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第151話

程なく、ほんわりと湯気を纏いながら俺の部屋に入ってきた智は、お湯を浴びたせいなのか、それとも 今から始まる情事に羞恥の思いを馳せているからなのか、真っ赤な顔をしていた。 俺は両手を広げて誘う。 「智、おいで。」 智は黙ったまま、ぽすん と俺の胸に飛び込んできた。 トクトクトクと早鐘のように鳴る智の心臓の音が、俺のものと同調していく。 身体が…熱い。 上目遣いで見つめる、甘く潤んだ智の眼差しが、切なくて愛おしくて、堪らず髪の毛をかき上げおでこに一つキスをしてから唇へ。 唇の輪郭を舌先で辿ると、待ちきれないように ちろりと出してきた智の舌にちゅっと吸い付く。 「んんっ」 じゃれるように纏わりつき、唾液まみれになった口の周りを全て舐め取ってから、口内へ舌を差し入れる。 柔らかな頬の内側を存分に味わい、じゅるりじゅるりと溢れる、混じり合ってどちらのものともわからなくなった唾液を飲ませ飲み下した。 くったりと力の抜けた智の身体をゆっくりと押し倒すと上から跨り、はだけさせた上半身を両手でゆるりと撫で(さす)っていく。 時折引っかかる胸の突起は敢えて素通りし、息を飲んでは切なげに溜息をつく智の反応を楽しんだ。

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