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Day3-8*

酒の勢いを借りた告白に対し沈黙が続き、耐えきれなくなった志乃はおずおずと口を開いた。 「あ‥あの、やっぱりこんな‥キモかったよね」 出会ったばかりの男に勝手におかずにされ、不快な気分にさせてしまっただろうか。 やっぱり言うべきではなかったと、後悔の念が押し寄せる。 すぐ横にある珠希の顔を振り返ると、ふいっとそっぽを向かれてしまう。 しかし、さらさらとした金髪からは赤く染まった耳輪が覗いていた。 「あぁ、もう‥」 観念したかのような口調でそう言うと、ズボンのウエスト部分に掛けていた右手で腰を引き寄せられる。 先ほどまで何とか自力で立っていたものの、突然の出来事に思わず彼に寄りかかってしまう。 その時、右の尻たぶに硬い感触が伝わってきた。それが珠希自身であることが解(わか)ると、落ち着いていたはずの心臓が再び音を立て始める。 「こんなになってる人が、キモいとか思ってるわけないでしょ‥」 これまで感じたことのなかった彼の熱に、ごくりと唾を飲み込む。 余裕のなさそうな口ぶりと、耳にかかる熱い吐息が、さらに志乃の鼓動を加速させた。 いつも自分だけが心をかき乱されていると思っていたが、どうやらそうでもなかったらしい。 「想像の中でどんなことしたのか気になりますけど、それはまた次の機会に聞かせてください」 そう言いながら器用にボトムスのボタンを外し、あっという間にジッパーを下ろされる。 ベルトの重みで落ちたズボンは臀部の半分あたりで留まっており、寛げた前見頃からは黒のボクサーパンツの膨らみが見えていた。 「今は、こっちに集中して‥」 白い指先が下着の上を這っていくのを目で追いながら、そこへ辿り着くのを今か今かと待ち侘びる。 「は‥っ、ん‥」 布一枚の違いは、想像していたよりもずっと大きいものだった。 わずかに開いていた口からだらしのない声が出そうになり、慌てて唇を噛む。 先端から根元にかけて、ゆっくりと人差し指が辿り、また先端へと戻っていく。まるで大きさを確かめているかのような手つきに、羞恥心をくすぐられた。 「‥濡れすぎ」 亀頭部分にあたるじっとりと濡れた布地に触れながら耳元でそう囁かれると、またすぐに溢れてくる体液。 くすくすと笑う声に恥辱を与えられ、顔から火が出るほど恥ずかしかった。 「っ‥ん、‥‥ふ‥」 下着越しに手のひらで緩く扱かれているだけで、唇の隙間から声が漏れ出してしまう。 自分でするよりもずっと優しい手の感触に もどかしさを感じ、無意識のうちに腰が動いていた。 「‥は、やく‥、直接‥っ」 強請(ねだ)るように珠希の首元に顔を寄せ、吐息混じりに囁く。 彼の身体からふわりと漂うのは、ローズの香水と煙草の匂いが混じった香りだ。官能的なその香気に、いよいよ自制心が効かなくなってくる。 十分に力の入らない左手で下着のウエストゴムを掴むと、察した男はおもむろに口を開いた。 「いいですよ。脱ぎたいんでしょう?」 落ち着いた口調で「見ててあげる」と言った珠希の、突き刺すような視線が一点に集中する。 暖色の照明のせいで、下着を脱げば丸見えになってしまう。自分で脱ぐのと脱がされるのでは、結果は同じでもまるで話が違うのだ。 「‥まだ?」 恥ずかしさのあまり下着を下ろすのを躊躇っていると、痺れを切らした彼に催促される。 「た、珠希くん‥」 震える声で名前を呼び助けを求めるも、志乃の真意に気づいている彼はにっこりと笑って言った。 「自分で脱いでみせて。‥できますよね?」 現実(そこ)にいる珠希は、妄想の中よりもずっと意地が悪く、これまで内に秘めていた被虐欲が、初めて満たされていくのを感じた。 あまりにも甘美な快楽は、一度味わってしまえば二度と元には戻れない劇薬のようで_。

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