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第212話

美しい…肩から腕へ両手を滑らせて撫でていくと、ふるりと智が身震いする。 俺のと智のモノが互いに擦れあって、どちらのものとわからぬ滴りが、ぬちゅぬちゅと音を立て、痺れるような快感を起こしていた。 その快感をもっと拾おうと、二本を合わせて握り込み、上下に擦り出すと 「ああっ、翔…待ってっ…くっ…はぁっ…あっ、イクッ」 艶めかしい智の声と熱い吐息が、尚も俺自身を怒張させる。 「うっ、俺も…イくぞっ…」 「はぁーーーっ」「くうっ…」 二人同時に果てて、俺の手には二人分の白濁液が吐き出された。 それを智の後孔に擦り付け、潤滑剤代わりに纏わせていく。 智が事前に解してくれていたのだろう、指二本、軽く入るようだ。 「あんっ」ぶるっと身を震わせて、智が、甘い声で啼く。 すぐさま感じるところを探し出し、引っ掻くように、それでも優しく刺激すると、吐息とともに腰が跳ねる。 「ああっ、翔…俺だけ…俺だけは…イヤだっ… お前のを…俺の口に…」 かわいいお願いに胸がトクンと疼き、俺は跨ったまま身体を前にずらしていき、そそり立つ俺自身を智の口元に近付けた。 「あぁ…お前の匂いだ…」 恍惚とした顔で淫妖に笑うと、切っ先に ちゅっ とキスを落とし、かぷっと被りついてきた。

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