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第2話 酔った課長は小悪魔

 「ぷは——っ」  「フッ。 いい飲みっぷりだな」  え……笑った?!  こんなレアな表情、誰も見てないよな?  そう思って周りを窺ってみると、周りの社員は課長の微笑みに釘付けになっていて、しっかりと見られていたのだった。  くそ——……俺だけだと思ってたのに。  不覚にも他の人間に見せたくないとか思ってしまった。  しかし予想外だったのは、この飲み会で課長の飲むペースが早く、歓迎会の終わりが近付く頃にはベロベロに酔っぱらってしまう。    「れんどう……お前はまじめに仕事をしろ……」  「え、はい。 いつも真面目ですよ」  「そんなハズはないぃ……! お前はやればできる人間だ……仕事の能力は買っているんだから」  「ははっ。 課長にそう言ってもらえるなんて嬉しいな~」  仕事じゃなくて、ベッドで俺を欲しがってほしいんだよなーなんて。  俺がそんなことを思っているなんて、夢にも思ってないんだろうけど。  ちょっと意地悪をしてみたくて、課長の頬に手を添えて指で肌を撫でてみる。    「んっ……何をする……」  この人、なんっって色っぽい声を……!!  それにずっと俺に頬を撫でられているのに、嫌がるどころか赤い顔して摺り寄せてくる。  やば……可愛いとか思っちゃうじゃん!  お持ち帰りしてぇぇぇ!!  「か、課長はいつも酒を飲んだらこんな感じなんですか?」  「いつも……いつもは分からん……ほとんどお酒は飲まんから…………」  マジか……いつも飲み会に来ないのは、酒が弱いからなのか?!  こんな天然記念物、一人で帰すわけにはいかないな。  決してお持ち帰りしたいとかではなく。  そこへ課長と同期の水瀬係長がやってきて、中込課長に声をかけ始める。  「おい、中込。 大丈夫かー」  「ん——……」  「はぁ……酒弱いくせに、なんで飲んだんだ……」  やっぱり弱いんか!  意図してなかったけどこんなに弱った課長がそばにいるとは……チャンスなのでは?  「係長、俺全然酔ってないんで課長送って帰ります!」  「いや、悪いしコイツ重い……」  「全っっ然大丈夫です! 俺、力だけはありますから!! 課長、行きましょう!」  「……んぇ?」    何が起きているか分かっていない課長を抱え、係長に課長の家の住所を聞き出してタクシーを拾い、乗り込む。  運転手には住所を伝え、課長の自宅へと向かったのだった。    「え……こんなとこに住んでんの?」  目の前には高そうなマンションがそびえ立ち、驚き過ぎて立ち尽くしてしまう。  もしかしてこの人、金持ちのボンボンか何か?  違う意味でドキドキしながら課長から何とか部屋番を聞き出し、鍵を受け取って中に入っていく。  鍵と言ってもカードキー……ウチは大企業だけど課長職ってそんなに給料もらってんの?!  色々と現実離れしていて、驚きの連発だった。    でも部屋の中はシゴデキ課長のイメージのまま、整理整頓されているしめちゃくちゃ綺麗だ。  無駄な物がないといった感じ。  「課長、寝室はどこです?」  「ん……あっち」  玄関までは肩を抱いていたけど、寝室の話が出るとフラフラしながら自分で歩き始める。  「ちょっ……ちょっと課長! 危ないですって!」  「らいじょぶ、らいじょぶ……」  「全然大丈夫じゃねーし……」  完全に千鳥足……すぐに駆け寄って腰を引き寄せ、支えながら寝室へと向かった。  リビングから一番奥の扉に入ると、キングサイズのベッドが目に飛び込んでくる。  ここが課長の寝室……ベッド大きいな。  課長はガタイがいいから、このくらいの大きさが丁度いいのかもしれない。  エッチするにも丁度いいな。  なんてな。  「ほら、課長。 ベッドですよ」  「ん——……ベッド……」  課長は寝室に入ると、すぐにベッドを確認して飛び込んでいった。  そしてベッドで気持ち良さそうにゴロゴロしている。  なに、この可愛い生き物は。  襲っていい?  襲っていいよね?!  俺が理性と欲望の間でせめぎ合っているのに、当の本人は無防備にスーツの上着を脱ぎ捨て、ベッドに再度寝転がる。  そして見たこともない笑顔でこちらに手を差し出し、悪魔のような言葉を発したのだった。  「れんどう……お前もこっちにきたらどうだ? 気持ちいいぞ」  「……~~~っ!!」  頭の中で何かがブチッと切れた音が聞こえた。  これはもうお誘いを受けたという事でいいよね?    遠慮なく、いただきます!!!!  「課長。 俺、課長のこといただいちゃいますね」  「……え……?」  送り狼は俺の主義に反するけど、今日ばかりは仕方ないと自分に言い聞かせる。  あらためてベッドに横たわる課長の体を上から下まで舐めるように眺める…………エッッッロ!!  少し汗ばんでいたのかシャツは張り付いてるし、はだけている腰回りとかシャツめくれてお腹見えちゃってるじゃん。  ベルトとシャツの隙間から、課長の腹筋が……そこへ自分の手を這わせた。  「んっ……ちょ……なにっ」  「やっぱり体鍛えてるんスね……すっごい良い筋肉」  あまりに触り心地がいいので、エロい目的じゃなくても揉んでしまうほどの弾力。  これは胸筋も凄そうだ——。  そう思って胸に視線を移す。  でもやっぱり乳首が見えない。  こんなに張り付いているのに見えないということは、予想通りということなのだろう。  「課長、汗でシャツ気持ち悪いですよね。 今脱がしますから」  「え、いや、だいじょぶ……」  有無を言わさずに手際よくボタンを外していく。  「ちょ、ちょっと待って……! れんどう!」  「待ちません。 ほら、汗で風邪引いたら大変だから」  「いや、やめ……っ」  全てのボタンを外し終え、ワイシャツの中に着ているインナーも思い切り捲り上げる。  勢いよく胸筋が揺れ、姿を現したのは見事な陥没乳頭だった。

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