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第13話 帝と大将軍

「侯爵の愛玩宦官を奪って使ってみたら、オレのあいつが可愛いと分かった」 帝は真顔で言っていた。 大将軍とこういう風に人払いして部屋で話す時は昔に戻り、大勢いる皇子の1人だった頃の態度にもどってる。 大将軍は顔色一つ変えずに言った。 「それをあなたの愛玩宦官に絶対に言ってはいけませんね。嫌われますよ」 大将軍は、帝が皇子で自分が旅団長だった頃と、何一つ態度も言葉も変わらない。 そういう男なのだ。 背も高く、体格も良いのだが、身体つきより物腰や言葉遣いが文官らしくて、大将軍としての賜服が妙に似合わない。 「なんで言ってはいけないんだ」 帝は不思議そうに言う。 「そういうのクズって言うんです。あなたは帝なので、寵姫や側室や女官でも誰でも、あなたが何をしても許して慕うでしょうよ。でもね、愛玩宦官なんか身分の最下層です。奴婢以下ですよ。モノですから。だから、あなたは別に特別じゃない。むしろ身分が高ければ高いほど、相手のことを厄介としか思いませんよ。厄介なクズなんか嫌いでしょ」 大将軍ははっきり言う。 帝はとたんに不機嫌にはなるが、大将軍を殺しはしない。 この大将軍がまだまだ必要だと言うのはある。 恐ろしいほど有能であることと、帝をこの世で一人だけ裏切らない人間である、ということが分かっているというのもある。 これでも信じられないほど一途な男なのだ。 誰よりも冷静に狂ってはいるが、忠義を誓った主君を裏切りはしない。 それを確信させるだけの時間をまだ位の低い皇子だった頃から重ねてきてる。 あの日、皇子と旅団長は主従の誓いをたてた。 大将軍となった男は言った。 あなたが死ぬまでは誓いを守ると。 この狂人を帝は信じてはいる。 生涯唯一の友人とも言える男でもあった。 思いやりはしないが。 「あいつには言わない。あいつに侯爵の愛玩宦官を抱いたことは言わない。ならいいか?」 帝は心配そうに言った。 「その方が懸命です」 大将軍は頷く。 まさか帝の恋愛指南をする羽目になるとは。 驚いてはいる。 「怖がらせたくない。嫌われたくない。可愛いんだ。どうすればいい」 帝の言葉は衝撃だった。 突然呼び出されて、駆けつけたらこんな話だった。 昨日の宴の騒ぎは聞いていた。 侯爵相手にまたやらかしたのは。 だが、侯爵程度ならまだ抑え込めるし、わざわざ呼び出されることはあるまい、と思っていたから、呼び出されて驚いて、更に今驚いている。 侯爵の愛玩宦官を自分の愛玩宦官に似てると思って犯してみたら、自分が自分の愛玩宦官を愛してることが分かって帝は途方にくれているのだ。 似ているから犯してみたら、似ているのが気になったのは恋だと分かったという最悪な話だった。 人喰い熊が何を言っている、とは思ったが、そこは言わない。 大将軍にもそれなりの遠慮は一応あるのだ。 帝はそう思っていないようだが。 「優しくしなさい」 シンプルなアドバイスだった。 「好かれはしなくても怖がられないようにはなります」 大将軍の言葉に帝は額に指を立てて悩んでいた。 「や・・さし・・く」 初めて聞く言葉のように呟く。 無理そうだな、と大将軍は思った。 優しさとは縁の無い帝の過去を思う。 「優しくしても好かれはしないのか?」 不思議そうに言われた。 「好かれなくてなんだと言うのです?大した問題ではない」 この世で一番愛する男に憎まれている大将軍はそう言い切った。 「それはそうだな」 帝も納得する。 こういう価値観では二人は一致してた。 「お前は相変わらず、憎まれてるのか?」 帝は面白そうに聞く。 「そこは問題ではないんですよ。私は誰よりも愛してますから」 大将軍は平然と言う。 「だそうだ」 帝は面白そうに大将軍の傍らに控える愛玩宦官に言った。 元副官だった男を去勢して愛玩宦官にして傍に置いているのがこの大将軍だ。 そしてその愛玩宦官を愛してると公言している狂人でもある。 大将軍は人払いしても、愛玩宦官だけは傍におく。 どんな時も離さない。 絶対に。 愛玩宦官は返事にこまり、言葉を詰まらせる。 「私のモノを困らせないでください」 大将軍は淡々という。 「侯爵の愛玩宦官は具合が良かったぞ。お前のも貸してくれるか?オレのアイツに似ても似つかないけどな」 帝はニヤニヤ笑う。 愛玩宦官がびくりと身体を震わす。 「好みじゃないでしょ。その気があるなら、もっと前に奪ってますよ、あなたは」 大将軍は冷静だった。 「ふん」 帝は面白く無さそうだった。 