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第103話

俺達を残してみんな出て行ったのか。 あいつらどうなったんだろう。 燻る身体の熱に耐えながらぼんやり考えていると、翔が走り寄ってきた。 「智、智…ごめん、ごめんな…」 耳元でささやかれ、背中から布団ごと抱きしめられただけで、俺は達してしまった。 「智…」 「翔、翔…見ないで…今ので…イっちまった… イったのに、治まらないよ… お願い…俺の身体、変。熱い、なんとかして… でも、ここではイヤだ。 あいつらの臭いが残ってるから…」 「…わかった。動かすぞ。少しの間、我慢して。」 翔は俺が放ったものをそっとティッシュで拭うと、身支度を整えさせ、歩けそうにない俺を姫抱きで部屋を後にした。 力の入らない手で翔のジャケットの胸元を握りしめ、すりすりと頬を擦り付ける。 「あぁ、翔の匂い……」 「バカ、煽んなって。このまま押し倒すぞ。」 下着に無理矢理押し込められた俺自身は、ずくずくと今にも弾けそうに脈打ち、翔が歩く度に響く振動にすら快感を覚えていた。 全身を震わせる俺の髪の毛にキスを落とした翔は、俺の体重を物ともせず颯爽と車まで運び、俺はやっと訪れた安堵感に大きく息を吐いた。

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