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魔族のものを見るのははじめてだったが、きっと他の魔族たちのものよりも大きいだろうということはわかった。アウレスはなるべくそれを見ないようにした。
「挿れるぞ」
再びクロエがアウレスの両足を持ち上げる。自然と体に力が入る。慣れた行為ではあるが、それと同時に久しくしていない行為だ。何よりあの大きさを見てからでは自然と体も強張る。
そんなアウレスの中にクロエは容赦なく押し入った。
「あ゛っ……!」
これまで感じたこのないほどの質量だった。その圧迫間に思考が停止する。挿入されているというよりは、体を下から押し上げられているような感覚に近かった。
「……狭いな。力を抜け、アウレス」
無理やり力を抜こうとするが、なかなかうまくいかない。挿入された瞬間、息が止まっていたことに気がつき、肩を上下させて必死で呼吸をする。
挿入したときとは違い、クロエは予告なく腰を動かしはじめた。ひどい圧迫感と苦しさがあるにも関わらず、アウレスの体は中を突かれるたびに快感を拾う。
「ん゛ぁっ……やっ……!」
過去、何人もの男に抱かれてきた。しかし今与えられているのは、これまでとは比べものにならないほど強い快感だった。涙と涎が枕を濡らす。クロエが腰を動かすたびに、体と一緒に頭の中もかき混ぜられているようで、おかしくなりそうだった。
「はぁっ……あっ、んぁっ……!」
自分が自分でなくっていくような感覚がある。しかしアウレスはそれを心地いいと思った。これまでの自分が快感に飲み込まれて消えていくような気がしたからだ。
「あっ……んぁっ、あ……!」
アウレスの甘い声に、クロエが腰を動かすスピード早くする。皮膚と皮膚がぶつかる乾いた音が響く。最後に強く奥を突くと、クロエはアウレスの中に熱いものを放った。
「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」
いつも行為が終わるたびにアウレスは自分の中に放たれたものへの嫌悪感とようやく終わったという安心感に満たされていた。
しかし今はそのどちらもなかった。不思議な気分だった。抱かれたかったわけではない。性の欲求が溜まっていたわけでもない。
クロエが魔王の息子でなければ、自分に魔力が残っていれば……あるいはクロエがあのような提案をしなければ、アウレスがこの行為を受け入れることはなかっただろう。
しかし終わってみれば、そこに以前のような感情がないことに気がつき、アウレスは少し困惑した。
クロエが性器を抜く。一度射精したにも関わらず、それはさっきよりさらに大きくなっているように見えた。
「足りないな」
聞こえるか聞こえないかというほどの声量で発した言葉を、アウレスは聞き逃さなかった。クロエの次の言葉に期待している自分がいる。そのことにアウレスはまだ気づいていなかった。
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