その通りだったから。 でも悪いことを思いついたらしく、目を輝かせた。 どうせろくでもない、と聞く前から大将軍は思った。 「ここでそいつを抱いてみせろ」 帝は笑って言った。 大将軍の愛玩宦官は蒼白になり、大将軍はふんと、鼻で笑った。 「【そんなこと】ですか」 大将軍は言ってのけた。 顔色一つ変えない。 「帝の命令とあらば、そうしましょう」 大将軍は傍らの愛玩宦官の服に手をかけた。 「ご主人様・・・何を・・・」 愛玩宦官がその美しく男らしい顔をひきつらせた。 「勅命だ。お前を愛するところを帝にお見せする。脱げ。それとも兵士を呼んで押さえつけられながらするか?」 将軍の言葉に愛玩宦官は絶句した。 本気でそうする、と分かったからだ。 「大勢の前で犯されたいか?兵士達の前で。後ろを突かれてイキ狂いたいか?」 将軍の声は優しい声だった。 武官だった男が、その世界ではかつて名があった男が、大勢の兵士の前で犯されるのは耐えられないと知っていて言っていた。 もう許しを請わなかった。 愛玩宦官は震える指で自分で服を脱いでいく。 帝の書斎。 帝が腰掛ける机の前で、大将軍の隣りで服を脱ぐ愛玩宦官。 狂気の光景だった。 帝は楽しげに目を輝かせ、大将軍は表情一つ変えない。 蒼白となった愛玩宦官が服を一つ一つ落とす音がはっきりと聞こえる。 単衣になった。 均整のとれた筋肉がハッキリとわかる身体つきは美しいが、とても愛玩宦官とは思えない。 武官や武芸者のものだ。 「全部だ」 大将軍が言った。 愛玩宦官が両手で顔を被った。 耐えられなかったのだ。 肩を震わせ、それでも全て脱いだ。 股間を覆う下履も何もかも。 「みせろ」 帝が興味深そうに言った。 この愛玩宦官とは思えない凛々しい男が本当にそうだと確認したかったのだ。 後ろ手に手を掴み、将軍は自分の愛玩宦官の全裸の身体を帝の前にさらけ出し、突き出した。 刀傷がある武人の身体は以前のままで、それは野性的な美しさと逞しさがあった。 遥か西方の人間が大理石を刻んでつくる神の像のように美しい身体は帝の好みではなかったが確かに美しかった。 この男を誰も愛玩宦官とは誰も思わないだろう。 ただ2つの乳首に細い金の環が通され、それが性奴であることを示していたし、何よりその股間の【そこ】は半分以下に睾丸と共に切断されていた。 愛玩宦官が嗚咽する。 屈辱に泣く。 業者と大将軍以外にこの身体を晒したことがなかったからだ。 こんな身体にされてそこを晒されるのは耐えがたかったからだ。 笑って戦って死ねる程、誇り高い男が、今、こんな屈辱に晒されているのだ。 「お前の愛玩宦官は、そこを【そう】切断してるのか。随分オレのあいつとは違うな」 帝は興味深けにそれを無遠慮に見る。 少年宦官のモノとは随分違った。 少年宦官のソコは帝には1日中舐めていてもいいくらいエロい場所だが、ここには単なる下世話な興味しかない。 昨日の侯爵の愛玩宦官も別にソコには興味はさほど無かった。 後ろと口、乳首は確かに堪能したが。 「完全に切断してしまうと、【男】じゃ無くなるそうのので。こうやって遺す方がいいんです。これほど美しい男を男でも女でもないものにする気はなかったので」 大将軍は言った。 屈辱に震える愛玩宦官を愛しい目で見つめる。 「では帝、最後まで見ててくださいね。私がこの愛しい男を愛するのを」 大将軍は愛玩宦官の前に跪いた。 まるで、愛を乞うように。 そして屈辱の涙を流している愛玩宦官の、切断されたそれを口に含み奉仕し始めた。 「え、まだ見ないとダメなのか」 もう飽きた帝が文句を言ったが無視された。 やめろ やめろ、 やめろぉおおお そこをしゃぶられ、愛玩宦官が泣き叫んだ。 舌を使われ、唇で扱かれ、切断面の穴を舌でほじられた。 股間の将軍の頭をそこから引き離そうとする愛玩宦官の手に、でも力はない。 震えている。 人前で、一番恥じている場所であり、一番狂う場所を責められ、それでも感じてしまっているのだ。 腰が揺れた。 女に咥えさせそうしていた時のように。 嫌だ やめて やめてくれ 泣きながら、そこを音を立ててしゃぶられ舐められ、思わず腰を揺らし胸をそらす。 乳首の金の輪が光る。 目を細め、咥えたまま、大将軍が愛玩宦官を見上げる。 大将軍という存在が、愛玩宦官に帝の前で、奉仕している。 だが大将軍はそれを楽しんでいた。 その不完全な破損されたよく知る場所で、愛玩宦官を狂わせることを心ゆくまで楽しんでた。 いやだ いくっ いくうう 愛玩宦官は何度か身体を痙攣させたが、射精はしないとそこにいる三人全員が分かっていた。 