俺の胸に擦り寄って、翔が甘えた声を出す。 「にゃあ」 猫？お前猫の真似してんのか？ なんで突然『にゃあ』？？ 「…なんで猫になってんの？どーした？」 「猫だとゴロゴロ甘えられるからにゃあ。 俺は猫だから勝手気儘にすりすり するにゃあ。」 そう言うと、ますます身体を擦り寄せて1ミリの隙間もないほどくっ付いてくる。 あー、もう、なんて甘え方するんだよ。 いい歳した男が『にゃあ』なんて。小っ恥ずかしい。 凛が聞いたら泣くぞ。 「あー、もう、勝手にしろ」 半ば諦め気味にそう言うと、待ってましたとばかりに目をキラキラさせて、俺の胸元から下へ身体をずらしていった。 ん？ちょっと待てよ。そこは… 突然下半身に温かいものが触れ、しまったと後悔した時には遅かった。 俺に跨った翔は、嬉しそうに俺の股間にぴったり顔を付け、また『にゃあ』と鳴いた。 ダイレクトに頬を擦り付けられ、熱い吐息を吹きかけられ、翔の思惑通りに俺自身はむくむくと頭をもたげていた。 やられたっ！ 焦る俺を面白そうに眺めて言いやがった。 「くっ付いているだけにゃあ」 完全に翔のペースだ。