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渡したくない
どれだけ時間が経ったんだろう?
そう言えば颯斗は雅に男は無理だとか言ってたけれど俺も男で外見は雅だし颯斗は雅を好きになったのかな?
雅に颯斗を渡したくないなぁ〜。
颯斗にキスをされながら俺はぼんやりと考えていた。
「烈?落ち着いたか?」
颯斗の唇が俺から離れて心配そうに俺を見ている。
心配なのは雅?
「颯斗・・・おっ、お前!男はダメだろ!雅になんて事すんだよ。雅が知らないからってふざけんな!!」
俺は何が何だか分からなくなって颯斗が雅を好きかもとか思ったらイラついて颯斗に暴言を吐いていた。
「烈・・・俺は雅だとは思ってない。」
「はあっ?これは雅なんだよ。」
「外見は雅だがお前は烈だ。俺は確かに雅に男はダメだと言ったけれど・・・俺はお前の泣く顔が見たくなくて雅の為に傷付く烈を見たくないんだ。守りたいと思った。こんな気持ちは始めてで・・・上手く言えないけれど好きなんだ烈。」
真剣な眼差しで俺を見つめている颯斗は雅にも見せた事の無い顔で俺を・・・。
颯斗が俺を好き?
颯斗が・・・・・俺は好きだ。
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