「烈は泣き虫だね。」 凛も泣きながら言うから側にいた綺里君が凛の頭をガシッと掴んでクネクネと揺さぶった。 僕は何が起きたのかと２人を見ていた。 「何すんだよ綺里！」 「凛も泣き虫だろ。泣きながら言われたくないよな樫井。」 急に振られて僕も泣いていたけれど涙が止まってしまった。 涙目で見てくる凛がとても可愛くて確かにこんな表情をしている凛に言われてもどっちが泣き虫なのか分からない。 「えっと、僕も凛も泣き虫かな？」 凛は僕に否定して貰える事を期待していたみたいだけれど思わない事を言われて凛の顔が悲しそうになってしまった。 「２人共が泣き虫なんだ。」 「颯斗、でも凛は感情が豊かなだけだよ。」 「烈も感情が豊かだし周りに気をつかえる。２人は優しいんだよ。俺と綺里と違って優しいんだ。」 優しい？ 凛は分かるけれど僕は優しいの？