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第31話
僕達の流行は、僕達が生まれるより前から生きている方からの贈り物。
その方達が生きた時代を、僕達は、見聞きして、新しい閃きを交えて、発信する。
最先端とは、過去の出来事があっての、創作物だ。
昔は、きっと、今より|惨《むご》かった。
それでも、今より、平和を願う力を持っていて、だから、今は、昔よりも、|惨《むご》くなくなっている。
過去を理解できる訳も、昔の人は、現在を生きる僕達に、平和を実現するように、それこそが有難い事だと伝え、今も尚、力になってくれているから、僕達が、昔の人に取れる合図は、その平和を、実現し尽くす事なのだろう。
過去があって、未来がある。
今の生き方は、どちらに依存してようが、決して命を粗末にしないならば、それだけで、良いのだろう。
「……」
今日は、よく数えた。
「駄菓子、買いに行っか」
いつになれば、美智留が側に来てくれるのかを、ずっと。
「…。どこに。」
俺は、何だか、ムスッと膨れて、そう聞く。
美智留は、んー、と暫く考えた後、大型スーパーマーケットに行く提案をした。
俺の実家の近くだから、いっそ、ついでに、美智留を家に連れ込んでみようかと、思いもしたけど、まだ、そのお話は、出来ていないまま。
徒歩にしては、少し、離れている距離にある。
この間に、行った、回転寿司屋よりも、もっと北寄りの。
マックがあって、少し、栄えているところに、デン、と大きく構えられている、そこだ。
「練り消しって食えんの?」
美智留が、唐突に、そんな話題を投げてきた。
俺は、ギョ。と疑問に思い、眉間に皺を寄せる。
「消しゴムでしょ?食べれないよ。」
何で、急に、練り消しの話になったのかは、分からなかった。
いや、そもそも、そんな、深い意味なんて無いんだろうけど、それでも、何で?と言う思いをつい、発してしまうぐらい、謎の話題だったから。
「俺、鉛筆は食ったことあんだわ」
ギョ。
俺の浮かべている表情は、まさしく、それだ。
「、何で食ったの。?」
それ以外に、言いようがない。
「友達が食ってたから、俺も食った」
所々、俺は、ひっそり、感じ取っていた。
美智留って、話しやすさが取り柄なところがあるんだけれど、それ以前の問題。
多分、こう言うタイプの事を、人は、馬鹿。と言うのだろう。
そう、美智留は、なんて言うか、なんか、心が擽られる何かを持っている、多分それが、所謂、“馬鹿。”なところ、なんだろうと思う。
「鉛筆って食えるの。?」
しかし、俺も、所謂、その馬鹿なところは、持ち合わせていて、つい、美智留と同じような言葉を、美智留に返してしまっていた。
「無理なんじゃね?揚げても不味いと思う」
ギョ。
今度は、違う意味での、ギョ。だった。
揚げる?鉛筆を?
「……どうなんの、それ」
何で、俺まで鉛筆を食う方法を考えているのか、不明だけど。
案外、気にすれば、気になる、お話だから、
「……」
美智留は、馬鹿なのか、それとも、最先端なお話をしているのか、それとも、古くからよくある事をしたお話をしてくれたのか、謎に思えば思うほど、色々と、考えてしまう。
「揚げてみる?」
その仕舞いには、いつもの美智留が、しっかりと見える。
どちらに転んでも良い、そんな話し方が、俺にとっての、美智留らしいところだ。
「…揚げるって、言われても」
寮には、キッチンがない。
だから、もし、揚げるのなら。
「……、俺の家で?」
近いから。
なんて、そもそも、家に連れ込もうかで、悩んでいたところだ。
何となく、教えたかったから。
もし、寮が使えなくなっても、俺の居場所が、美智留に伝わりやすいから、と言う、所謂、顔を合わせやすくなるから、と言う、訳。だろうな。
「おめぇん家、近えの?」
美智留は、猫の目のような、その視線を俺の首元に向けて、問い掛けてくる。
そんな美智留の目を俺は、見つめている。
「スーパーから歩いて5分」
美智留にも、聞きにくいお話があるんだ。って、何となく、思っただけ。
「近」
俺から目を逸らし、前を向いた美智留は、頷いた後、そうだけ言った。
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