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混在 2
主治医が慌ただしくやって来たのは言うまでもなくて僕を見て驚きと戸惑いを隠せないでいた。
こんなに早く暗示が解けるはずではなかったと言っている。
「先生にありがとうって言わないとと思ってました。僕は多分大丈夫です。」
「どうしてそう思うんだい?」
「側に・・・受け入れてもらえるか分からないですけれど大切な人が居るからです。」
「それは、颯斗君の事かな?」
「はい。」
僕は目を瞑り深呼吸をしてから真っ直ぐに颯斗を見つめて返事をすると颯斗は応えてくれるかの様に優しく僕に笑いかけてくれた。
颯斗は主治医の隣に座って居る。
それは話している時に滅が戻ると今度は危ないかもしれないと主治医に言われてだった。
颯斗は滅でも大丈夫だと言っていたが主治医が引かなくて颯斗が折れた感じになる。
「色々とまだ困惑していて纏まらなくて上手く話せないけど烈として僕は生きていきます。旦那様が下さった雅としてではなくて烈として生きたいです。」
「それでいいのかね。またあの2人に捕まるかもしれない。」
主治医が心配そうに言った。
「それなら心配は要りません。兄と話をしてこれからをどうするか考えます。それに滅にあれだけ痛めつけられたら暫くは大人しくするはずです。」
「あの2人の事はお兄様と颯斗君に任せるよ。」
「はい。」
先生は僕の方を見てハッキリと約束をしてくれた。
「烈として生きるにはまた色々としないといけないが少しだけ雅でいてくれないかな?終わり次第こちらから連絡をする約束だ。」
「はい、お願いします。」
その後は少しだけこれからの事を話した。
学校は暫くお休みをして先生の連絡を待ってから僕は香椎烈として学校に登校する。
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