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第231話

予約時間に合わせて、三人で出掛ける準備をする。 その頃にはもうすっかり雨も上がり、オレンジ色とダークブルーのコントラストが美しい空が広がっていた。 車から降り、凛を真ん中に三人で手を繋いで歩いて行くと 「ようこそ!お待ちしていました。」 受付で出迎えてくれたのは、ダンディという言葉がぴったりのイケメン二人。 「オーナーの橘 隼人です。日向君と瑞季君からも連絡がありましたよ。 ようこそいらっしゃいました。 こちらは橘 遥です。 よろしくお願い致します。」 「五十嵐です。無理を言って、お忙しいのにお時間作っていただいてありがとうございます。」 「相沢です。この子は凛と言います。 ご迷惑おかけしてすみません。よろしくお願い致します。」 「とんでもない!お会いできてうれしいですよ。 さあ、こちらへ」 白を基調としたプリンセス仕様とでもいうのか、甘い雰囲気の部屋に通された。 俺も翔も、ふかふかのソファーにどうも腰が落ち着かない。 凛はさすが女の子、目をキラキラさせて見入っている。 「改めまして…橘 隼人と申します。 日向君からお聞きかと思いますが、こちらは私のパートナーの橘 遥です。」 コーヒーを運んできてくれた男性が微笑みながら「よろしくお願い致します」と会釈してくれる。 凛にはオレンジジュースだ。

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