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夢なんだ
手足をバタバタとするけれど鎖のブツかる嫌な音しかしないそれがまた現実だと思わせる。
動かせば動かす程に手首や足首に付けられた枷が皮膚に擦れて血が滲み出してくる。
痛くないだろ?
だから夢なんだよ。
そう言い聞かせるが流れ出す血は温かいものでやはり現実だと思い知らされた。
あまり痛みを感じない俺が痛みを求めるなんて・・・。
ドクン!
何?
身体が・・・熱い。
ドクン、ドクン、ドクン!
心臓が煩いくらいに動いていて身体中が熱くて息も荒くなり始めている。
俺、熱があるのか?
「これはまた、激しく暴れたね。けれど今は動けないかな烈。」
気が付いたら男が側に立って俺を見下ろしながらニヤニヤと薄気味悪く笑っている。
いつの間に!
「ウヴッ・・・はぁぁ・・・。」
「そうかそうか、気持ちよくなりたいんだな烈。僕がまた身体に教え込んで思い出させてあげるよ。僕達がどれだけ愛し合っていたかじっくりとね。」
「やぁっ・・・ウヴッ!」
逃げ出したいが枷と鎖が邪魔をして逃げれない。
助けて・・・颯斗。
颯斗以外に触れられたくないよ。
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