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第157話

「翔…翔?こんなとこで寝たら風邪引くぞ…」 涙でボヤけた視界に、智の顔が写り込んだ。 「智?お前、今日も凛と一緒に寝るんじゃないのか?」 拗ねるように問いかけると 「凛には、おやすみのちゅーしに行っただけだよ。 それとも、俺を一人で寝かせる気か?」 えっ?ということは… 「さーとーしぃー!」 がばっと抱きついてキスの雨を降らせる。 「ああっ、もう!鬱陶しいっ! ちょっと…落ち着けって。離れろ!」 「嫌だ。しばらくほっとかれたんだ。智不足で死にそうだ。チャージさせろ。」 ぎゅうぎゅう抱きしめて、首筋や胸、腋の下も すんすんとその匂いを堪能する。 溜息をついた智は、諦めたのか なすがままになり、俺の頭を撫でてくれていた。 一頻(ひとしき)り 擦り付いて落ち着いた俺は、智にキスをすると、恋人繋ぎをして俺の部屋へ連れて行った。 「智…今日はいいよな?」 ごくんと唾を飲み込み、恐る恐る尋ねる。 「ばか…いちいちそんなこと聞くなよ。 ほっといて悪かった。怒ってたんじゃないんだ。 最近、凛を構ってなかったから…。 翔…思いっきり優しくしてくれよな。」 あー、なんでそう易々と俺の理性を破壊するかな。 もう、 限界。

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