22 / 24

21

 目が覚めると、ひどい倦怠感に襲われた。体が重く、腰が痛い。空気が乾燥していて喉が渇いている。どのくらい眠っていたのだろうか。カーテンの隙間から陽の光は差し込んでおらず、部屋は全体的に薄暗い。  二、三度瞬きをすると、霧がかっていた頭が少しずつ冴えていく。隣に人の気配を感じて見ると、クロエが静かに眠っていた。黒く長いまつ毛、筋の通った高い鼻、薄い唇、それらがバランスよく小さな顔に収まっている。眠っているその顔は彫刻のように美しく、思わず見惚れてしまうほどだった。  クロエの顔を見たアウレスは、そこでようやく目を覚ます前に彼に抱かれていたことを思い出した。  一度でクロエのものが萎むことはなく、続けて二回抱かれたところまでは覚えている。しかしいつ行為が終わったのか、いつ自分が眠ったのかはわからない。おそらく途中で意識を飛ばしたのだろう。  アウレスは無理やり上体を起こし、ベッドから降りようと床に足をついて立ち上がった。内ももが濡れるのを感じた。とたんに下腹部にまだクロエのものが入っているような感覚に襲われる。  普段部屋着にしている大きめの服を一枚着ているだけで、下は何も履いていなかった。そのためアウレスの中からこぼれ出た精液は、足を伝ってゆっくりと下へ落ちていく。  魔族の精液がどれほど体内に残り続けるのかわからない以上、仕事に支障が出ないよう今のうちに掻き出しておくべきだろう。  重い体を引きずって浴室に向かおうとしたときだった。 「どこへ行く」  後ろからクロエに抱きしめられ、アウレスはストンと落ちるようにベッドに座った。 「起きてたのか」 「お前が離れる気配がした」 「……浴室に行くだけだ」  クロエはアウレスの肩に顎を乗せ、服の裾から伸びた足を覗き見た。そして内ももを伝う精液を人差し指と中指で掬い上げると、そのままアウレスの中に指を入れた。 「ん゛っ、あっ、……!」  クロエはアウレスの後頭部に手を添えると、貪るようにキスをし、彼の中に残っている精液を掻き混ざるように指を動かしはじめた。昨夜の昂りが鮮明に蘇り、アウレスの体はすぐに熱を持ちはじめる。  指で気持ちいい部分を刺激され、アウレスの下半身はあっという間に濡れ、シーツを汚した。 「んぁっ……そこっ……やっ……!」  耳の中にクロエの舌が入ってくる。舌のざらついた感触が耳の中を這う。アウレスは足の指をぎゅっと閉じる。 「クッ……ロエ……頼む……掻き出さないと、仕事に響く、から……っ」  肩で呼吸を繰り返しながらシーツを強く握りしめ、快感に耐える。目尻から涙が流れ落ちる。 「ならば、お前が自分で出すところを私に見せろ」  耳元でそう言われた瞬間、アウレスはその場で達した。  

ともだちにシェアしよう!