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俺様が聞いてやる
颯斗は烈をどれだけ思ってるんだ?
俺が目覚めて烈が消えてしまったら颯斗はどう感じるんだ?
俺には関係無いが聞いてみてやってもいい。
「颯斗、お前は烈をどう思ってるんだ?俺様が聞いてみてもいいぞ!」
俺は颯斗を見ずに窓の外を見ながら言った。
窓には颯斗が映し出されているから見る必要がないし何故か颯斗を見て言うのも気まずいとか思ってしまったのだ。
この俺が気まずいとか本当に笑える。
「滅に言う必要はない。」
颯斗は相変わらず窓の外を眺めながら顔色一つ変えることなく言った。
その態度に俺はモヤモヤとして思わず颯斗の襟首を掴み俺の方へ向かせた。
何をしてるんだ俺は・・・けれど何故か身体が勝手に動いてしまう。
「俺様が聞いてやってるんだ。答えろよ颯斗。」
「聞いてもらう必要がない。俺は烈に言うからお前には関係無いだろ?」
冷たい目で俺を見る。
この目は知っている初めて雅を見た時と同じ目をしているかもしれない。
いや、それよりも冷たい目をしている。
「俺様に逆らうのか?」
「逆らうのか?人に質問する態度かよそれ?」
「なっ!ふざけんな!!!」
頭に来て拳を握り颯斗を殴ろうとしたが身体が動かなくなったのだ。
クソッ!
イライラする烈が邪魔してるのか?
そんなにこの颯斗が大切なのかよ烈。
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