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笑み
「烈君、明日は学校だけど大丈夫かな?暫く休んでも良いと思う。」
「大丈夫だ。」
「分かった。学校に行くなら帰って来たら必ず僕のカウンセリングを受けてくれるかな?」
正直に言う。
俺は谷本と話すのは面倒だしかなり精神的に負担がかかる。
でも雅は谷本と話すと落ち着くのか少しだけ嫌な感情がなくなるのだ。
雅の為にも谷本と話をしなければならない。
「俺も側にいて良いですか?」
「そうだね。前回同様に僕は許可するよ。たた烈君が嫌がるかもしれない。」
「俺は・・・颯斗がいたいならいい。」
俺の言った事に谷本が何か意味ありげに笑ったのが見えてイラっとしてしまった。
「これで帰るけれど痛くなりそうなら痛み止めを飲むように我慢しなくていいんだからね。雅君の事をよろしくね。颯斗君。」
「分かりました。烈の事は俺が見ます。」
谷本は雅と言うが颯斗はちゃんと俺を烈だと言ってくれた。
それが嬉しくて照れくさくて顔が緩んで笑みがこぼれてしまった。
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