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誰だ?
『幸せか?』
暗闇に光がさしそこに誰だか分からない奴いて俺に向かって話しかけてくる。
俺と向かい合っているが光が奴の後ろから差して眩しくて顔が見えない。
声は男だと思う。
「お前、誰だ!」
『俺を忘れたのか?思い出せ烈。』
「思い出す?何をだよ!」
『自分の存在。』
言われなくても俺は雅を守るために存在するって事を分かっているんだ。
「分かってんだよ!俺は雅を守るためにいるんだ。」
『雅を守るためにいるのか?違うだろ。思い出せそうすれば・・・・・。』
光が消えていくとそこにいた男も姿を消してしまった。
俺は何が起きているのか分からなくて暗闇の中で立たずんでいた。
雅を守るためにいる。
何を思い出せと言ってるんだ?
思い出す記憶なんて俺には無いんだ。
気が付いたら殴る蹴るされていて身体中傷だらけで生きているのが不思議な位に弱り切っていた。
精神的にも肉体的にも俺と零が存在しなければ雅は生きてはいなかったかもしれない。
これは夢?
俺は颯斗と一緒に居たはずだ。
夢なら起きなきゃダメだ!
このまま眠り続けたら雅と入れ替わってしまうかもしれない。
嫌だ!
まだ颯斗の側に居たい。
まだ居たいんだ。
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