190 / 516
第190話
ふと目が覚めた。隣には俺の腰に手を回して満足気に眠る男…
時計を見ると…a.m.5:05…
自分のモノにそっと触れると、ベタベタしない。
きっと翔が後始末してくれたんだ。
あんな誘い方もう二度とするもんか。
冗談でちょっと揶揄っただけだったのに。
マジでガンガン突っ込んできやがって。
意識…ぶっ飛んだ…
でも、昨夜 のは、調子に乗った俺も悪かった。
やっぱり週末までセーブしよう…
あと少し…この温もりに包まれて…
俺は翔の脇の下に潜り込んで、大好きな匂いを嗅いだ後、もう一度目を閉じた。
朝お互いに顔を合わすと、昨夜の情事が思い出され、熱っぽい視線が絡んで顔が火照ってくる。
「ねーぇー、ふたりとも かお あかいよー」
「なんでもねーよー!」
凛の突っ込みを軽くかわしながら、いつもの朝が始まる。
気怠さを残したまま気合いで仕事をこなし、急いで帰宅した。
部屋にはもういい匂いがしている。
「しょう、ただいま!
うわぁ、すごいごちそう!どうしたの?おいしそう!」
「おっ、二人ともお帰り。
今日お客さんが来るんだよ。結婚式のこと聞こうと思ってさ。
お前ら先に風呂入っておいで。後で手伝ってもらうから。」
ともだちにシェアしよう!