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溺れる
優しく触れる唇の感触に俺は目を開くと目を瞑った颯斗の顔が見えて身体が一気に熱くなった。
颯斗もそれを感じたのか唇を割って颯斗の舌が口の中に入って来たのだ。
俺はそれだけで頭の中が蕩けてしまい保健室で先生がいて隣には人が寝ているのを忘れてしまうくらいに颯斗のキスに溺れていた。
カーテンは閉められているが窓から入る風でパサッと時折大きく動いている。
けれどそんな事はどうでもいい。
颯斗にもっと触れられたい!
角度を変えて何度も何度も音を立ててはいけないと思うけれど激しく舌を絡めると音が出てしまう。
それでも俺は止めれなくて貪りつく様に颯斗を求めてしまっていた。
颯斗がゆっくり唇を俺の唇から離していくと名残惜しそうに2人の間には光に当たりキラキラと輝く銀の糸が繋がっていた。
俺は颯斗に溺れている。
ずっとこうして2人でいたいと強く願ってしまう。
消えるのが怖い。
離れたくないよ颯斗。
そう思った瞬間に銀の糸は未来を暗示しているかの様に切れて失くなってしまったのだ。
俺はいつか消えるんだ。
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