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初めてで
颯斗が俺の首に顔を埋めて優しく首筋にキスを落としていくと俺の身体はビクッと反応してしまう。
そしてキスをされた首筋は熱くなり俺は知らない感覚に恐怖を感じたが颯斗に触れられるのは嫌じゃないから恐怖はすぐに消え去った。
恐怖を感じるなんて今までの俺には無い感情だ。
「烈、怖いか?無理なら止める。」
「あの・・・俺は初めてで・・・雅の身体で初めては変か・・・えっと・・・・。」
上手く言葉が出てこなくて泣きそうになっていると颯斗は俺を優しく抱きしめて背中をポンポンと叩いてくれた。
「烈では初めてなんだろ?なんか嬉しい。烈の初めては俺なんだよな烈。」
「うん。」
颯斗の声がちょっといつもより高くなった気がして本当に嬉しいんだなって思った。
乱暴に抱かれても零は平気だったから俺は抱かれている間は眠った状態。
やる事が終わると俺に交代していた。
身体中は傷だらけで顔が腫れていても俺は痛みを感じなくて零は大丈夫だったのかと心配になった事も何回かあった。
「烈、どうした?」
俺が動かないから颯斗が心配したのか顔を覗き込むように見て来たが俺は思わず顔を逸らしてしまった。
「大丈夫だから颯斗。」
颯斗の顔が近くにあると俺の心臓が痛くなる。
自分からキスをしたけれどその時は夢中になっていたから今思うとダメだ恥ずかしいよ。
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