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第192話
「ようこそ拙宅へ!遠慮しないでがっつり召し上がれ。
イタリアンがお好きとお聞きしたので、定番のメニューですが他の店の味と比べて下さい。
では…俺達の出会いを祝して、乾杯!」
かちりとグラスが合わされる。もちろん凛にはお子ちゃま用ワイン風ジュースを。
「最初にこれ、召し上がって下さい。」
出されたのは、丸くて薄いバケットと白いふわふわしたサラダみたいなもの。
「翔、これなんだ?」
「『バッカラ マンテカート』鱈のクリームと言えばいいのかな。まあ、前菜だな。新鮮なものが手に入ったので。」
バケットに乗せてパクリ。
「「「「うっわーーー!美味しー!!」」」」
「あの…お弁当といい料理といい、なんでこんなにお上手なんですか?
プロの方…ですよね?」
恐る恐る西條君が尋ねる。
「ああ、自己紹介まだでしたね。すみません。
俺は五十嵐 翔と言います。こいつの…智のパートナーで、凛の叔父にあたります。
凛の母親は俺の妹なんです。
レストランでオーナー兼シェフやってます。
どうぞ以後よろしくお願い致します。」
「五十嵐 翔さん…あー、あの、ひょっとして超有名レストランのオーナーさんじゃないですかっ!
絶対予約取れなくて『幻のレストラン』って言われてる…
えっ、そんな人の料理をサシで食べてる!?
うわっ、マジかっ!
うわーーっ!」
彼氏さんが叫んでる。
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