「あなたのここは美味しい」 将軍は手の平で口を拭っていった。 「もう子種は出なくても」 そうも言った。 泣き崩れそうになる愛玩宦官を抱きとめ、将軍は帝にその愛玩宦官の短くちぎられた性器を指で握りながら見せつける。 かつては堂々たる男のモノだったそれを、酷い傷跡であり、ちぎられたそこを、愛しくゆびで擦り上げた。 腰が揺れ、愛玩宦官はその指にまた感じて狂う。 滴る穴を指先で虐められる度に突き上げるように腰を揺らす。 「この男はもう女も抱けない、子種もない。だからこそ良いんですよ。こうして良かった。本当に」 うっとりと将軍は言う。 その言葉に愛玩宦官は更に泣く。 美しい逞しい男が声を上げて泣き崩れるのは、好みではなくても確かに、いやらしいものがある、と帝は認めた。 「でもね、この男はこうされる前から、後ろでイカされるのが大好きだったんですよ。勇敢な武人として知られてた時からね」 不穏な声で将軍が言う。 床の上で泣き崩れる愛する男に微笑む。 将軍は自分の下衣を寛げた。 平然とそそり立つそれを取り出す。 本当に最後までする気なのだ。 帝は呆れている。 狂人だ。 本物の。 床に崩れ落ちて泣いてる愛玩宦官の逞しい腰を掴将軍は掴んだ。 そして容赦なく貫いた。 ひいっ 愛玩宦官が衝撃に痙攣する。 入れただけで達したらしく、勃起はしない切断面から、液体がしたたる。 「陛下にお会いする前なんですが、少し時間がありまして、馬車の中でも愛してたんですよ。 まだ中も濡れてる。私のでね。だから準備もいらない。ちょうど良かった」 将軍は笑った 嬉しそうだった。 「私はどこででも愛したい。何時だって愛したい。愛してる」 愛玩宦官の乳首をつまみながら、将軍が腰を使うと、愛玩宦官は涎を垂らして痙攣する。 やめろ やめろぉぉ 悲痛な声。 「やめろというけど、ほら、尻を振るんですよ。ここで男に犯されるのが本当に好きなんですよ。ずっとずっと大好きだったんです。私のことはそうでなくても」 将軍はそれを帝に見せつける。 将軍が腰を使えば、慣れきった淫らな尻の動きが顕になる。 何度も何度もそこで抱かれ、慣れてきたことがわかる。 「嘘つき。嘘つき。これが好きなくせに。でも、愛してますよ」 乳首を摘みあげ、激しく奥をぶち抜く。 あひいい うぉおおつ 太い声をあげて仰け反り、勃つことのない切断面を揺らしなからそこから液体を滴らせる、獣のように感じる愛しい男を将軍はうっとりと見つめていた。 「私に犯されるのが大好きなくせに。これが何より好きなくせに。いくら犯されようと、ここをちぎられたとしてもあなたは男であることは変わらないのに。出世して私から離れようだなんて、許さない」 それは優しい声だった。 「私があなたとの関係を隠したのはあなたのためでした。でも離れるくらいなら、全ての人に見せつけてもいいんです」 そう言いながら、愛玩宦官に人前だと言うことを思い出させる。 やめてくれ お願い おねがいいいい そう泣く身体を存分に犯す。 放ってもまた犯す。 「乳首が大好きなのも見てもらいましょう。あの頃からここでイクのが大好きだった」 それも見せつけた。 そこを齧られ、そこだけで達して、だらりと垂れた切断面を滴らせ、震えさせるのを。 嫌だ嫌だ ゆるして 許してえぇ 愛玩宦官は顔を覆い泣きじゃくる 顔を隠すのはそこ以外が隠せないからだ。 精液を垂らす穴も、惨めな切断面も、尖り切って唾液に濡れた金の環で飾られた乳首も。 隠せない。 晒されて。 将軍は愛しくてたまらないようにその隠した顔さえ許さず、帝の前でキスをする。 帝はすっかり呆れていた。 「もういい。お前は狂ってる」 帝は諦めたように言った。 イカれた帝に狂ってると言わせるのはこの将軍だけだ。 「もう良いんですか?私はまだまだお見せしたいのですが。私の愛を」 将軍は顔色一つ変えず言う。 本気で言ってる。 楽しんでいるのは明白だった。 「帰れ」 帝は言い捨てた。 腰をゆっくり使って愛しい男の中で放ってから、自らの着物を整え、脱ぎ捨ててある着物で覆うようにして嗚咽している愛しい男を将軍はだきあげた。 流石に将軍も武官だった 逞しい愛玩宦官を平然と持ち上げている。 「それでは帝。好きな子には嫌われないように優しくしないとだめですよ」 将軍は念押しした。 愛する男を凌辱したすぐその後に言う台詞では無かった。 そして涼しい顔で去っていく。 帝は恋愛相談をした相手が間違っていることをやっと理解した。

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