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見つかったよ
「雅君!これ雅君のだよね。」
凛君が僕の目の前に出したのは僕が失くしたシャーペンと消しゴムだった。
「うん。僕のだよ。」
「綺里がね。ゴミ捨て場で見つけたんだよ。名前書いてたんだね。」
「よく失くすから執事さんが名前付けてくれたんだ。」
よく廊下とかリビングとかに物を置いて忘れてしまう事があるからと僕の持ち物には名前を付けてくれていた。
「知らない名前で確か転入生が颯斗の親戚で凛のクラスだって聞いたからもしかしたらと思って持って来たんだ。」
「西園寺君の親戚なのに酷い事する奴がいるよね。」
「颯斗が原因かもしれないが凛の方の可能性もあるぞ。」
「僕の方?」
2人の話についていけなくてキョトンと見ていると綺里君がそれに気づいて笑いかけてきた。
「あの見つけてくれてありがとう。」
「他に何か困ってたら言ってくれよ。」
「大丈夫だよ。本当にありがとう。」
上手く会話は出来ているだろうか?
お屋敷の人達と話をするのでもたまに変なことを言って首を傾げられてしまう。
それに凛君に綺里君は触れていたから・・・・・。
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