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第25話

ユニットバス。 シャワー下のお風呂の中には、温かい湯が張られている。 「……」 ちゃぽん。 足を入れ込み、肩まで体を沈める。 湯の温かさを全身が感じ取って、俺の心まで、ほんわかと温まっていく感覚だ。 「………」 正義の正体は、恐れだと思う。 悪党の正体も、恐れだと思う。 結局、俺たち、一般人は、その恐れに首を振り回して、行き先を眩ませている。 甘い香りを漂わせているのは、悪党。 なら、正義とは、一体、何なんだろう。 所謂、正義と言われているそれがそれであるならば、一般人は、正義に守られているはずなんだけれど、今だに、一般人も甘い匂いに操られ、した、悪さの度合いのよれば、殺されてしまったり、するんだよな。 正義には、逆らえないんだよ。絶対に。 「……」 甘い香りがするわけは、きっと、悪党にもチャンスがあるという事なのだ。 悪党になった切欠は、寂しさ、飢え、その他の暗い感情が育ちすぎた訳だ。 他者とうまく付き合えるようになれば、そんな気持ちとは、おさらばできるのでは?なんて希望も、正義には、持たれているんだよ。 「………、」 希望と絶望の内訳に、一般人への愛が確立されてあるならば、それは、正義という、矯正する為の、精神科のような、そうでないような。 きっと、一般人の為にある、正義の存在に、俺達は、安堵して、生きるべきなんだろう。 「…。はぁ」 安堵して。 所謂、それは、どのような状態を指すのか。 手出ししない、嫌な事があれば正義と呼ばれる人に言う。 だから、一般人は、一般人で、ただ、仲良く過ごせ、と言うことか。 「……、」 バシャ。 両手で掬った湯で、顔を洗う。 幾分か、すっきりした心は、ほっと、ため息を吐けば、落ち着いた。 口角は、緩く、上を向く。 兄が言う、真面目に生きろ。と言う言葉を思い出し、じゃあ、兄は、俺の事を大切に思ってくれてるって事だよね、って、まだ、疑問に思い、そうすれば、心が曇る。 「……」 信用なんて、心の底からして良い物なのか、分からない。 信用とは、一体、何なのか。 何で出来ているのか。 「………」 俺の、嫌がる事をしない、事なんだよね。 それとも、俺の命を狙わない事? 両方? 真面目にあれと言うのは、所謂、死刑になるなって事? だから、兄は、信用できるのか。 俺に、犯罪をさせないように兄の言葉を聞けと、言ってくれるからなのかな。 俺は、よく、兄の体に触れにいくけれど、嫌なら、気持ち悪いからね。 その嫌と言うものは、所謂、信用を得る事を失敗した証で、きっと、双方の性格が、ピッタリ、合わさらない事を表してるんだよ。 「……」 嫌じゃないよね、俺の事。 言葉にしなきゃ、態度にしなきゃ、伝わらない。 伝えて、微笑んでくれるなら、受け入れてくれるなら、それは、所謂、信用できる、仲と言うものなのでは。 「…」 人間関係なんて、難しい。 言葉があれど、心が違うなら、態度に出る。 姿勢に出る。 のに、今時、そんな単純な話なんて、消え去ってしまっている。 だから、わからない。 わからない。 だから、わからないんだよね。 人間関係なんて。 どんなものが理想的なのかすら、おかしなお話になっているから。 だから。 「…」 人を操っている人には、俺は、愛されていない。 と言う、事なんだろうな。

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