弓なりに退け反らせると、指先にぎゅっ、と力を込めた。  硬く猛ったペニスを締め付ける肉襞が、噛み付くように絡み付いて、ビクビクビクッと震えた。  それでもテロアは腰を動かすのを止めなかった。  俺がイッている間も何度も奥に腰を打ち付け、犯して犯しまくって、自身の「形」を器の奥に覚えさせようとする。  しっとりと汗ばんだ艶かしい肢体が、びくびくとわなないて、動く度に自分の下で顔を真っ赤にして泣きながら揺れる俺が、堪らなくいやらしく感じるようだ。  涙を流しながら、口元からつ、、と涎の筋を作って、俺は快感に打ち震えた。  徐にテロアは、俺をまたこちらにひっくり返す。 「……ッ、はぁ……ぁ……ッ」  テロアは俺の中で何度も達し、きゅう、と締まる中で感じ入ると、苦しそうに眉根を寄せて瞼を閉じ、感慨深い吐息を漏らした。  俺は、反り返ったペニスの亀頭がごりごりと中を虐めてくると、もはや快楽の海に溺れているようで、息をするのもやっとだった。  大きく張り出した傘が、ごりゅごりゅごりゅっ! と肉襞を奥深くまで無遠慮に貫いて、奥をトツトツと一定の律動で突いてくると、導線に火が着いて火花が散ったようだ。  スプーン一匙の取りこぼしすら逃さないとばかりに、一切の隙間無くぴっちりと絡み付き、その所為でペニスが窮屈な中をピストンする度に、愛液と精液が激しい摩擦によってぐちゃぐちゃになり、しかれどもギュッと食いつくように締め付け、余計に敏感に感じ入ってしまう。「んぅ、あ゛っ、やっ、はうぅ゛、ああ゛っ! ふあ……っ、あンっ! あ゛~~ッ、ゃあぁあっ、ンくっ! だめ、しぬ、しんぢゃうぅ、~~ッッ♡♡♡」 「ああ、可愛いな……アニキ、もっとイっちまえ……ッ」  俺は目の前がチカチカと明滅するのを感じながら、淫らに声を上げてテロアの首に腕を、両脚を腰に回してぎゅうと抱き付くと同時に大きく達した。  繋がったまま、テロアはしっとりと汗ばんだ目の前の蠱惑的な俺に視線を落とす。  まだ先程の絶頂の余韻に浸っているので、淫靡な身体は小さく痙攣している。  ふと視線が重なって、俺は儚くふわりと笑うと、テロアのオレンジ色の髪の毛を優しく撫でた。  ごくり、思わずテロアの喉が鳴った。  俺の身体を、舐めるようにその双眸に映していく。  ──褐色の滑らかな肌、程好い筋肉、絶妙で、それでいて最高に色気を持ったシックスパックの肢体。 ──むちむちで弾けるような弾力と、蕩けるような柔らかさは何者にも代え難く、一度味わってしまうともう他のオメガでは代用出来ない魅力と快楽がそこにはあった。  ──まだ、足りない。もっとアニキを味わいたい。もっと欲しい。もっと、もっと──。  ──無意識に舌舐りをしている自分に気付いてハッとする。  ──本能が悪魔の如く、甘く脳内をハッキングして囁いてくる。  俺の中で、テロアの灼熱の塊が再び隆々と熱を持ち、硬くなる。「あ……ッ!?」 先程散々シたと云うのに──、驚いてテロアを見て、思わず狼狽えた。  テロアは明らかに猛獣の如き捕食者のそれのように、ギラついた瞳で俺を見据えていた。  ──彼らダルジャンのドラコにとって、行為というのは大して快楽がない。人間の三大欲求の1つにも関わらず、しかもの最中は必ず相手のオメガに失神されてしまい、そうすると満足に行為が出来ず、一回達することすら困難なクソゲールールだ。  ──しかし、この目の前のオメガはその欲情を容易く受け止め、尚且つ更に能動的に快楽を欲求してくるのだ。  ──今までの我慢していた欲求が全て解放され、止めどなく溢れ、もう理性のブレーキを抑える事など出来なかった。  テロアの灼熱の塊は、俺の肉襞を強引に押し広げ、再び最奥へと穿たれる。 (アニキ……アニキ……! こんなにも、心も身体も満たされたのは、生まれて初めてだ……)  充分に2人の濃厚な時間を味わった(喰われた)あと、テロアはアストロ高位魔導で偽竜を完全に粉砕討伐し、俺達は院外で待っていたコミンジ5達と合流し、漸く解放されたのだった。 (皆、俺を探すどころか、外で楽しそうに会話を弾ませていた訳で。テロアとのセックスで無駄な時間を待たせた事に、申し訳なく思っていた俺の罪悪感は1発で消し飛んだ)  そして、あの狸親父こと宗像のおっちゃんが隠していたのが、例の「鞭」であり、用意されたプレゼントとは、俺がこの間下着一式を丁寧に送ったものとは別の、俺の褐色ムチムチの好みを完璧に把握した高級下着一式セットだった。やはりあの狸親父は狸親父だったと云う訳だ。(しかも全部前から目を付けて、いつか買おうと思ってたやつかよ……あのおっちゃん……複雑な心境だが、やるじゃねぇか)

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