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第130話
いつも擦り付いてくる翔とは全く違う雰囲気に、俺は しばらく固まっていたが、気を取り直し、謝って俺が思っていることを聞いてもらおうと、翔の部屋のドアをノックした。
「翔…翔…」
ドアが開いて翔が顔を見せた。冷たい視線。ピクリと身体が硬直する。
「智…無理矢理して悪かったな。
俺、いろいろ反省したし、しばらくお前の側にいかないことにするよ。
じゃあ。」
ドアを閉めようとする翔の腕を掴んで引き止めた。
「違う!俺…謝ろうと思って。
お前が仕掛けてきて、ふざけるからムカついて…
連チャンは、その…受ける方は身体の負担が半端でなくって…
なのにお前はいつもヤることしか考えてないし…
俺のこと、もっと」
「だから、近付かないって言ってるだろ!」
話の途中で俺の手を振り払い、ドアがバタンと閉められた。
しばし茫然とその場に立ち尽くしていた俺は、その場にペタンと座り込んだ。
なんで?俺が悪いの?
それって逆ギレじゃないのか?
俺のしたことって、お前がそんなに態度を変えるほどのことだったのか?
あんな冷たい目で見られたら
なんか…なんだか…
ポロポロと涙が溢れてくる。最近、涙腺が緩いみたいだ。
うぐっ、ひっく、ひっく
ダメだ、止まらない。
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