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第2話 思ったより欲張り
ねぇ、聞いて?
俺の彼氏。
冬馬って、自分から「欲しい」って言うの、ものすごく恥ずかしいみたいなんだ。
前にそれが分かってから、ちょっと面白くなってきてさ。
だって最近、前より言ってくれるんだよ。
欲しいって。
相変わらず俺のこと「ヘンタイ」とか言うくせに。
離れようとすると怒るし。
終わろうとするともっとって言う。
あれ?
もしかして冬馬、俺が思ってたよりずっと欲張りなのかも。
こないだなんかさ……
****
冬馬をベッドに押し倒した。
案の定、顔を真っ赤にして、
「バカ……こんなことして……」
って睨んでくるの。
俺の胸に手を当ててるけど。
本気で押し返してるわけじゃない。
指の力が弱くて、むしろ押し返すふり。
親指がそっと俺の胸を撫でてるみたいな感触。
下着をずらす。
すでにアナルはとろとろに熱を帯びている。
指を這わせるだけでぬるりと湿った音が立つ。
柔らかい皺が指先を受け入れて、熱い蜜が絡みついてくる。
むしろ俺が少し身体を離したら、
「……何で離れるんだよ、お前」
って小さく言う。
可愛いよね。
だから俺も、ちょっとからかいたくなって。
「嫌ならやめるけど?」
って聞いた。
そしたら一瞬ぽかんとして。
「そういう意味じゃない!」
って、さっきより怒るの。
耳まで真っ赤で、声の端が震えてる。
「じゃあ、どういう意味?」
「……知らない」
知らないわけないんだよな。
耳まで真っ赤だし。
だから笑いながら、もう一度近づいた。
頬に触れて。
首筋にゆっくりと口づけ。
唇で皮膚を軽く吸う。
俺の硬くなったちんぽを、
冬馬の割れ目にあてがう。
ぬるりとした感触。
そして、こじ開けるように挿入。
すぐに中が熱く締め付けてくる。
内壁がきゅうっと収縮。
根元まで飲み込んでいくみたいに絡みついてくる。
そのまま腰を動かし始める。
奥をゆっくりと突く。
「別に……気持ちよくなんかないんだから」
なんて言うくせに。
俺が冬馬の好きなところを覚えていて。
そこを狙うたび、呼吸が変わる。
身体が小さく跳ねる。
そこ。
いつもの、冬馬が弱いところ。
当たった瞬間、腰が浮いた。
甘い吐息が漏れる。
それでも平気な顔を作ろうとする。
だから、ちょっと意地悪したくなるんだよね。
そこから少し速くする。
一度引いて、また深く。
同じところを何度も狙う。
前立腺を押し潰すように角度を変えて突き上げる。
すると、
「あ……そこは……」
って、とうとう声が甘くなる。
喘ぎを我慢しきれず、涙目で唇を噛む。
本人も気づいたらしい。
慌てて口を閉じて、俺を睨んだ。
でももう遅い。
中がきゅんきゅんと収縮。
ちんぽを熱く締め付けてくる。
「今の、もう一回聞きたい」
って言ったら、
「うるさい、ヘンタイ」
って。
「はいはい」
「笑うな」
「だって可愛いから」
「……うるさい」
そう言いながら、俺の服を掴む手は離れない。
むしろ俺が少し離れようとすると。
今度は冬馬のほうから腕を回して引き戻してくる。
腰を自ら押し付けて。
まだ硬いままのちんぽを奥まで飲み込むように。
だからそのまま、冬馬が満足するまで離れなかった。
奥でびくびくと脈打つちんぽ。
熱い精液をどっぷりと注ぎ込む。
白濁が溢れ出す。
太ももを伝ってとろとろと落ちていく。
中が収縮する。
熱いものがさらに奥へ押し込まれていく感触。
しばらくして、ようやく力が抜けたと思ったから。
俺も、
「じゃ、今日はこれくらいにする?」
って身体を起こしかけた。
その瞬間。
服の裾を掴まれた。
「……まだ終わりって言ってない」
って。
俺、ちょっと笑っちゃった。
「気持ちよくないんじゃなかった?」
そう聞いたら、冬馬は目を逸らしたまま、なかなか次を言わない。
溢れた精液を感じて。
自ら腰を少しだけ押し付けてくる。
「別に、無理しなくてもいいよ」
そう言って今度こそ離れようとしたら。
冬馬が俺の腰に腕を回した。
そのまま、ぐっと引き戻された。
さっきより強く。
それから俺を睨みながら、
「……もっと、こっち来いよ」
って。
「うん」
「……ヘンタイ」
「うん」
「……もっと……出せよ……」
そこで一回、冬馬の声が止まった。
たぶん、自分で言った言葉が恥ずかしかったんだと思う。
でも。
逃げなかった。
顔を真っ赤にしたまま、今度はちゃんと俺を見て、
「……もう少し、して」
って言った。
矛盾した言葉を吐いて。
嬉しそうに中を締め付けてねだる。
熱い内壁が、また欲しくてたまらないって訴えてくるみたいに収縮する。
俺、そこで思ったんだ。
ああ。
冬馬、本当はかなり欲張りなんだなって。
嫌なのを我慢してるとか。
俺に流されてるとかじゃなくて。
自分でもちゃんと欲しいものがある。
ただ、それを俺に知られるのが恥ずかしい。
だから、
「ヘンタイ」
って言う。
「バカ」
って言う。
そうやって一回悪態をついてからじゃないと、自分の「もっと」を出せないんだ。
でも前は、
「もう少し」
だけだった。
今日は、
「離れるな」
も。
「もっと」
も。
「出せよ」
も。
ちゃんと言ってくれた。
少しずつだけど。
冬馬、俺に欲張っていいって思い始めてるんだ。
そう気づいたら、なんかすげえ嬉しくなって。
俺は冬馬をもう一度抱き寄せた。
「分かった。もっとこっちいる」
って言ったら、
「……最初からそうしろよ、ヘンタイ」
だって。
「それ、おねだり?」
「違う」
「じゃあ離れる?」
「お前、ほんと嫌い」
言いながら、ぎゅっと抱きついてくる。
腰を自ら動かして。
まだ熱いままの中でちんぽを締め付けてくる。
うん。
もう分かる。
たぶん俺にとって、
「ヘンタイ」
も、
「嫌い」
も、
冬馬が素直になるための助走なんだ。
前より一つ、冬馬のことが分かった。
それが俺には、何より嬉しかった。
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