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白熱する選挙戦に、この想いを込めて――⑱

「ぁあっ……か、つみさ、んっ」 「ただ触れているだけなのに、そんな顔して煽らないでくれ」 「そんなの、無理だ、よ。俺を感じさせることができるのは、貴方だけ……なんだから」  スラックスの下で猛っている下半身を、克巳さんの下半身にぐいっと押しつけてやる。途端に眉根を寄せながら、まつ毛を微かに上下させる姿に、もっともっと責めたくなってしまった。 「克巳さんっ、いっぱい感じて。ほらほら!」 「うぅっ! 駄目だ、それ以上は……願掛けが無駄になってしまうだろ」 「いいよ、そんなもん。ぁあっ……んっ、自力で何と、かしてみせる、から」  互いの下着とスラックスに阻まれた状態だというのに、どうしても欲しいと思っているせいか、やけに感じてしまう。  躰の奥が克巳さんを欲しがって、どんどん熱くなっていった。もう、腰の動きを止められない! 「くぅっ……駄目だと言ってるそばから、激しくするなんて。止めてくれ!」  言うなり俺の躰に両腕を回し、ぎゅっと強く抱きしめた。それは腰の動きを止めるためなんだろうけど、嬉しくて堪らない。  今日一日離れていたから、克巳さんのぬくもりが、ずっと欲しかったんだ―― 「ごめんね。はじめの匂いがしている俺なんて、抱きしめたくないでしょ?」  顔を上げて恐るおそる訊ねた俺に、今日見た中で一番の笑みを浮かべる。 「さっきまではそう思った。だけど今はこうして、君の重みやあたたかさを感じてしまったら、どうでも良くなってしまって」  言うなり更に抱きしめると、くるりと横回転させて体勢を入れ替えた。手際よく俺のジャケットのボタンを外して、ネクタイを緩める。 「克巳さん?」 「稜の着ている服を脱がせて肌に直接、俺の香りをつけてあげる」  緩めたネクタイを外し床に放り捨てると、ワイシャツのボタンを外しにかかった。

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