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第211話
二人で凛に『おやすみのちゅー』をした後、智の手を引いて俺の部屋へ。
智は俯いたまま、素直についてくる。
さあ智、大人の時間の始まりだよ。
もう、抑えることはできない。
お互いの着ているものを剥ぎ取るように全て脱がせ合い、一糸纏わぬ姿の俺達は、ベッドになだれ込んだ。
キス、キス、キス……
飲み込みきれない唾液が口の端から溢れていく。
まるで生き物のように蠢く舌先が追いかけ、追いかけられ、ねっとりと絡み合っていく。
「んふっ、んっ、ふっ、ふっ」
声にならぬ智の喘ぎ声は色を増し、全身を赤く染めていく。
「智…愛してるよ。絶対に離さないし離れない。
俺だけのものだ…」
「ああっ、翔…俺も…お前のものだ…愛してる…」
興奮のあまり息を切らしながら、愛の言葉をささやき、薄くなりかけている赤い跡に再び吸い付く。
「あっ、ああっ」
吸い付く度にぴくりぴくりと身体を震わせて、智が身をよじる。
俺は、一つ、二つ…と智の身体に赤い花を咲かせ始める。
「あっ、翔…ああっ」
官能的な智の声が部屋に満ちていく。
それに煽られるように、俺は智の鎖骨から胸元へ、唇を這わせていった。
白く滑らかな肌は、ベッドサイドの照明に淡く照らされ、ハレーションを起こしている。
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