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第23話

「俺っ、もう大丈夫ですからっ…」 真っ赤になり慌てふためく俺をよそに、五十嵐さんは なぜか俺の肩に手を置いたまま じっと見つめている。 俺は、催眠術にでもかかったように その目を見つめ返し、肩に置かれたままの手を振り解けず、ボンヤリ考えていた。 この人、イケメンだよな… 至近距離で見ると、そのイケメン度は半端ない。 切れ長の目に、筋の通った鼻筋、まるで彫刻のように整っている。 おまけに俺の好きな香りのフレグランスが 鼻をくすぐる。 こんな時に不謹慎なんだけど、俺の好みのどストライクな顔なんだよな… そして次第にその目が近づいてきて…

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