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第238話

まだ興奮冷めやらぬ凛を連れて、最初の部屋へ通された。 パンフレットをもらい、次回の予約を済ませて帰ろうとすると、翔が隼人さんと遥さんに 「どれだけ金額がかかってもいいんです。 私達の一生宝物になる、その日のことを思い出したら迷うことなく前に進んでいける、そんな式にしたいんです。 どうぞよろしくお願い致します。」 そう言って深々と頭を下げた。 「どうぞ頭を上げて下さい。」 「私達は、皆さんが一歩前へ進んでいくお手伝いをさせていただいてるんです。 かつての私達がそうだったように… こちらこそよろしくお願い致します。 必ず、必ず一生忘れられないお式にさせていただきます!」 翔と隼人さんはがっちりと握手をして、俺と遥さんはアイコンタクトで頷き、凛はちゃっかり二人にハグをして、式場を後にした。 車に乗ってからもまだ気分が高揚している。 「翔、ありがとう…」 「お礼を言うのは俺の方だよ。 あー、待ち遠しいなぁ、白の燕尾服姿のお前、綺麗だろうな…」 「りんも!りんだって どれす きるんだから!」 「あははっ、そうだな、凛も気に入ったのあったか?」 「ありすぎて、えらべなかった…」 それぞれの妄想と期待を乗せて車は俺達の愛の巣へと向かっていった。

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