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予期せぬ出来事
授業に集中できる状態ではなくてずっと冷たい視線が気になっていたのだ。
祐と洋もそんな僕を心配したのか教室に戻る時は後ろについて歩いてくれたもちろん左右には颯斗と凛がいた。
廊下にはたくさんの生徒がいて僕を見ている気がした。
颯斗も凛もそんな事は気にならないのか何か話しかけてくるが僕は返事をするくらいで会話になっているかは不明だが2人が何も言わないから大丈夫なんだろうと思う。
教室に戻り席に座ると凛は綺里君に呼ばれて廊下に出てしまい颯斗は他の生徒に囲まれている。
祐と洋はトイレに行っていなくて僕は1人になっていた。
1人になるなと言われてもそれは無理な話だ。
雅とは違うから何かあっても対応は出来るけれど烈や滅じゃないから喧嘩になると負けそうな気がする。
「はぁ〜。」
僕は溜息をついて机に突っ伏して目を閉じて周りの雑音を聞いていたが次第に遠くに聞こえてきて最後には全く聞こえなくなった。
静かだなぁ〜。
休み時間で静かなんてあり得ない!
机から顔を上げるとそこは暗闇で何も見えなくなっていたのだ。
「うわっ!」
そして座っていた椅子も目の前にあった机も消えてしまい気づいたら暗闇に座り込んでいた。
「颯斗?」
颯斗を呼んでみるが返事はなくてただ静まり返った暗闇がそこにあった。
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