116 / 516

第116話

送ってもらった動画の車のナンバーから、すぐあのバカ女がわかってさ、館林さん引き連れて飛んで行ったんだ。 移動してる間に官房長官…いや、もう辞任したからな、元官房長官を呼び出して」 「課長とそんな話してたのか?全然知らなかった… でも、そのお陰で俺は助かったんだな…どんなにお礼言ってもし足りないよ… それに『元』って?」 「『それ相応の処罰を』って言っただろ? 親父は辞任、もう速報で出てる。あの女は…精神鑑定して病院に行ったよ。 俺の出した提案は、あんまりだと館林さんが全て却下してな、一度入ったら一生出てこれない所へ入ったそうだ。 あの男達も…かなりヤバイこともやってたから余罪があり過ぎて、もうシャバには出てこれない。 だから、あいつらとは金輪際関わることはない。 それでも…俺としては100%納得できる解決ではなくって…もっともっと制裁を加えたかった。」 俺は慌てて携帯を取り出し、ニュースの画面を立ち上げた。 翔の言う通り、「内閣官房長官、体調不良で辞任」の文字が躍り出た。

ともだちにシェアしよう!