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第100話

「はっ、あーあ、汚いもん触っちまったな。」 翔の声だ…いつもよりトーンが低い。これは…相当頭にきてる。 「痛いっ!五十嵐さん、なにするのよっ!」 「痛い?ふざけたことぬかすな! 智は…俺の智はもっと痛くて辛い目にあったんだぞっ! 手加減してやったんだから、ありがたく思えよな、このストーカー女! ホントは…速攻首でも締めてあの世に送ってもいいんだぜ。 お前みたいな心も顔もブスな女、誰が相手にするかっ!このブスっ!性悪女め。 初めからお前なんか見てないっつーの。 二度と俺達の前にそのツラ見せるなっ!」 徹底的な侮蔑の言葉に、麻里香と言う名の女は、わっと泣き出していた。 「『首を締めて』というのは穏やかではありませんなぁ。」 「そんな呑気なこと言ってる場合ですか? 館林警視総監。 俺は智のためなら…なんでもできますよ。」 「おお、怖い怖い(笑) さて、池森官房長官、罪状はいくつも付きますけどメインはどれになさいます? これはいくらあなたの力をもってしても、どうにもなりませんよ。」 えーーっ、警視総監!? 内閣官房長官に警視総監…俺の翔は、どんなV.I.P.と知り合いなんだ?

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