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第198話

翔は俺の背中をポンポンと叩くと、 「俺達もずっと笑顔の式にしような…」 と言ってくれた。 もう…涙腺が緩んで、西條さん達がいるのもお構いなく、翔にしがみついて… 「すみません。物凄く感動したらしくて… あの、もしよければ今夜は泊まっていきませんか? お勧めしたい酒も冷えてるし、ツマミもあるんです。 もっとお話お聞きしたいし…」 「えっ、でもご迷惑じゃないですか? 俺達は休みだけど五十嵐さんお仕事では?」 「仕込みも終わってるので大丈夫です。 腹減らしに風呂どうぞ。俺達は済ませてるので… 今、準備してきます。 智…ちょっとごめんな…」 翔のTシャツを握りしめる俺の手をそっと外し、頭にキスをすると、バスルームへ向かっていった。 すがる胸をなくした俺は、溢れる涙を拭い、 「…すみません…最近涙もろくなっちゃって… すごく素敵な写真で、感激しちゃって…」 「そう仰って下さって、俺達もすごくうれしいです。 相沢さん、お二人も素敵なお式にして下さいね!」 「…はい…はい。ありがとうございます…」 間も無く翔が戻ってきた。 「タオルも着替えもお好きに使って下さい。 ゆっくりして下さいね。 酒、待ってますよ。」 「ありがとうございます!じゃあ、めっちゃお言葉に甘えて…泊まらせていただきます! 瑞季、行くぞ。」 「えっ、日向。まさか。」 「うん、一緒に入る。お勧めのお酒とツマミが待っている!」 西條さんは、あははと笑うと「ひーなーたぁー」と抵抗する西條君の手を引っ張って連れて行った。 「俺も大概だけど思った通り大胆だな。あの攻君は。」

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