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嬉しい

「あっ!」 「どうしたんだ凛。」 「僕ねクラスの皆んなから預かって来たんだ。皆んなさ颯斗君には渡しにく言って僕がお見舞いに行くって言ったらこれを烈にって僕と颯斗君以外のクラスの皆んなからだよ。」 カバンから出して来たのは一通一通便箋に入った手紙だった。 凛はそれをニッコリと笑い僕の座っている手元に置いてくれてそれからまた笑いかけてくれた。 「手紙?」 「うん。読んだら皆んなの気持ちが少し分かると思うんだ。僕は読んでないけれど渡してくる皆んなが早く良くなるように伝えてくれって言ってたよ。」 「皆んなが?」 「うん。クラスの皆んなだよ。」 皆んなは僕を嫌っていたんじゃないの? でも凛君は僕を悪く言う相手からは手紙とか受け取って来たりしない。 「凛、クラスの皆んなに言ってくれ返事は必ず元気になったら書かせる。」 僕は手紙を握りしめて泣きそうになっているから颯斗が代わりに凛に言ってくれた。 皆んなの気持ちを僕はちゃんと受け止めて返事を返したいと思う。 「分かったよ颯斗君。」 「すまない。」 「大切な友人の為に僕も何かしたいんだよ。気にしないでね烈と颯斗君。」 凛君は僕の手を握り笑いかけてくれた。 それが凄く嬉しくて皆んなの気持ちが嬉しくて泣いてしまった。

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