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第73話
キスの後にくる快感に心踊らす自分がいて、思わず羞恥で顔が熱くなる。
翔は思う存分口内を堪能して、やっと唇を離した。
お互いの唇を透明な糸が繋ぐ。
翔は俺をベッドへ座らせてから静かに横たえた。
キスだけですっかり息が上がった俺の頬を両手で包み、今度は額から瞼、鼻、両頬、あごへと順番にキスしていく。
そっと、そっと啄ばむように。
そのキスが喉元から首筋へ降りていき、鎖骨では強く吸い付かれ、先日の花びらの上に重ねて上書きをされた。
胸に吸い付いてくるかと思いきや、右手を恭しく持ち上げられ、親指から一本一本口に含んで、指の股から手の平までぺろぺろと舐められる。
手の甲から腕を伝い柔らかい脇の下まで舌を這わされ、くすぐったさに思わず身をよじっても、翔は手を離してくれない。
脇腹にちゅっちゅっと音を立てたり、時々はむはむと甘噛みして、今度は足の付け根に強く吸い付いてきた。
ゆるゆると勃ち始め、先からとろりと透明な液体が流れているのに、わざとそこは外された。
さっきも胸触らなかった…焦らしてる?
まさか…全身キスされる?
戸惑う俺を欲情で潤んだ目でじっと見ながら、次は膝を曲げられ足の親指を舐められた。
「翔!やめろ!そんなとこ汚いからやめてくれ!」
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