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目障りなんだ

「くそっ!」 右側にいた奴が包帯をしている足を思いっきり後ろから蹴ってきたが俺は少しよろける程度だった。 「痛くないけど?」 「離せよ!」 「お前らが俺をここに連れきたんだろ?何がしたいんだよ?俺が弱く見えたのか?」 「親戚だか知らないがお前みたいなのが西園寺さんに馴れ馴れしいんだよ。お前は目障りなんだ!」 「俺にこんな事をして颯斗が知ったらお前らが不味いんじゃないのかよ。」 そう言うと3人は黙り込んで下を向いてしまった。 きっと俺を痛めつけて言いなりにしようとしたに違いないが雅なら出来たかもしれない。 「颯斗は言わないが俺にも手を出すなよ。次したら西園寺の家に報告する。」 胸ぐらを掴んだ手を離して地面に突き飛ばすと他の2人が突き飛ばした奴の側に駆け寄り心配そうに話し掛けていた。 「西園寺さんには言わないのかよ。」 「言って良いのか?さっきも言ったが困るのはお前らだぞ?」 「それは・・・。」 「お前らバカだよな?俺をうまく利用して仲良くしてりゃあ颯斗にも良い印象を持ってもらえるとか思わない訳?」 気付かなかったと言わんばかりの表情をする3人に俺は呆れて物が言えなくなってしまった。 筆箱の中身を取ったのはこいつらかな? 「聞きたいが昨日さ、俺の物取って捨てたか?」 3人は首を横に振った。 嘘はついてなさそうだ。 じゃあ、誰が取った? 「いいや、教室戻れよ。」 「樫井は?」 「暫くしたら保健室に戻るよ。一緒に出たらバレるだろ?本当にバカだよなお前ら!」 3人は扉の前まで行くとなんか話をしていて話し終わると俺の方を向いて頭を下げ扉から外に出て行った。 それは彼らなりの謝罪なんだと分かった。 顔は覚えたから何もしなければ俺は今日の事は忘れてしまおうと思ったのだ。

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