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第16話 一途

「好きな子のことが知りたかったんですね。あなたも可愛いところがありますね」 大将軍がしみじみと言った。 「うるせぇ」 帝は苦々しい顔で言った。 他に話せる相手がいないから話しているが、こういう相談に1番相応しくない相手だともう分かっていた。 「あなたにしてみれば上出来です。自分から笑ってくれるようになるかもしれませんよ」 大将軍はうんうんと頷いた。 それを考えると不覚にもときめいてしまった帝は黙りこむ。 部屋に訪れた夜も、結局、少年宦官を召し出して抱いた。 抱かずには居られなかったから。 散々結局泣かせたが、でも。 名前を呼んでイクことを覚えてくれた。 白い平ら胸の中にある乳首を指で挟んで擦りながら、名前を呼んでくれ、と懇願した。 濡れて快楽に涙を流すあの綺麗な目が自分を見つめた。 あの透明な声が自分の名前を呼んだ。 掠れる声で。 それに止まらなくなって。 いつも以上に夢中になった。 思わず逃げようとした身体を押さえつけて。 後ろを満たした。 そこにいることに満足した。 快感以上の感覚だった。 名前を呼んで 命令ではなく懇願した。 また名前が聞こえた。 乳母は名前を教えてくれたが呼ぶことはなかった。 名前をくれた母も名前を呼ぶ前に死んでいた。 初めてだった。 その名前を呼んでくれる人は。 そこに居たいから確かめたいから、動きつづけた。 逃げる身体を何度も引き戻して。 何度も何度もそこでイカせた。 名前を叫ばせて、その度に脳が痺れた。 結局いつも以上に。 やりすぎてしまった。 せっかく近づけたのに。 また遠ざけてしまったのではないか。 気を失った少年宦官の姿は、いつもと同じだったのに、帝の方が変わってしまっていた。 「ごめん・・・ごめん・・・やりすぎた」 抱きしめて謝り続けていた。 それを思い出し、帝は頭を抱えた。 こんな顔を見るものは少ない。 「許してって逃げようとするから、つい」 言い訳をする。 後悔はある。 でも。 でも、だ。 それを見て大将軍が色々察する。 呆れた顔をする。 「やりすぎないように、他の女か男をその前に抱くのはどうだろう」 帝が思いつく対策はろくでもなかった。 大将軍はため息をつく。 「・・・だめですねぇ。ホントダメですねぇ」 面白そうではある。 大将軍にはつまるところ、他人事なのだ。 「うるせぇ」 帝は唸った。 「私くらい一途じゃないと」 しれっと大将軍は言う。 傍らに置く愛する男をみつめながら。 もちろん人払いしたこの書斎にも、大将軍は愛玩宦官を当然のように侍らせている。 「一途ってお前妻も子供もいるだろ」 帝は言う。 そういえばこんなにも愛玩宦官への寵愛を隠さない大将軍が、何故妻を娶り子供を持ってるかは気にはなってはいた。 帝への忠誠はあるが、家の存続などは気にもかけて来なかった、愛する男と自分の能力の発揮以外には何の興味の無い男が、何故、妻を娶り子供まで成したのかを。 「私の愛しい男が私が妻と子供を持つことを望んだからですよ」 大将軍は顔色1つかえないで言った。 愛玩宦官は顔を伏せ、その顔を帝にはみせない。 「私が妻や子供を持てば、解放してくれるのではないか、なんて望みを持って、私に妻を娶り子供を持つことを勧めてきたんですよ。私は愛する男の願いを聞き届けただけです。私は一途なので。私から離れる以外の望みは叶えてやります」 将軍は淡々と言った。 こんなことを聞かされても、帝はもう驚きはしない。 それより噂が本当か聞きたかった。 下品な笑みを浮かべて大将軍にたずねる。 「お前は女に勃たないから、愛玩宦官に口でさせてから妻の中に出したって本当か?自分に目隠して妻に突っ込んだってのは」 帝は聞く。 「違いますね。目隠ししたのは妻の方です。愛しい人が女に見られるのは嫌だと泣くので、妻には目隠しをし、妻の隣りで抱いてから、妻の中で出しました。別に女を抱けない訳ではないです。愛する人としたいだけですよ、私。そして、ちゃんと私は愛する男の望みは出来る限りは叶えてますよ」 帝が思っていたより酷い話を、しれっと大将軍は言ってのけた。 妻を娶るべきだ。 愛玩宦官は大将軍に懇願したのだ。 何代も伝わる将軍家。 あなたの代で滅ぼしてはいけない。 つまらない家の論理を持ち出してきた。 でも大将軍はそれを小馬鹿にしなかった。 この愛する男が愛玩宦官になってでも耐えているのは、その家を守るという、将軍からすればくだらない理由のためなのだから。 名も無き家名を成すために、才を見出してくれたとはいえ、男に抱かれることを受け入れ、 家名の為に、更なる出世のために、抱かれる関係から逃げ出そうとし、 家名を守るために愛玩宦官になっても耐えている。 