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第217話
「あっ、んぅっ、翔っ、奥っ、奥まで…クるっ」
ベッドのスプリングを利用して、下から突き上げる俺にしがみついて 、智が啼き続ける。
智が背中に回した手に力がこもり、瞬間痛みが走った。
痛 っ
無意識に爪を立てたのだろう。
その痛みさえも愛おしい。
智は はあはあと荒い息を吐き、最初はぎこちなかったが、そのうちコツを覚えたのか、俺の抽挿に合わせてリズミカルに腰を打ち付ける。
腕を背中からずらして首に絡ませ、喉を仰け反らせて喘ぐ智の目からは、涙が一筋流れていた。
その神々しさに思わず言葉が漏れる。
「智…キレイだ…」
俺は打ち付けるスピードを益々上げ、熱く滾る俺自身を智の最奥を目指して突き進めた。
「翔…ああっ、はあっ、ああんっ、翔っ」
喘ぎながら俺の名を呼ぶ愛おしい伴侶。
もう少し、もう少ししたら…
仮初めの不安定な関係ではなく、名実共に世間に堂々と認められる権利を得られる。
もう少し、もう少し…
あぁ、もう限界だ…中に…ぶち撒けたい…
「智っ、イくぞっ!」
ぶわっと膨らんだそこから、大量の液体が流れ込んだ。
と同時に嬌声を上げた智の身体もぶるっと震え、俺の腹と胸に白濁の液を撒き散らした。
あまりに気持ちよくて、しばらく智に埋め込んだまま抱き合っていた。
智はくったりと俺に身体を預け、大きく息をしている。
そっと智を横たえると、乱れた前髪をかき上げてやり、繋がっていたその部分からゆっくりと俺自身を引き出す。
どくどくと智の中に流れ込んだそ白濁の液体は、収まりきらずに ごぷりと溢れ出してきた。
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