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第62話

「ねーえー、さとし、にものおいしいね。 しょう、ぐっじょぶ!」 「ははっ、凛姫、お褒めに預かり光栄です。」 「あの短時間で作ったんだろう? お前、やっぱりプロなんだな、すげーわ。これ、めっちゃ美味いよ。」 三人での食事風景は、たった数日で不思議としっくり馴染んで、元からずっとそうしているような雰囲気になっていた。 それは、俺と智との心の距離が反映しているのかもしれない。 こいつと離れたくない、離したくない。 他の奴に心奪われたら、きっと拘束して監禁して心も身体も奪い尽くすだろう。 こいつに近付く奴は、男も女も徹底的に排除する。 俺って、こんなにウザい人間だったか? いや、智と出会って本当に愛し合う感情が生まれて俺が変わったんだ。 いつものように三人で片付けて凛にお休みのちゅーをすると、凛が高らかに言い放った。 「しょう、てかげんしてね。おやすみなさーい。」 俺と翔は、テレビのコントのようにガクっと力が抜けて転びそうになった。

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