でないと家名どころか一族全てが消されるからだ。 ああそうだ。 己を犠牲にしても家を守る、それが将軍の傍にいる理由なら、それは将軍が守ってやらねばならない理屈だろう。 家庭を持てば。 女を抱けば。 自分に対する興味が薄らぎ、この執着から解放して貰えるのではないか、という微かな期待も見えてはいた。 愛玩宦官が自分の執着を恐れていることも。 そんなものは鼻で笑う、が、 傍から離れる以外は何でも聞いてやる、と決めていたし。 早速妻を娶った。 名家の娘。 美しい嫡女。 初夜は当然のように愛玩宦官を伴った。 「私はお前でないと楽しめない。お前が手伝わないでどうする」 連れて来られて困惑する愛玩宦官に当たり前のように言った。 名家の嫡女も、婚礼衣装のまま青ざめていた。 花婿が愛玩宦官を連れて寝室にやってきたからだ。 「気にするな妻よ。これは私の愛する男だが、モノでもある。道具として今回は私達の初夜に協力してくれる」 妻に言い、愛玩宦官に向かって笑って見せた。 妻はこういう男に嫁ぐ時点で強く言い含められていたのだろう。 驚きはしなかった。 婚礼前に、顔を合わせた時にも愛玩宦官を引き合わせている。 寵愛する者として。 言われるがまま、婚礼衣装を脱ぎ、単衣となった。 妻は大人しく逆らうことはなかったが、愛玩宦官の方は往生際が悪く懇願した。 お許しください。 お許しを。 床に頭を擦り付け嘆願する。 「妻と一緒に抱くだけの話だ。子供が出来るまでそうする。子供を作れとお前が言った」 大将軍は言った。 それでも顔を歪めて懇願するから、妻の目を布で塞ぎ、妻からは見えない様にして、二人を寝台へ寝かせて、抱いたのだった。 「お前が声さえ出さなければ、妻は何もも見えないし、分からない。ならばいつもの夜と変何もかわらない」 愛する男の耳に意地悪く囁いたことは、将軍は認める。 でもそれは。 妻を娶れだとか、子を持てとか、くだらない望みを叶えたのだから、これくらいの意地悪は構わないと将軍としては思っている。 「男と女を一緒にか。中々悪趣味だな、で良かったか」 そこまで聞いて、帝が関心をもつ。 それはさすがの帝もしたことがない。 少年宦官と誰かと言うのはありえないが、美しい男と女を同時にと言うのは興味が湧いた。 「何興味示してんですか。私は愛する男の望みを叶えただけです。妻と子供をつくれ、と。でも、私にはこの男無しの交わりはありえないからです。なら一緒にするしかない」 大将軍は当然のように言った。 緊張して固まる妻の隣りで、声を殺す愛する愛玩宦官を、将軍は楽しんだ。 声を我慢して、目を塞がれた妻にバレないようにしていたら、余計に愛玩宦官が感じてしまっていて、それは嬉しい誤算だった たまに声が漏れそうになる度に囁いた。 元々は美しい女を抱くのが好きだった男を、美しい女の隣りで抱くのは良かった。 どんなに美しい女でも、もうこの男は抱けないからだ。 「妻に聞こえるぞ?」 そう囁きながら、音をたてて、愛する男の切断された男性器をしゃぶってやった。 そこをそうされると1番感じると知ってたから。 でも、声を出さなかったのは、大したモノだった。 だけど淫らに尻をふり、自分で乳首を弄りさえして、感じてるいやらしさはいつも以上で、望みを叶えてやって良かった、と少しは将軍が思ったほどだった。 妻も息を殺していた。 あの美しい愛玩宦官と夫がしている行為は見えなくても伝わってくる。 それの淫らさに巻き込まれていく。 声も立てずに何度も達する愛する男の姿に将軍は興奮した。 いつもより意地悪くなってしまうほど。 切断された男性器や乳首で散々愛玩宦官を狂わした後、 優しく妻を扱った。 正式に娶った以上、愛はなくても、丁寧に扱うと決めていたからだ。 妻の慎ましい胸や、初めてのそこを優しく舐めてやり、指で拓くその間、愛玩宦官には自分のモノをしゃぶらせていた。 「たっぷり舐めて塗らせ。妻が痛くないように」 将軍はそう言って、その感触を楽しんだ。 見えない妻にもその音は聞こえてたはずだ。 愛玩宦官はあんなに嫌がっていた口淫を今では夢中になってするからだ。 音は淫らに響く。 女を愛撫する将軍の股間に顔を埋め、愛玩宦官はそこにしゃぶりついていた。 後ろに入れてやってないからこそ、物足りなさにそれが欲しくて仕方ないのだ。 入れて欲しくてたまらないのだ。 でも愛玩宦官の口の中にはださなかったし、まだ入れてはやらなかった。 これは子作りだからだ。 「私の子供を孕んで頂く。妻よ、よろしく頼む」 妻に優しく囁いた。 愛する男の目の前で、正式な妻の脚を広げた。 そこに入れて。 痛めないようにして。 感じるかは二の次だったし、楽しむつもりもなかった。 妻は声をあげた。 優しく優しく扱った。 