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第16話
人は、正義下で生きている。
恨み事を晴らすには、理由を備えて、相手を追い詰めなければならない。
多数決が元に出来た正義で。
完全犯罪にもなれば、どの手法を用いたって、頷く以外に出来なかったりする。
結局、人は、集団に怯えている。
らしく考える事を突き詰めて、集団が望む平和への道を辿れているのか、僕は、不安にもなったよ。
「歩人ー、まだー?」
結局、安定の道を選んだ、僕の彼女は、純日本人で、その黒髪が、ストレートの髪質が、とても美しくて、可愛い、そのものだ。
「寝癖が治らん」
「えー?良いじゃん、もう。時間無い」
「うん」
今日は、少し、贅沢な食事を予約した。
彼女は、ムスッとした表情で僕を急かすけど、多分、楽しんでくれている。
早く、楽しみたいから、僕を急かしている。
分かりやすいのだ。
それが有り難かったりする。
「……」
楽しい。
“俺”が、心の底からそう思うには、もう少し、穏やかな時間が必要だ。
彼女がくれる温かい日常に、信憑性が持てて、僕が今、確かに、幸せを感じていると言う事実を理解したい。
辛かったんだよ。
そう、“俺”は、昔、とても。
「……」
水色の髪の、色白の背丈が高い、細身の、
「この5分が、だりぃわ~」
美智留が、俺の一歩前を歩いている。
行き先は、学校。
授業を受ける為に、そこに向かっている。
「…コンビニ寄る?」
俺は、息抜きがてら。そう思い、そんな提案をしたけど、美智留は、違う。
「は?だと、遅刻すんだろ」
だるいのに?
しんどいのに?
俺は、口を|黙《つぐみ》、美智留のやりたい事を理解した。
それでも、無事、卒業する事を望んでるんだ。
それは、所謂、やる気の状態が、良い事を示しているのか。
俺なら、多分、サボってた。
そして、先生に、怒られて、同級生は、俺を無視するんだよ。
それが、俺の日常、ヤンキーのつもりはない、ただの不良、サボり魔の日常だ。
「美智留って、意外と真面目だよね」
褒めてるのか、貶してるのか。
俺にもよく分からない、強いて言うなれば、間。そんな感じで、美智留に話しかける。
「真面目が悪い事なんて、一ミリもねえよ」
美智留は、俺の精神を殴らない。
ただ、答えているだけなのに、つい、そちらに睨み目を向けてしまう。
だってね、別に、俺も、そこまでの不良じゃない。
ちゃんと学校に行けてるし、まだ、問題も起こしていない。
孤独だった中学の時分と違うのは、美智留の存在と、相部屋の浅井が居ることで、その二人とは仲良く話せているのが大抵だと思う。
だから平気なんだよ。
って、苛立つけど。
「俺が真面目じゃないって言いたいの」
口からは、ストレートな言葉が吐き出される。
美智留は、片眉を上げて、俺に横目を向ける。
「…。今日は、真面目なんじゃね?」
見透かされてる気がした。
「……。あ、そう」
それ以上、言っても仕方ないと思った俺は、そうだけ言って話を終わらせ、ただ、無言のやり取りのまま、美智留と肩を並べて、そうして教室に着いた。
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