愛する男の眼のまえで。 妻をちゃんとイカせた。 そしてその中で出した。 でも萎えなかったから、妻から引き抜き、その後は愛する男の後ろに入れてやった。 まだ余韻に震えている妻の隣りで。 愛する男はとうとう呻いた。 欲しくてたまらない後ろをやっと埋めて貰えたからだ。 「あなたはコレが大好きですもんね」 確認するように、ゆっくり埋めてやった。 それでも耐えてた。 ゆっくり揺さぶっても 愛する男の声は時折漏れ出るくらいだった。 耐える姿を楽しみ、ゆっくりゆっくりそこで動かした。 クソ野郎 クソ野郎 愛する男がとうとう自分を罵るのを聞いて、笑った。 愛する男は自分から動くのを耐えていた。 妻の前で狂いたくないのだ。 でも淫らに腰は動き出そうとしていて。 可愛いかった。 ソコを突き上げてあげたくなったくらいだ。 でも、出さないで、男の中から引き抜いて、また妻に入れてそこで出した。 妻は慎ましくまた達した。 今日は2度で十分だと思って妻の髪を撫で労り、人を呼び、妻を妻の部屋へ連れて行くように命じた。 身体を見られることを嫌う愛玩宦官には敷布をかけて隠して侍女達からは隠してやった。 妻は名家の嫡女らしく、事後の身体を侍女達に見られることも処理されることも平気だった。 「妻の中で種がキチンと結ばれるように、今日はそのまま寝かせるように」 将軍は指示した。 中の種が零れることなくそこにある方が子供が生まれるからだ。 これはあくまでも子作りだ。 そして妻が連れていかれたあと、将軍は子供とは無関係の愛の行為を、愛する男と行った。 妻に入れたばかりのそれを、後ろに突き立てたとき、愛する男は信じられない位に狂った。   あひいっ ひいい とうとう声を上げて叫んだ。 突き上げてやれば もっと もっと と欲しがり、中にだされて、もっと欲しいとねだりさえした。 声を我慢させられていたせいか、後ろだけはイカせて貰えなかったせいか。 女の隣りで追い詰められていたせいか。 それとも。 「流石に隣りで女を抱かれて、嫉妬しましたか?それならば最高ですね。でも子供が出来るまでします。それがあなたの望みでしょ」 将軍は宣言した。 酷い酷い なんでこんな酷いことを と泣き叫ぶのを喜んで犯した。 子供にならない種をそこに注ぐのがやはり1番良くて。 「あなたはもう子供が作れないからね」 と思い知らせながら、切断されたソコを舐めてしゃぶるのも良かった。 「愛してますよ」 何度も囁き、また後ろに突き立てた。 自分から跨り、号泣しながら腰を振る愛しい男を下から見上げるのは最高だった。 切断された哀れな性器は勃起することなく、揺れながら液体を滴らせてるを 金の環を通した乳首は、ピンと尖りそこでもっと愛されたいと主張してた。 いいっ いいっ ああっ いいいいいっ 素直になって狂ってる愛する男は愛しすぎた。 「あなたしか愛してないんですよ」 将軍は優しく言った。 下から突き上げてやれば、愛する男は更に狂って喜んだ。 「妻もめとりましょう。子供もつくりましょう。あなたが望むならね。全部あなたの望み通り」 将軍は痙攣して感じるその中で放つ。 これ以上の幸せはなかった。 嫌だ 嫌 いやだあ 愛する男が泣いてる。 逃がしてもらえないことなのか、女と共に抱かれることなのか、快楽に狂う自分のことなのか、それとも将軍が妻を抱いたことなのか、それを明確にしない 「あなたが一番ずるい。ずっとずるい」 将軍の声の切なさを愛する男は気付かなかっただろう。 将軍は愛しい男のソコをまた咥える。 切断された哀れな場所。 ここが一番好きなのだ。 自分だけのモノになった、逃げられなくした場所だから。 やめてくれ もうゆるして やめ 愛する男は嘘つきなのでその願いを聞いてはやらなかった。 そこから数ヶ月。 妻が妊娠するまで、妻と共に愛する男を抱いた。 「お陰で可愛い息子も出来ました。生まれて見ればそれなりに可愛いものです。たくさん子供はいても、陛下にはこれは分からないでしょうけども」 将軍は帝に言った。 妻はもう抱く予定はないが、それでも大切に扱っているし、妻も敬意に応えてくれている。 貴族の夫婦としては上出来の仲の良さだ。 子供も大切に養育してる。 家などどうでも良いが、生まれて見れば可愛いものだ。 愛しい男への感情に勝るものは何一つ無いが。 「お前は狂ってる」 帝は呆れた。 帝を脱力させるのはこの大将軍だけだ。 「愛してるだけですよ。私は。一途ですから」 将軍は心外だと眉を潜めた。 将軍の隣りで愛玩宦官は顔色を土気色にして、立っている。 「私は一途なんですよ」 愛する男を見つめて将軍は笑った。 それは事実ではあった。

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